『最強の業務改革』(栗谷仁)(〇)
現在受講中のオペレーション戦略に関し、良い書籍はないかなぁと探していたところ、マッチしそうな書籍を発見。
A.Tカーニー監修の書籍だけあって、切り口が分かりやすい。
①本社間接業務、②調達業務、③生産業務、④ロジスティクス業務、⑤サービスオペレーション、⑥BtoB営業業務、⑦製品開発・マーケティング業務、⑧R&D業務に区分して、それぞれのオペレーション改善の視点から解説されています。
(本書より‥印象に残ったところ)
〇目先の業務改善だけでなく、自社を取り巻く環境、ビジネスモデルのあり方、経営資源の配分の仕方まで含めて検証していく必要がある(オペレーション⇔経営戦略)。
→ビジネスモデルを規定しなければ、オペレーション業務も規定できない。キャパシティも考えられない。
→仕組み、構造が規定できれば、連動するオペレーション業務の内容が決まる。
〇オペレーション改革は、業務改革。
→3つの視点‥①費用対効果(ROI)、②業務プロセスの効率化、③組織効率化
【費用対効果】
〇業務は、分割して細分化すればするほど、オペレーションはしやすくなる。一方、個別業務に分割することによる損も発生する。このバランス。
〇全体の稼働を高めて業務を最適化するためには、過度な業務単位の分割を避けて、ある程度大くくりの業務単位を検討すべき→大くくり化のポイントは、多能工化。
【業務プロセスの効率化】
〇プロセスの流れをクリーンにする視点。同時にプロセス自体をより生産性高いものに改革する視点
→業務を集中・集約化できないか。
【組織効率化】
〇不必要な重層構造、不必要なポストがないか
→不必要なポストは、人件費のムダだけではなく、管理者は不要な業務を増やす。情報のスピードも落ちる。
個別業務のオペレーションは、事例も使いながら分かりやすく記載されています。
オペレーションの書籍は、マーケティングやマネジメントの書籍のように、たくさんあるわけではないし、「この本」という歴史のあるものも少なそうなので、開拓が必要です。「神は細部に宿る」とも言いますし、ジャック・ウェルチも「オペレーションなくして勝利なし」と言っています。
全社員が携わる問題だけに、精通していきたい分野です。
最強の業務改革―利益と競争力を確保し続ける統合的改革モデル (-)
- 作者: 栗谷仁
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2012/06/08
- メディア: 単行本
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