ローマ帝国初代皇帝アウグストゥス。混乱していた共和政ローマを整然たる皇帝の独裁へと変え、その後ヨーロッパが一つの地域、ひとつの文化としてまとまる基礎を築いた創設者。華やかさや偉大な政治的天才ではないが、非常に勤勉であり、じっくり考え抜き、試行錯誤を重ねながら自らの目的を達成していった生涯です。
(年表‥本書より)
〇紀元前63年:誕生
〇紀元前44年:カエサル暗殺。カエサルの養子になることを受け入れ。
〇紀元前43年:ムティナの戦いでアントニウスが敗れる。執政官就任。アントニウス、レピドゥスとともに第2次三頭政治。キケロ殺害。
〇紀元前42年:フィリッピの戦い。ブルートゥス、カッシウス自殺。
〇紀元前40年:スクリボニアと結婚。
〇紀元前38年:リウィア・ドルシッラと結婚。
〇紀元前36年:ポンペイウスを破る。アントニウスがパルティア遠征。
〇紀元前35年:ポンペイウス殺害。
〇紀元前32年:アントニウスがオクタウィアと離婚。
〇紀元前31年:アクティウムの海戦。
〇紀元前30年:アレクサンドリア占領。アントニウスとクレオパトラが自殺。
〇紀元前27年:7度目の執政官就任。アウグストゥスの尊称を受ける。
〇紀元前22~19年:東方遠征。
〇紀元前16~13年:ガリア遠征。
〇紀元後2年:13度目の執政官就任。
〇紀元後14年:死去。
アウグストゥス本人よりも周りに華やかな著名人が多く、本人はあまり目立たない。しかし、冷静に判断し、着実に実績を積み重ねる。そして、人心を掌握しながら、権限を集中させ、安定して物事を遂行していく。そんな、静かなリーダーシップスタイルが印象的な人物でした。