『才能が9割』(北端康良)
才能は持って生まれたもの?いえいえ。冒頭の羽生善治さんの言葉に「私は以前、才能は一瞬のひらめきだと思っていました。けれど今は、10年とか、20年とか、30年とか、同じ姿勢で、同じ情熱を傾け続けられることが、才能なんだと思っています」とあります。才能には情熱や継続し続ける力が影響しており、本書では「才能=感情×行動×能力」の公式を用い、3つの質問により才能が目覚めると解説しています。
(印象に残ったところ‥本書より)
〇才能の公式
才能=感情×行動×能力
〇才能が目覚める3つの質問
①20歳まであったもの、なかったものは何ですか?
②今、興味のあること、または問題だと感じていることは何ですか?
③気になる人はどんな人ですか?
〇3つの質問に答える5つのヒント
①感情が動いた「あったもの」「なかったもの」書く
②ポジティブな感情、ネガティブな感情、どちらでもいい
③主観で書く
④今の感情ではなく、昔の感情で書く
⑤仕事に関係が無くてもいい
〇自分の才能を手に入れた7つのタイプ
①自分が欲しいものを追求した人
②やりたいことを追求した人
③なりたい自分を追求した人
④助けたい人がいた人
⑤経験を追求した人
⑥与えられた環境で努力した人
⑦もともと上手にできた人
〇感情はどんな時に動くのか?
「何が欲しいときか?」
「誰といるときか?」
「何をしているときか?」
→それが分かれば、モチベーションは自然と湧き出る。なぜ「才能が9割」なのか。それは才能が単なる能力ではなく、心が最も動く感情から生まれるから。
〇才能の源泉
人生にあったもの、なかったものを見つけ、受け止めることができれば、才能を生み出すパワーに変えることができる。
①ディープ・インパクト(価値観の源泉になった出来事)
②才能の源泉(ディープ・インパクトによって生じた感情)
③仕事(①②の結果携わった仕事)
(例)
・松下幸之助:親が破産し貧乏に→貧乏を撲滅したい→低価格の家電製品で暮らしを豊かに
・ココ・シャネル:修道院に預けられた→自由になりたい→自立した女性のためのファッション
・ウォーレン・バフェット:ヒステリックな母親→振り回されたくない→一人で株価を調べ投資
〇コア・コンセプト
才能の源泉とは、あなたが人生で最も大切にしたい感情。それを価値観に変えたもの。「振り返ってみればこれが楽しかったな」「これが嫌だったな」というような感情(強烈な感情でなくても心が動いた出来事)を書き出してみて、そのワードを見て、すべてに共通するキーワードを連想してみる。
自分にあるものも、無いものも、どちらも自分を動かす原動力になる。その原動力は感情が動いているということであり、それが何かを理解し、今の自分が課題と思うことややりたいことに当てはめていくという考え方。自問自答だと思いつかない、または考えることを途中でやめてしまう、過去の自分の経験(今のことだと興味があるから結構考えるのですが・・・)。ここを掘っていくのはまさにコーチの役割ですね。