『男脳と女脳』(茂木健一郎)
脳科学者の茂木さんが、男女の脳の違い、そこから生じる感情の違いを解説された本です。日常生活ですぐに使える内容で、表紙からも感じるように、軽~い感じで読める内容です。
(印象に残ったところ‥本書より)
〇右脳・左脳・脳梁
左脳と右脳を繋ぐ役割を担うのが脳梁。女性のほうが左脳と右脳の連携がとりやすく、一つの極端な方向に走りにくい性質がある。
〇男性は左脳優位な「オタク脳」、女性は右脳優位な「きずな脳」
・左脳:思考や論理を司る人間的な脳(文字・言語を認識)
・右脳:動物的な脳(五感・直感・感情・空間把握を認識)
〇男性と女性のミスマッチを解消する術は、異性と話をする機会をできるだけもうけることに尽きる。
あまり偏見を持たないこと。「あぁ、なんか発想が違うんだ」という気づき生まれるはず。女性が興味を持って話したいことを聞くということを男性はもっと修業をしたほうがいい。
〇リクツの男、共感の女
ソーシャルな感情や共感は男性はあまり得意でないというより、興味がないといったほうが正しい。男性は、論理性と収集癖がある、ついつい秩序や決まりを重視しがちなのが特徴。女性は、できるできないという「Do(やる)」ではなく、「Be(ある)」ということに価値があると考えてきた。
〇メタ認知(自分を客観的に見ること)
ファッションデザイナーにオネエの人が多いのは、見られているという意識を強くもっているから。見られているという意識を持った生き方は、一般男性の参考になる。
〇ハイブリッド脳
男女は幼少の時の体験によって特性がことなる。子供のころから、遊ぶ玩具が違ってくる。
・男性は、機能やスペックにこだわって重要視する
・女性は、機能よりも美しさや可愛さを大事にする
→イノベーションは、男女の脳の組み合わせで起こりやすい。
「男性の深い専門性・深い知識」×「女性の共感能力・交友関係構築力」
お互いにヒンが隠されている。互いの特性を毛嫌いしないこと。自分が知らないことを教えてくれる異性の上司・同僚・友達を大事にすること。その方々と常に会話をすることで、新しい情報や感覚の共有ができるようになるはず。
「異性から学ぶ」。実は最近のキーワードになっています。「なんか発想違うな」っていうのが、「面白そう!」と思えるこの頃。性別の違い・脳の違いだけではないと思いますが、気づきが多いのも事実。たくさんの学びと刺激を与えくれる大学院の学友に感謝。そして、自分自身も学びに貢献できるように尽くさないと!