MBA男子の勝手に読書ログ

グロービス経営大学院を卒業したMBA生の書評と雑感。経営に関する基本書、実務書のほか、金融、経済、歴史、人間力、マネジメント力、コミュニケーション力、コーチング、カウンセリング、自己啓発本、ビジネススキル、哲学・思想など、幅広い教養を身につけ、人間性を磨く観点で選書しています。

無印良品は仕組みが9割(松井忠三)

無印良品は仕組みが9割』(松井忠三)
 週末に松井会長の講演を聞く機会を得たので、急きょ読んでみました。

 ①徹底したマニュアル化、②シンプルな仕組みづくり(例えば提案書はA4 1枚で)、③業務の見える化(期限管理など)が柱。

 特にマニュアル化は、本書の半分近くのページが割かれ、徹底ぶりを感じました。”神は細部に宿る”精神で、陳列や接客をはじめ、細かい点に至るまで、約6千ページに及ぶマニュアルを作成して、業務だけでなく人材育成も含めて徹底的に活用している。

(マニュアル活用のポイント)
ボトムアップで作成(本部の作成ではなく、現場に作らせる、改善させる)
 →現場から年間約2万件の要望があり、400件超が採用されて、業務マニュアルが改善されている。改善頻度は毎月。
〇上司の指導のばらつきをなくし、かつ、効率化させる
〇チームの志を一つにする

(疑問点としては…)
 いわゆる、マニュアルの弊害がどう克服されているのかは、本書からはよく分からないです。講演では、ここが聞き所になります!

 例えば…
①新入社員は2千ページに及ぶマニュアルをどのように理解するのか?まさか、最初から地道に読み進めるの?
 →マニュアルは、ある程度業務の分かっている人が参考にするのには良いが、新人のように、一から覚える人にとっては、時間がかかり、苦痛。モチベーションも上がらない。

②マニュアル以外のことができない、いわゆる「マニュアル人間」を防止する策は?
 →ホスピタリティとの関係で問題は生じないのか

 いずれにしても、講演で疑問点を解消して、キモに迫りたいと思います。

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