MBA男子の勝手に読書ログ

グロービス経営大学院を卒業したMBA生の書評と雑感。経営に関する基本書、実務書のほか、金融、経済、歴史、人間力、マネジメント力、コミュニケーション力、コーチング、カウンセリング、自己啓発本、ビジネススキル、哲学・思想など、幅広い教養を身につけ、人間性を磨く観点で選書しています。

MBB:「思い」のマネジメント実践ハンドブック(舞田竜宣他)

 『MBB:「思い」のマネジメント実践ハンドブック』(徳岡晃一郎、舞田竜宣)(〇)
 現在受講している、組織行動とリーダーシップ(OBH)舞田講師の書籍です。
 毎回の感動を呼ぶ講義に刺激され、読んでみました。

〇MBB(Manegement By Belief):「思い」のマネジメント
MBO(Manegement By Objectives):目標管理制度

 会社には、「数字」と「思い」の両面が必要。でも‥
・数字至上主義になって何か社内がぎくしゃくしていない
・数字に意味づけがされてますか?(なぜその数字?結局何を目指すの?)
・経営理念やビジョンは心に響き、共感できますか?(額縁に入った飾り?)

 わかっちゃいるけど、目の前の数字や課題をこなすに精一杯。
 数字に表れない部分に手を付ける余裕がない。
 しかも、ロジカルじゃないし説明しづらいし、分かってもらえない‥。
 だから、組織は動かないし、変わらない。
 
 ですよねぇ~。ここを何とかしたいというのが本書。
 会社でのポジションが上に行けば行くほど大事にしたいと思いました。

(印象に残ったところ)
〇「思考停止でも、ルーティンさえ確立すれば、思いがなくても乗り切れてしまう」
→日常業務が円滑に回っていても安心しないよう、自分への戒め
 
〇「数字だけの成果はむなしい重圧、数字の伴わない思いはいつまでも叶わない夢」
→数字の意味を与えるのが哲学、そこに働く人が「しみじみ感」を感じる。
 これが、MBBの考え方の根っこ。
スターバックスの事例が詳しく紹介されており、これがイメージしやすい)

〇「will・can・must」→「will・can・create」へ。
→mustを超えるのは思い。
 createが明確になってこそ、思いは価値を生み出す。

〇「しみじみ感」の3要素
 ①明確な思い、②壁やしがらみへの挑戦(本気度)、③決意と方策

〇MBB実践の4つのフェーズ
 ①思いを育む→②思いを表出化する→③思いの正当化・実践→④思いを共有する
→これを、「成長評価」という項目で、MBO(目標管理制度)に組み込むことが提案されていて、とても興味深い(例えば、「加算点」という形で)。

 この本は、「実践ハンドブック」ですが、姉妹本に『MBB:「思い」のマネジメント』というのがあるので、深堀するために、早速取り寄せ決定です。

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