MBA男子の勝手に読書ログ

グロービス経営大学院を卒業したMBA生の書評と雑感。経営に関する基本書、実務書のほか、金融、経済、歴史、人間力、マネジメント力、コミュニケーション力、コーチング、カウンセリング、自己啓発本、ビジネススキル、哲学・思想など、幅広い教養を身につけ、人間性を磨く観点で選書しています。

自分を変える31の方法(片山交右)

『自分を変える31の方法』(片山交右) 本書は、性格改善から創造性開発まで、心理技法をまとめた総カタログ。有名な手法も多く紹介されています。自分と向き合い、自分を深掘って理解し、行動に繋げ、より良い未来を作っていく。そのために、今後どの分野を…

なぜリーダーは「失敗」を認められないのか(リチャード•S•テドロー)

『なぜリーダーは「失敗」を認められないのか』(リチャード•S•テドロー)(◯) たまたま書棚で目に入り、気になったので、久しぶりに読み返しました。相変わらずの良書だなぁと思いつつ、訳者の土方奈美さんの日本語訳が素晴らしい(土方奈美さんは、私が唯…

ネットワーク・エフェクト(アンドリュー・チェン)

『ネットワーク・エフェクト』(アンドリュー・チェン)(◯) 読書会の課題図書として読みました。これは良書です。「ネットワーク効果」とは一般的に、「多くの人が使えば使うほど製品の価値が高まる」こと。電話、クレジットカード、ウーバー、エアビーア…

孟子(安岡正篤)

『孟子』(安岡正篤) 著者は、平成の元号の考案者としても有名な昭和の東洋哲学の大家。中国古典の代表作、四書(論語、孟子、大学、中庸)のひとつ『孟子』。本書は、『孟子』を講話した内容をまとめた一冊。中国・戦国時代の経書(儒教の根本経典)から現…

部下の強みを引き出す経験学習リーダーシップ(松尾睦)

『部下の強みを引き出す経験学習リーダーシップ』(松尾睦)(◯) 人の成長の7割は経験によって決まる。本書は2011年に発行された『「経験学習」入門』からさらにOJTの実務的に踏み込み、部下への関わり方や心構え、考え方について体系的にまとめられた一冊…

エイトマインドフル・ステップス(バンテ•H•グラナタナ)

『エイトマインドフル・ステップス』(バンテ•H•グラナタナ) マインドフルネス(気づき)はブッダの教えの一つ。帯に、スリランカ初期仏教のアルボムッレ•スマナサーラ長老が「ブッダの教えを正しく理解したい。実践して心の安楽機を体験したい。実践中に起…

AGELESS〜「老いない」世界の最前線〜(アンドリュー・スティール)

『AGELESS〜「老いない」世界の最前線〜』(アンドリュー・スティール) 老いは治療できる障害。老化治療は①悪いものの除去、②失われたものの再生、③壊れたものの修復、④リプログラミングによる若返りの4つ。などなど、本書は、「老化」をテーマとして14カ…

ファイナンスの哲学(堀内勉)

『ファイナンスの哲学』(堀内勉) 本書は人間の人間的な側面とファイナンスを繋ぎ合わせうとうと試みた一冊。 第一章では「財務諸表の理解」「資金調達の種類と方法」「投資と企業価値」。 第二章では、10大概念として、「お金」「信用」「倫理・信頼」「利…

無意識のすごい見える化(梯谷幸司)

『無意識のすごい見える化』(梯谷幸司) 「何か最近うまくいかない」こんな時には、脳内で「願望とは逆に動く」何かが成功を阻んでいる。本書は、脳の潜在意識が「願望とは逆に動く」という困った性質を持っていることを示し、その上でどんなふうに行動して…

サービスを超える瞬間(高野登)

『サービスを超える瞬間』(高野登)(◯) 著者はリッツカールトンホテル元日本支社長。2005年に発行された本書は、リッツカールトンホテルのホスピタリティの源泉となる、「クレド」「7つの仕事の基本」など、リッツカールトンの人材を育成する考え方や手…

まず、ちゃんと聴く(櫻井将)

『まず、ちゃんと聴く』(櫻井将)(◯) 私のお友達であり、エール(株)の代表取締役である著者。在り方、お人柄が尊敬できるだけでなく、ロジカルな面とのバランスが絶妙に素晴らしい方なのですが、その著者が本業であるコーチングの最も大切な技術、「聴…

イーサリアムがよくわかる本(廣田章)

『イーサリアムがよくわかる本』(廣田章) 「イーサリアム」と言う言葉はたまに聞くことがあったのですが、内容についてはまったくイメージがわかない買ったので、最初の一歩として買ってみました。併せて、隣に置いてあったイーサリアムの開発者の本格的な…

世界のDXはどこまで進んでいるか(雨宮寛二)

『世界のDXはどこまで進んでいるか』(雨宮寛二) ITやデジタル化に変わり、DX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉を目にする機会が増えてきましたが、そもそも何なのか、どんないいことがあるのか、ビジネスや生活にどんな影響があるのか?整理…

デイトレード(オリバー・ベレス、グレッグ・カプラ)

『デイトレード』(オリバー・ベレス、グレッグ・カプラ)(◯) YouTubeで紹介されているのを観て購入しました。株式のデイトレーダーのメンタル面について述べた一冊。デイトレードでの儲け方という感じではなく勝負師の心の処し方という「勝負の場における…

イーロン・マスク(上)(ウォルター・アイザックソン)

『イーロン・マスク(上)』(ウォルター・アイザックソン)(◯) ようやく発売されたイーロン・マスク氏の公式伝記。生い立ちから現在までを描いた上下巻約900ページの大作。ボリュームはありますが、全体が95章に分かれており、1章あたり平均10ページ弱。…

完全独習 統計学入門(小島寛之)

『完全独習 統計学入門』(小島寛之)(◯) 2006年に出版され16万部以上のロングセラーとなっている本書。高校数学も使わず中学数学だけで臨めるハードルの低さがウリです。その分端折られているところはありますが、そこはトレードオフ。まずは統計学の骨格…

データの分析、統計的な推測(佐々木隆宏)

『データの分析、統計的な推測』(佐々木隆宏)(◯) 統計学の書籍を「初級的わかりやすさ」で探し続けた結果、行き着いたのが本書です。 私の高校時代は、「確率統計」と言えば高三あたりでちょっとおまけ的な存在でしたが、今や小学生でデータの種類やグラ…

Excel株投資(森口亮)

『Excel株投資』(森口亮) 著者は元美容師の投資家。毎朝夕にYouTube配信されている内容が的確でよくまとまっており、日々のマーケットの動きを把握するのにとても役立っています。本書は、著者が実践しているエクセルを使った効率的な「ファンダメンタル分…

データの分析が面白いほどわかる本(佐々木隆宏)

『データの分析が面白いほどわかる本』(佐々木隆宏)(◯) 統計調査士の試験に向けてお世話になった書籍です。まとめ方と解説が絶妙にわかりやすく、高校数学を途中で挫折していた私にはぴったりのレベル感でした。 特に、四分位数と箱ひげ図、分散と標準偏…

株価チャート大全(戸松信博)

『株価チャート大全』(戸松信博)(◯) 統計分析の学びからの流れで、これまで読んでこなかった株式領域の最初の一冊を読んでみました。本書は、見開きで100の分析テーマが紹介されています。チャートの基本要素、ローソク足(上がった下がったを示すグラフ…

MBAが会社を滅ぼす(ヘンリー・ミンツバーグ)

『MBAが会社を滅ぼす』(ヘンリー・ミンツバーグ) 著者は、マネジメントのあり方と組織形態、戦略策定プロセスといったマネジメント全般と組織論を研究する、カナダ・マギル大学教授。本書は、マネジメント教育とマネジメントそのものを対象とし、MBAによる…

整える習慣(小林弘幸)

『整える習慣』(小林弘幸)(◯)<2回目> 著者は順天堂大学医学部教授、日本体育協会スポーツドクター。本書は、多くのアスリートが実践していてビジネスパーソンに欠けている「コンディショニングの意識」に焦点を当て、自分を整える術をさまざまな角度…

経済統計の実際(日本統計学会編)

『経済統計の実際』(日本統計学会編) 統計検定の中の「統計調査士」に対応している本書。統計の意義と役割、統計法規、統計調査の基本的知識、統計調査員の役割・業務、統計の見方、統計データの利活用についてまとめられています。 「統計調査士」試験で…

クリエイティブ・マインドセット(トム・ケリー&デイヴィッド・ケリー)

『クリエイティブ・マインドセット』(トム・ケリー&デイヴィッド・ケリー)(◯) 著者はIDEOの兄弟創業者。IDEOといえば、世界的なイノベーションとデザインのコンサルティング会社。アップルの初代マウスをはじめとした数々のヒット商品、スタンフォード大…

USJを劇的に変えた、たった1つの考え方(森岡毅)

『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方』(森岡毅)(◯) 著者は、P&Gブランドマネジャーとしても活躍されたUSJのマーケティング責任者。本書は、P&GやUSJでの体験を踏まえ、「マーケティングとは何か?」という点についてより実務に則して書かれています…

AIが書いたAIについての本(AI)

『AIが書いたAIについての本』(AI) ついにここまで来ましたか!本書は、タイトル通り、すべてAIによって書かれた本です。人間が関わっているのは、はじめにで出版社からのコメントが2ページ書かれているくらいで、本体については、「AIにAIについて書かせ…

サイゼリヤ おいしいから売れるのではない 売れているのがおいしい料理だ(正垣泰彦)

『サイゼリヤ おいしいから売れるのではない 売れているのがおいしい料理だ』(正垣泰彦)(◯)<2回目> 物価高で値上げのニュースが溢れる世の中。そんな中にあって神的存在であり続けているサイゼリヤ。原書は2011年発売ですでに12年に経過していますが…

マネジメント脳VSマーケティング脳(アル・ライズ、ローラ・ライズ)

『マネジメント脳VSマーケティング脳』(アル・ライズ、ローラ・ライズ)(◯)<2回目> 著者は、フィリップ・コトラーと並ぶ世界屈指のマーケティング戦略家。『売れるもマーケ、当たるもマーケ』『フォーカス』『ポジショニング』など名著揃いで、私もと…

自動的に富が増える「お金」と「時間」の法則(ニック・マジューリ)

『自動的に富が増える「お金」と「時間」の法則』(ニック・マジューリ)(◯) 今までに読んだ投資関係の書籍では、最も分かりやすく説得力があった一冊。帯にある「全米屈指のデータサイエンティストによる、お金を貯め、富を築くための証明済の方法」とい…

売れるもマーケ当たるもマーケ(アル・ライズ、ジャック・トラウト)

『売れるもマーケ当たるもマーケ』(アル・ライズ、ジャック・トラウト)(◯)<2回目> 著者の書籍は好きでほとんど読んでいますが、その中でも好きな1冊です。マーケティング22の法則として、マーケティング実務で重要な観点が端的にまとめられていて、…