『ドラッカー時代を超える言葉』(上田惇生)(〇)
ドラッカーの著書約30冊の中から160の言葉を抜粋して解説した、辞書的に使える書籍です。ドラッカーの書籍は1冊読むと線だらけになってしまうので、厳選された言葉を集めると、やっぱり線だらけ‥。
解説があるので、解釈がスムーズに進みます。ざっと、ドラッカーの要所を押さえたい方にも良いと思います。
どの言葉も重みがあるのですが、以前から意識している言葉や新たに心に残ったものを幾つか抜粋してみます。
(心に残った言葉‥本書より)
〇成果をあげる人の共通点
①時間管理(何に時間を取られているかを知り、残されたわずかな時間を体系的に使う)
②世の中への貢献に焦点を合わせる(目線を高くする)
③自らの強みに基準を据える
④集中する(優先順位を決めそれを守る)
⑤成果をもたらす意思決定
⑥真摯たること
〇生産性向上の秘訣
①責任を持たせる
②貢献を評価できるようにする
③本来の仕事をさせる
④機会に対し有能な人材を配置する
〇時間をマネジメントできなければ何もマネジメントできない
成果をあげる人は仕事からスタートしない。時間からスタートする。
〇組織の欠陥
①階層の増加、②組織問題の頻発、③所管と手続きの重視、④会議の増加、⑤調査役の増加、⑥組織改革
〇最も重要な5つの質問
①ミッションは何か、②顧客は誰か、③顧客にとっての価値は何か、④成果は何か、⑤計画は何か
〇事業の目的として有効な定義はただ一つ、「顧客の創造」である
〇マーケティングの理想は販売を不要にすることである
〇マネジメントに必要な資質は、才能ではない真摯さである
〇マネジメントが行うべき仕事
①目標を設定する、②組織する、③チームを作る、④評価する、⑤人材を育成する
〇4つのリスク
①負うべきリスク、②負えるリスク、③負えないリスク、④負わないことによるリスク
〇「意味あるリーダーシップ」は、組織の使命を考え抜き、それを目に見える形で確立すること。「リーダー」とは、目標を定め、優先順位を決め、基準を定め、それを維持する者。
ドラッカーシリーズの中では、『経営者の条件』『現代の経営』『マネジメント』がバイブル化しています。また、じっくりドラッカーを読み返したくなりました。