MBA男子の勝手に読書ログ

グロービス経営大学院を卒業したMBA生の書評と雑感。経営に関する基本書、実務書のほか、金融、経済、歴史、人間力、マネジメント力、コミュニケーション力、コーチング、カウンセリング、自己啓発本、ビジネススキル、哲学・思想など、幅広い教養を身につけ、人間性を磨く観点で選書しています。

価格戦略を知る者が「利益」を制す(DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー編)

価格戦略を知る者が「利益」を制す』(DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー編)

 最近プライシングの書籍を集中して読んだ結果…プライシングは突き詰めていくと、「合理性+消費者心理の想像力(合理性からアレンジへ)+値決めの勇気」ではないかという思いに至った。

 本書では、その中で消費者心理の想像力を磨く切り口を学びました。

(印象に残ったところ)
〇”消費”に着眼することで継続的購入を考える
 予約販売、シーズン入場券、一括価格、定期購読、スイッチングコス、サンクコストなど
 →より多く消費(使用・経験)してもらうことが、継続的な売上につながる

〇プレミアム価格は、贅沢に対する感情の切り口を考える
 「自分を大切にする」「探求する」「人と人をつなぐ」「独特のスタイル」
 →そのため、贅沢財は、「機能」「技術」に加え、「感情への訴求」が求められる。

〇価格シグナルが効く商品特性がある
 「セール表示」「9〈日本なら8)で終わる価格」「最低価格保証」
 →①たまにしか購入しない商品、②新しい顧客、③デザインがよく変わる商品、④価格が季節によって変動する商品、⑤店によって品質・サイズが異なる商品が向いている

〇ポケット・プライスという発想(正味プライスに着目し、改善点を見つける)
(例)
 基準価格-オーダーロット割引-競合割引=伝票価格
 伝票価格-支払条件割引-年間ボリューム割引-販促割引-協賛金…=ポケットプライス
 →基準価格~実際の収入までの間に、いろいろなコストが落ちている。
 これは最近学びたてのウォーターフォールチャートを使って解説されていた(学びがつながった!)

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