MBA男子の勝手に読書ログ

グロービス経営大学院を卒業したMBA生の書評と雑感。MBA講座と歩む読書生活。講座関連の書籍、講師お薦め本などを紹介。経営に関する基本書、実務書のほか、金融、経済、歴史、人間力、マネジメント力、コミュニケーション力、コーチング、カウンセリング、自己啓発本、ビジネススキルなど、幅広い教養を身につけ、人間性を磨く観点で選書しています。

伝え方が9割(佐々木圭一)

『伝え方が9割』(佐々木圭一)。
 売れているので、気になって読みました。
 コピーライターらしく、短い言葉でも言葉の順序や少し工夫するだけで、伝わり方が全然違うという内容。でも、スキルではなく、後掲する詩に出会ったことが最大の得たものです。

(印象に残ったところ)
 いろいろ手法が紹介されている中に「ギャップ法」というのがあります。
 オバマ大統領が就任演説の際に選挙を戦ってきた人々に対し、「これは私の勝利ではない、あなたの勝利だ」と話したことが例示されている。
 「あなた」を協調したいときに、「私」という反対の言葉を直前に使うというもの。

 このギャップ法を使ったボブムーアヘッドという牧師さんのコトバが紹介されています。長いのですが、とても印象に残ったので、全文を紹介します。

【本書より引用】

この時代に生きる 私たちの矛盾

ビルは高くなったが 人の気は短くなり
高速道路は広くなったが 視野は狭くなり
お金を使ってはいるが 得るものは少なく
沢山物を買っているが 楽しみは少なくなっている
家は大きくなったが 家庭は小さくなり
より便利になったが 時間は前よりもない
沢山の学位を持っても センスはなく
知識は増えたが 決断することは少ない
専門家は大勢いるが 問題は増えている
薬も増えたが 健康状態は悪くなっている

飲み過ぎ吸い過ぎ浪費し 笑うことは少なく
猛スピードで運転し すぐ怒り 夜更かしをし過ぎて 起きた時は疲れすぎている
読むことは稀で テレビは長く見るが 祈ることはとても稀である
持ち物は増えているが 自分の価値は下がっている
喋りすぎるが 愛することは稀であるどころか憎むことが多すぎる

生計の立て方は学んだが 人生を学んではいない
長生きするようになったが 長らく今を生きていない
月まで行き来できるのに 近所同士の争いは絶えない
世界は支配したが 内世界はどうなるのか
前より大きい規模のことはなしえたが より良いことはなしえていない

空気を浄化し 魂を汚し
原子核を分裂させられるが 偏見は取り去ることができな
急ぐことは学んだが 待つことは覚えず
計画は増えたが 成し遂げられていない
沢山書いているが 学びはせず
情報を手に入れ 多くのコンピューターを用意しているの
コミュニケーションはどんどん減っている
ファースト・フードで消化は遅く
身体は大きいが 人格は小さく
利益に没頭し 人間関係は軽薄になっている
世界平和の時代と言われるのに 家族の争いは絶えず
レジャーは増えても 楽しみは少なく
たくさんの食べ物に恵まれても 栄養は少ない
夫婦で稼いでも 離婚も増え
家は良くなったが 家庭は壊れている

忘れないでほしい 愛するものと過ごす時間を
それは永遠には続かないのだ
忘れないでほしい すぐそばにいる人を抱きしめることを
あなたが与えることができるこの唯一の宝物には1円もかからない
忘れないでほしい あなたのパートナーや愛する者に「愛している」
と言うことを 心を込めて

あなたの心からのキスと抱擁は傷をいやしてくれるだろう
忘れないでほしい もう会えないかもしれない人の手を握
その時間をいつくしむことを

愛し 話し あなたの心の中にあるかけがえなのない思いを分かち合おう
人生はどれだけ呼吸をし続けるかで決まるのではない
どれだけ心の震える瞬間があるかだ

ボブ・ムーアヘッド原作
佐々木圭一訳

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