MBA男子の勝手に読書ログ

グロービス経営大学院を卒業したMBA生の書評と雑感。経営に関する基本書、実務書のほか、金融、経済、歴史、人間力、マネジメント力、コミュニケーション力、コーチング、カウンセリング、自己啓発本、ビジネススキル、哲学・思想など、幅広い教養を身につけ、人間性を磨く観点で選書しています。

神の福になった少年(丘修三)

『神の福になった少年』(丘修三)

 著名な本ソムリエのお薦め書籍です。仙台のあちらこちらの商店で商売繁盛の福の神として写真が飾られている芳賀四郎(通称:仙台四郎)さん。明治の初めを生きたこの方は、知恵が遅れていたために、みんなにばかにされながらも、自分らしく素直に人生を生き抜き、そして、四郎さんに偏見なく関わっていく人たちの商売が繁盛していくという不思議な人物。

 本書は、そんな少年の物語。四郎さん側から読んでみると、素直に自分らしく人生を生きるってどういうことか、逆に四郎さんに関わる人たちの側から読んでみると、損得勘定に振り回される人や都合の良い人間たちの行動、言動について、考えさせられる内容でした。

 物語なので詳細は割愛しますが、さまざまな人間模様の中で、商売の成績と人間性という観点から、何がその差になるのかと考えながら読むと、人に向き合うことが単に人間関係だけにとどまらないことに気付かせてもらえました。

福の神になった少年―仙台四郎の物語

福の神になった少年―仙台四郎の物語

 

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