『不完全なリーダーが意外と強い。』(小林りん)
「あすか会議」(グロービス経営大学院のビジネスカンファレンス)に登壇される、小林りんさんの著書を読みました。
今年8月に開校する学校法人インターナショナルスクール・オブ・アジア軽井沢(ISAK)の代表理事を務めておられる小林さん。
本書はいわゆる起業物語ではなく、起業の過程の中で、頓挫の危機を何度も乗り越え、当初予定から2年遅れて開校を迎えられる著者が、これまでのメンバーとのかかわり方を振り返り、著者が大事にしてこられたリーダーシップの発揮の仕方について語られた書籍です。
メンバーの長所を活かしてチーム運営するという大方針が、とても共感できます。
(本書で印象に残ったところ‥本書より)
〇著者が目指すリーダー像は、万能タイプではなく、自分にも弱点があることを受け入れていて、周りにもその弱さを示せる人。自分に弱みがあっても、その弱みを補ってくれる仲間たちの強みを活かせば、チームとして大きな成果をあげることができる。
〇リーダーでも、むしろ、リーダーだからこそ、不完全な自分を認め、向き合うことでチームの力を高められる。
・不完全な自分を認める →だから、他の人に感謝できる
・不完全な分野は捨てる →だから、やるべきことに集中できる
・不完全な部分を伝える →だから、チーム力が上がる
〇周りは反対しているけど、どうしても通したい案があるときは、もう一度話し合いの場を設けてみんなに納得してもらうことを試みる。今の若い世代の人たちは、自分が本当に納得したことにこそ実力を発揮する傾向が強い。
〇リーダーがやってはいけないこと。愚痴を言うこと。
〇自分がやるべきプロジェクトを見つけ、取り組むことができているのは、とにかく動き続けたから。その時その時で、自分が一番学べる仕事は何か、磨くべき能力は何か、必要とされている場所はどこか、と悩みながら常に行動してきた。今振り返って、何も無駄にはならなかったと断言できる。
〇何かを始めるということに早いも遅いもない。やりたいと思ったときがやるべきとき(→これは、とても共感! 私も「思い立ったら決め時」と思っています)
〇物事が膠着状態に陥ったとき、いきなり大きなことをやろうとしているかもしれない。小さなことでも着実に成果をあげることが局面打開のきっかけになる。
・小さい成功により周囲の人たちへの説得力が高まる。
・小さい取り組みは、自分たちのリハーサルになる
・小さいことだからこそ、絶対に失敗が許されない。
・小さな目標を達成するための越えなければならない小さなハードルが見えてくる
・マイルストーンに達するごとに自分たちの取り組みの本質や向かっている大きな目標の存在を思い起こさせる
〇運は待つものではない、手繰り寄せるもの。運を手繰り寄せられる人は、いつも前のめり。
「あすか会議」に向けた読書はこれにて終了。
良質なアウトプットのためには、良質なインプットが必要。
良質な学びのためには、良質な準備が必要。
学ぶ機会が増えるほど、もっと学ぶ準備に目を向けて取り組まないといけないと思うこの頃です。