『ソーシャル時代のハイブリッド読書術』(倉下忠憲)
本書は、読書が苦手な方、たくさん本を読んでいるがその成果が感じられない方に、よりよく読書を進めて行くことを目的として書かれています。健康な食生活や基礎体力の維持と同じく、長く続けていくことが念頭に置かれています。私自身の読書方法は全く気の向くままの我流ですが、本書で紹介されている内容と重なるところが多数あり、とても共感できました。
(印象に残ったところ‥本書より)
〇ハイブリッド読書術
・本を選ぶ=リアル書店×ネット書店×ソーシャルウェブ
・本を読む=速読・熟読×マーキングインボックス(書きながら読む)
・記録を残す=読書ノート(メモ、スマホ、PC)×ソーシャルメディア
〇軸を育てる
・専門性×他分野の知識×リベラルアーツ(教養)の3軸を伸ばしていく
〇本を選ぶ「接書作戦」
①本との接点を広く持つ
リアル書店、ネット書店、ソーシャルウェブ、新聞の書評、蔵書管理サービスなどから、自分に引っかかる本を読む。
(蔵書サービス例)
・ブクログ
②ブレスト読書
内容を気にせず、手当たり次第に雑多なジャンルの雑誌を20冊くらい買い集め、表紙から裏表紙まで広告ページも飛ばさずに読み通す。1コーナー1冊としても良い。自分の分野の偏りを脱したいときの方法。
③書店員のお薦めに身をゆだねる
〇本の読み方
・本によって、熟読と速読を使い分ける
・その本を読む目的をはっきりさせる(知りたいことだけをピックアップなど)
・書き込み‥主体的に読書に関われる。どんどん書くべし
・読みたいときに読む‥積読歓迎!いつでも読める状態にしておくことが大事
・短い時間の積み重ね‥ちょっとずつでも前に進める
・マーキング・イン・ボックス‥線を引きながら読む。読み終わったらマーキングしたところだけを取り上げてまとめる。疑問点や違和感は特に書き込み効果が大きい。
〇記録を残す
・面白い、もっと理解したいと思うものだけを残す。読んでいて何も書き込みがなかった本を残しても苦痛なだけ。
・脳内で情報が整理されるため、読了後、1日程度間をおいてから書いた方が良い。
・再読
読書家の道は再読から始まる。自分自身が変化することで本から受ける印象は変わる。以前の自分では汲み取れなかったものも時間が経つと発見できるようになる。
(→これは確かにそのとおり!!)
・・・などなど、その他、たくさんの読書の技が紹介されています。
【私の場合】
私自身が工夫しているのは、以下のとおりです。
①選ぶ
・「誰かがお薦めしている本」が最強。
特に、自分と共通のテーマを持っている方のお薦め本が共感度特大。講師お薦め本が「素晴らしい!」と感じるのは、その講師の名前を懸けたイチオシ本×自分自身が同じテーマに関心を持っているから?
・衝動買いWelcome!
気になった本はすぐに買う。買いたいと思った時に買わないと、買うことすら先送りされ、買うこと自体忘れてしまう。そうするとまず読まないです(始まらない)。
・5メートル離れた本棚
リアル書店は読書の幅を広げるのに最適。普段行く本棚から5メートル離れた本棚から本を買ってみる(秋元康さんのお薦め法)。そこから関連ジャンルに広げていくという読み方を取り入れるだけで、視野も関心も広がります。
②読む
・積読歓迎(悪いことではない)
「その時読みたい思った本を読む」。関心が低い本を無理やり読んでも効率が悪く、頭にも残らない。朝出かけるときに、直感で2~3冊持って出る。そのためにも、取りやすいところに見やすいように並べる(私の場合、1軍積読本を20~30冊机の上に並べ、1~2カ月に一度、本棚の2軍積読本100~150冊と入れ替え戦を行う。どれも買うときは1軍なのに、関心が変わると2軍落ち・・でも、また関心が変われば1軍に復活します。)。したがって、常に3~4冊は併読しています。
・線を引き、キーワードを囲む。筆記具無しの読書は小説と雑誌くらい。
・ノウハウ本は、見出しを見て、著者が言いたいことをピックアップ
・小説は楽しみながらゆったりと(読み方はビジネス本とは別次元)
・電車でスマホを封印。
③残す
・読書ブログ×Facebook
線を引いたところ、囲ったキーワードを中心に約1500字でまとめる。まとめることで頭に残ります。Facebookでコメントを頂けるとやる気がUPし、動機づけになる。あまり迷わず、とにか
く自由に書いてみること。書いているうちに形ができてきます。