MBA男子の勝手に読書ログ

グロービス経営大学院を卒業したMBA生の書評と雑感。経営に関する基本書、実務書のほか、金融、経済、歴史、人間力、マネジメント力、コミュニケーション力、コーチング、カウンセリング、自己啓発本、ビジネススキル、哲学・思想など、幅広い教養を身につけ、人間性を磨く観点で選書しています。

経営戦略

一倉定の社長学シリーズ①<経営戦略>(一倉定)

『一倉定の社長学シリーズ①<経営戦略>』(一倉定) 著者(1918−1999)は、経営指導歴35年、我が国の経営コンサルタントの第一人者で、大中小約5,000社を指導。本書は、著者の社長学シリーズの第一弾「経営戦略」がテーマ。机上の戦略論的なものではなく、赤…

いかなる時代環境でも利益を出す仕組み(大山健太郎)

『いかなる時代環境でも利益を出す仕組み』(大山健太郎)(◯)<2回目> アイリスオーヤマ会長による、アイリスオーヤマ(以下「当社」)の事業モデルを解説した一冊。プラスチック素材の成形下請業者からスタートした当社。オイルショックで経営危機に陥…

経営革命大全(ジョセフ・H・ボイエット、ジミー・T・ボイエット)

『経営革命大全』(ジョセフ・H・ボイエット、ジミー・T・ボイエット)(◯) 本書は、2002年に出版され、2014年に日経ビジネス人文庫から新装版として発行されました。良書として、話題になっていたと記憶していますが、最近別の書籍で、本書から引用してい…

両利きの経営(チャールズ・A・オライリー、マイケル・L・タッシュマン)

『両利きの経営』(チャールズ・A・オライリー、マイケル・L・タッシュマン)(◯) 両教授による本書は、「二兎を追う」戦略。冒頭の入山章栄先生の解説を読むだけでもこの書籍が注目される理由が入ってきて、読みたくなります。両利きの経営は、①漸進型の改…

企業戦略論<基本編>(ジェイ・B・バーニー、ウィリアム・S・ヘスタリー)

『企業戦略論<基本編>』(ジェイ・B・バーニー、ウィリアム・S・ヘスタリー)(◯) 経営戦略本として、MBAなどでは定番の教科書的存在の本書。2003年に『企業戦略論』(上)(中)(下)の3冊が発売され、そちらも購入していたのですが、今回新装改訂版と…

日本式経営の逆襲(岩尾俊兵)

『日本式経営の逆襲』(岩尾俊兵) 著者は、トヨタ研究と生産管理で有名な東京大学・藤本隆宏名誉教授のもとで学ばれ、東京大学史上初の博士「経営学」を授与された、イノベーションや生産管理を中心とする平成元年生まれの研究者。本書は、日本の経営が衰退…

ビジネススクールでは学べない世界最先端の経営学(入山章栄)

『ビジネススクールでは学べない世界最先端の経営学』(入山章栄)(◯) 現在読書会を行っている『世界標準の経営理論』(約800ページ)の抜粋要約版のような本書。発売順では、本書⇨『世界標準の経営理論』ですが、私の場合は、本書が積読に眠ってたため、…

世界標準の経営理論(入山章栄)<後半>

『世界標準の経営理論』(入山章栄)<後半>(◯) 昨日の続きです。長いけどさらに深掘りしたまとめをしてみたい探究心に駆られる内容です。 (印象に残ったところ・・本書より)⑯リーダーシップの理論 ・リーダーシップとは、CEO、キャプテンのような役職…

世界標準の経営理論(入山章栄)<前半>

『世界標準の経営理論』(入山章栄)<前半>(◯) 2020年1冊目ながら、早くも今年のBEST5に入るのではないかという内容でした。800ページ超とボリュームがあり、年末年始にかけて丸々1週間以上本書に費やしましたが、切り口といい、まとまりといい、分か…

なぜ戦略の落とし穴にはまるのか(伊丹敬之)

『なぜ戦略の落とし穴にはまるのか』(伊丹敬之)(◯) タイトル通り、戦略の落とし穴についてまとめられた良書です。伊丹教授の本は、過去に読んだ本もそうですが、文章がわかりやすく読みやすいので、スーッと読めてしまいます。38年近く経営戦略の研究を…

ブルー・オーシャン戦略を使いこなす(古田靖、監修:米山茂美)

『ブルー・オーシャン戦略を使いこなす』(古田靖、監修:米山茂美) 本書は、『ブルー・オーシャン戦略』の入門書的な感じで、図表・チャートを多用して易しく解説しています。なるほど、ブルー・オーシャン戦略とは、こういうステップで考えていくのかとい…

イノベーションへの解(クレイトン・クリステンセン/マイケル・レイナー)

『イノベーションへの解』(クレイトン・クリステンセン/マイケル・レイナー)(◯) 『イノベーションのジレンマ』の続編。ビジネスにおける成長をどのように産み出せば良いのか。破壊的イノベーションがうまくいかずコモディティ化が進んでしまう仕組みを解…

イノベーションのジレンマ(クレイトン・クリステンセン)

『イノベーションのジレンマ』(クレイトン・クリステンセン)<3回目>(◯) お馴染みの名著シリーズ第1作。改めて読み直してみると、経営戦略、マーケティング、製品開発、組織の意思決定システムなど多岐にわたる問題が絡み合ったテーマであることを再…

ブルー・オーシャン戦略実践入門(安部徹也)

『ブルー・オーシャン戦略実践入門』(安部徹也) ブルー・オーシャン戦略のフレームワーク本です。フレンチレストランを題材にしたストーリー仕立てで、ブルー・オーシャン戦略の検討のステップに沿って、フレームワークを提示しながら、戦略の着眼点が解説…

マイケル・ポーターの競争戦略(ジョアン・マグレッタ)<2回目>

『マイケル・ポーターの競争戦略』(ジョアン・マグレッタ)<2回目>(〇) 経営戦略の入門書として、『ストーリーで学ぶ戦略思考』(荒木博行)を読むと次に、ポーターの戦略本を読みたくなるところですが、そこでお薦めしたいのが本書です。あらためて読…

ストーリーで学ぶ戦略思考入門(荒木博行)<2回目>

『ストーリーで学ぶ戦略思考入門』(荒木博行)<2回目>(〇) グロービス経営大学院荒木先生の著書。久しぶりに読み返してみましたが、あらためて現場で使える経営戦略の基本がわかりやすくまとまっている良書だと思いました。経営戦略を学ぶための最初の…

経営思考の「補助線」(御立尚資)

『経営思考の「補助線」』(御立尚資) リスクマネジメントと企業経営の授業をでお世話になった、ボストンコンサルティンググループ日本代表である御立先生のこれまでに執筆された記事を抜粋した経営エッセイ集です。 グローバリゼーション、イノベーション…

戦略「脳」を鍛える(御立尚資)(〇)

『戦略「脳」を鍛える』(御立尚資)(〇) リスクマネジメントと企業価値の講義の指定図書です。長らくボストンコンサルティング日本支部の代表を務められた著者が、戦略論プラスアルファの能力(インサイト)をどのように身につけるかを説いた一冊です。本…

元・宝塚総支配人が語る「タカラヅカ」の経営戦略

『元・宝塚総支配人が語る「タカラヅカ」の経営戦略』 タイトルを見て、これはオリジナリティありそうと思って、即買いしました。 著者は、阪急電鉄の駅務員、車掌、運転手など、電鉄の現場からスタートした方で、およそ、タカラヅカからすれば、異業種から…

P&G式「勝つために戦う」戦略(A・G・ラフリー、ロジャー・L・マーティン)

『P&G式「勝つために戦う」戦略』 (A・G・ラフリー、ロジャー・L・マーティン)(〇)<2回目> ストラテジック・リオーガニゼーション(SRO)のDay5がP&Gのケースでしたので、復習のために読んでみました。 本書は、ラフリー氏とビジネススクー…

シャネルの戦略(長沢伸也)

『シャネルの戦略』(長沢伸也) グッチに続きシャネルを読んでみました。 本書は、タイトルどおり、経営戦略&マーケティング(ブランド戦略)の観点で書かれています。グッチと読み比べると、経営者による企業の違いが明確になり、より学びが深まりました…

異業種に学ぶビジネスモデル(山田英夫)

『異業種に学ぶビジネスモデル』(山田英夫)(〇) 大塚さん、杉戸さんのお薦め本であり、これも良書でした! 以前、同様のコンセプトである『異業種競争戦略』(内田和成)を読みましたが(これも良かった)、同書を超える内容の濃さでした。 内容は、異業…

経営を見る眼(伊丹敬之)

『経営を見る眼』(伊丹敬之)(〇) 人・組織・カネ・リーダー・戦略‥。経営者が考えるべき全体像を体系的にまとめた書籍です。経営の勉強のスタートとして何を学べばよいかと考えながら読んだり、ある程度勉強した段階で、自分の視点の抜け漏れを確認しな…

異業種競争戦略(内田和成)

『異業種競争戦略』(内田和成) 銀行VSコンビニ(セブン銀行)VS流通(イオン銀行)、CD販売VS音楽配信(iTunes)、資生堂VS花王(シャンプー)、マイクロソフト(office)VSグーグル(ビジネスソフト)‥ ボストンコンサル出身で早稲田大学ビジネス…

シンプルな戦略(山梨広一)

『シンプルな戦略』(山梨広一)(〇) マーケティングⅡで、経営戦略を考える入門書として、講師から推薦があった書籍です。タイトルどおりシンプルで分かりやすい内容でした(しかも、大事なところが押さえられており、実践的です)。 ということで、今回は…

ストーリーで学ぶ戦略思考入門(グロービス経営大学院)

『ストーリーで学ぶ戦略思考入門』(グロービス経営大学院 執筆:荒木博行)(〇) 大学院の多くの方から、経営戦略を学ぶための良書との話を聞き、気になっていた書籍です。 経営戦略って範囲が広く、コンパクトにエッセンスを伝えるというのが難しいなぁと…

フォーカス(アル・ライズ)

『フォーカス』(アル・ライズ)(〇) 経営戦略の田村講師お薦め本。 内容は、「ビジネスはフォーカスをより絞り込んだほうが勝つ」ということを実例をたくさん示して解説しています。 成長を目指す過程で、あれもこれも手を出すと結局、企業の強みがボヤケ…

マイケル・ポーターの競争戦略(ジョアン・マグレッタ)

『マイケル・ポーターの競争戦略』(ジョアン・マグレッタ)(〇) これは良い本だった!今後も何回でも読み返したい。 ポーターの競争戦略は、これまで、モヤっとした理解にとどまっていました。 この本は、ポーターが何を言いたいのかをかみ砕いて解説して…

正しく決める力(三谷宏治)

『正しく決める力』(三谷宏治)(〇) 経営戦略の田村講師お薦め本。 意思決定にとても重要なことがシンプルに書かれている。 本を読めばわかった気になってしまうが、まずこれだけでいいのでできている?と自問すると、仕事やクラスの議論では、意外にでき…

競争戦略論Ⅰ(マイケル・E・ポーター)

お馴染み、『競争戦略論Ⅰ』(マイケル・E・ポーター)(2回目)(〇) 経営戦略の田村講師お薦め本。 大学院の競争戦略Day1の講義でボロボロになったあと、田村講師からお薦め本(Ⅰのみ)として紹介されたので、先週、速攻読み直しました。 あらためて…