MBA男子の勝手に読書ログ

グロービス経営大学院を卒業したMBA生の書評と雑感。経営に関する基本書、実務書のほか、金融、経済、歴史、人間力、マネジメント力、コミュニケーション力、コーチング、カウンセリング、自己啓発本、ビジネススキル、哲学・思想など、幅広い教養を身につけ、人間性を磨く観点で選書しています。

あなたの話はなぜ「通じない」のか(山田ズーニー)

 人材マネジメントの佐藤講師お薦め本。

『あなたの話はなぜ「通じない」のか』(山田ズーニー)。
 人材マネジメントの講義の中で推奨された山田ズーニーさん。文書の書き方に関する本が本命だったのですが、先にこちらが届いたので読んでみました。
 現在、もう1冊の書き方の本を読んでいますが、話すと書く、違いはあっても自分の意思を伝えるということは共通。内容も相通じるところがあります。

(本書の中で印象に残ったポイント)
〇何を言うかより誰が言うかがまず大事→自分のメディア力(信頼・共感を高めながら言いたいことを伝える力)を上げることが必要
→相手は話し手そのものと発言内容の「足し算」で聞いている
〇相手にとっての話の意味を考えて話す
〇言いたいことをはっきりさせる→理由を説明する。理由は相手とのかけ橋。
〇自分の思いに嘘をつかない
〇自分で考えるスタートは「問い」の発見。自問自答の繰り返しの中から言いたいことの核心がわかる。5W1Hうち、WHYはたいていレベルが高い。自問自答の早い段階でWHYを考えると行き詰りやすい。「問い」が立たないというのは思考停止状態。
〇「問い」の3つの切り口(ヒント):①時間(過去、現在、未来)、②空間(身の回り→日本全体→世界)、③人(自分、相手、人間)
〇論理を育てるのは「決め」。そこから根拠づけ、構成も決まる。優柔不断な人は論理的にはなれない。
〇「共感」は同じ目線に立つこと。上から人を見る。下から人を見上げるのではない。共感に基づくコミュニケーションは、正論よりずっと通じる。
〇主語があいまい→責任の主体があいまい
〇初めての人との会話では…:①モノより人とのつながりで語る(例えば、自分の仕事は誰にどのように役立っているのか)、②時間のつながりは点より線、線よりベクトルで語る(これまでやってきたこと、今やっていること、この先どうしたいか→何に向かっているのか)

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