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MBA男子の勝手に読書ログ

グロービス経営大学院を卒業したMBA生の書評と雑感。MBA講座と歩む読書生活。講座関連の書籍、講師お薦め本などを紹介。経営に関する基本書、実務書のほか、金融、経済、歴史、人間力、マネジメント力、コミュニケーション力、コーチング、カウンセリング、自己啓発本、ビジネススキルなど、幅広い教養を身につけ、人間性を磨く観点で選書しています。

P&G式「勝つために戦う」戦略(A・G・ラフリー、ロジャー・L・マーティン)

 『P&G式「勝つために戦う」戦略』

 (A・G・ラフリー、ロジャー・L・マーティン)(〇)<2回目>

 ストラテジック・リオーガニゼーション(SRO)のDay5がP&Gのケースでしたので、復習のために読んでみました。

 本書は、ラフリー氏とビジネススクール学部長の共著で、ラフリー氏の「戦略」に対する考え方が整理されている良書です。

 

(印象に残ったところ‥本書より)

〇戦略とは?

 戦略とは選択。一貫性のある選択の積み重ねによって、ある企業を業界において独自のポジションに位置づけ、それにより競争相手に対して、持続可能な優位性や優れた価値を生み出すもの。

 

〇戦略の5つの選択

①勝利のアスピレーション(憧れ)‥どんな勝利を望んでいるのか? 

《P&Gの場合》

・世界中の消費者の生活を有意義に改善する

・優先的地位、売上、利益、価値創造を達成する

〔考え方〕

■ 「自社にとっての勝利はいかなるものか?」「具体的にどんな勝利を望んでいるのか?」に答えること(=勝利を規定すること)は、戦略の議論の基盤になる。

■ 穏やか過ぎる目標は、高すぎる目標よりもずっと危険。あまりに多くの企業が控えめ過ぎる目標のために討死している。

■ 製品ではなく、消費者からスタートせよ。

 

②戦場選択‥どこで戦うのか?

 地域、製品カテゴリー、消費者セグメント、流通チャネル、製品の垂直的ステージ

《P&Gの場合》

・中核から成長し、大型ブランド、中核的市場、大衆顧客に集中

・ホームケア、美容、ヘルスケア、パーソナルケアに進出し、中核カテゴリーと大型分ランドを増やす。

新興市場に展開し、長期的に代表的ポジションを確立する。

〔考え方〕

■ 戦場を選ぶとは、どこで戦わないかを選ぶことでもある。

■ 戦場が決まるまで戦略を実施するな。

■ 完全撤退する前に、じっくり考え抜け。その業界の中で、勝てる見込みのある魅力的なセグメントを探せ。

 

③戦法選択‥どうやって勝つのか?

 相互補強的な能力、組織構成

《P&Gの場合》ホームケア、美容品、ヘルスケア、パーソナルケア

・グローバルな規模と強大な配荷力を生かして強く差別化されたブランドをつくる

〔考え方〕

■ 戦法選択は、戦場選択ときっちり統合されていなければならない

■ 自分の事業にとって正しい選択をする鍵は、実行可能なことにきっぱりと絞り込むこと

 

④中核的能力‥どんな能力が必要か?(強みを生かす)

 価値提案、競争優位性

《P&Gの場合》

・消費者理解、イノベーションブランディング、市場攻略能力、グローバルな規模

〔考え方〕

■ 一般的な能力群で満足するな。自分の選択にあった独自の能力群を開発せよ。

■ 最強のライバルの能力システム(戦場・戦法選択)を分解し、みずからのそれと比較せよ。

 

⑤経営システム‥どんな経営システムが必要か?

 システム、組織、方法など、選択を支援する方法

《P&Gの場合》

・目標、ゴール、戦略、測定方法

・リーダーシップ開発

〔考え方〕

■ 組織内に重要な戦略的選択を伝えるには、明確さと簡潔さを旨とせよ。

■ 戦略的ディスカッションを常に継続し、重要な選択から目を背けない風潮を社内に生み出せ

 

〇戦略的選択カスケード(滝)‥枠組み

 5つの選択を、全社段階、戦略グループ段階、事業の各段階で実行していく。

 

〇「戦略的論理フロー」‥プロセス

 分かりやすいスタートは、トップの勝利のアスピレーション。初めにきちんと勝利を定義しておかないと、後続の選択もやりにくい。戦略と立案は反復的な仕事であり、後続の選択に応じて、アスピレーションに立ち戻り、それに修正を加える必要も生じる。

 

 前回読んだのは、1年半前のマーケティングⅠのときに、ブランド戦略を中心としたマーケティングの勉強に読みましたが、

 今回は、講義の論点となった、戦略浸透策はあまり触れられていませんでしたが、戦略そのものについて、一流グローバル企業のCEOの考え方に触れることができ、また新たな知見が得られました。自分の問題意識やレベルによって、同じ本でも景色が変わることを実感しました。1年半の学びの時間は、確実に成長に繋がっているようです。

www.amazon.co.jp

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