MBA男子の勝手に読書ログ

グロービス経営大学院を卒業したMBA生の書評と雑感。経営に関する基本書、実務書のほか、金融、経済、歴史、人間力、マネジメント力、コミュニケーション力、コーチング、カウンセリング、自己啓発本、ビジネススキル、哲学・思想など、幅広い教養を身につけ、人間性を磨く観点で選書しています。

エレベータピッチの達人(美月あきこ)

 『エレベータピッチの達人』(美月あきこ)


 ビジネススクールでは、時折触れられる、エレベータピッチ。 

 エレベータに乗っている僅かな時間に話の要点を伝え、営業に結び付けましょうというところから始まった、最も短いプレゼンテーション術のことです。

 ベンチャーマネジメントの授業で、毎回、「当社の事業を15秒で説明してください」という問われ、端的に説明する難しさを痛感していた折り、このタイトルを見て即買いしました。

 

(印象に残ったところ‥本書より)

 〇「エレベータピッチという言葉をご存知ですか?シリコンバレー発祥といわれる話し方で、15秒から30秒で相手をぐっと引き寄せ、千載一遇のチャンスを次につなげます。この本は、エレベータピッチの理論と実践を詳しくご説明しています。読み終わったときには、あなたもエレベータピッチの達人です」

 ⇒これで、声に出して読むと約18秒。

 

 〇目的

 エレベータピッチは、要約であり、映画の予告編のような役割。聞き終わった後は、相手は「続きを知りたい」「もっと話したい」という気持ちを抱いてもらうように設計された話し方。きっかけづくりのようなもの。

 

〇順序(準備)

①自分のゴール設定

②相手の関心

③①と②をつなぐアプローチ

 

〇順序(話し方)

<本文>準備段階とは順序が異なる

①相手の関心‥いわゆるツカミ

②相手の関心と自分のゴールをつなぐアプローチ

③自分のゴール

 

〇話し方のひと工夫

・質問から始める

・「最」を付ける‥関東最大、最軽量、今年最高、最長、最速

・「初」を付ける‥業界初、日本初、世界初

・こんなフレーズ

 「結論から申し上げると」

 「ズバリ~です」

 「ポイントが3つございます」

・最強の要約は、四字熟語

 

〇デリバリースキル(メラビアンの法則

・ビジュアル(55%)

・ボーカル(38%)

・バーバル(7%)‥言葉はたった7%にすぎない

 

〇登場してからの7秒間

 登場時の第一印象が大事。「なんとなく面白そう」「なんとなくいい人そう」「なんとなく暗い感じ」・・など。エレベータピッチの約半分の時間で流れが決まってしまう。

 

〇エレベータピッチは、第二印象(数分~数十分)の分岐点

 

 15秒で言いたいことを伝えるというのは、実際に授業でやってみてとても難しいことを体感しました。早口になったうえ、時間オーバーになってしまう。。。

 「興味を引いて、言いたいことを伝える」。たったそれだけなのに、思うようにいかないのは、やはり準備と言葉選びでしょうか。

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