MBA男子の勝手に読書ログ

グロービス経営大学院を卒業したMBA生の書評と雑感。経営に関する基本書、実務書のほか、金融、経済、歴史、人間力、マネジメント力、コミュニケーション力、コーチング、カウンセリング、自己啓発本、ビジネススキル、哲学・思想など、幅広い教養を身につけ、人間性を磨く観点で選書しています。

想像して創造する(尾崎里美)

『想像して創造する』(尾崎里美)

 かなりスピリチュアルな一冊。夢や目標をイメージし、それが実現した未来を創る。著者は、ヘアー&メイクアップアーティストとして23歳で独立。想像力、心や精神、製材能力、人間行動学、ヒーリング、エネルギーフィールドなどの人間研究を始め、その 後渡米。米国で全米催眠協会のライセンスを取得。さらに日本人で初めて、英国の催眠思考協会のプロライセンスを取得し、オリジナルのイメージトレーニング法を開発という経歴を持たれています。離婚した父親に誘拐されるところから始まる、相当ご苦労された子供時代から、自分のお店を持ち、2号店、3号店、そして30歳までに海が見える場所にマイホームを持つ夢を実現してこられました。現在は、毎月1000人以上の方がセミナーに参加されており、そのセミナーは、「お笑いセミナー」と言われているそうです。

 

(印象に残ったところ‥本書より)

〇人生無駄なことは何一つない。どんな経験も役立つ。辛かった子供時代の経験を通してそう学んだ。

 

〇すべての出逢いは必然であり、お互いに成長するためにある。相手を変えてあげたいと思うところが、実は自分が変わらなければいけないところ。

 

〇何が儲かるかを考えて成功する人はいない。何が好きかが大切。好きなことは努力が必要ない。ただ楽しい。そして楽しむことで潜在能力は引き出される。

 

〇単純な仕事でも楽しむことは可能。「誰かを喜ばせたい」というビジョンがあれば、どんなことでも楽しめる。反対にビジョンのない人は、目先のことに振り回されて、それを何とかこなすために努力が必要になる。

 

〇同じ仕事でもいやいやする人、楽しみながらする人。違うのは、たった一つ。心が違うだけ。嫌だと思う心が存在するだけで、この世にいやなものはない。即ち楽しい仕事だから楽しいわけじゃない。基本はどんなことでも楽しめるということ。これこそがイメージの知からかもしれない。その仕事の先に見えるイメージが違う。

 

〇人は憎んでも生きていける。怒っても生きていける。お金が無くても生きていける。でも希望がないと生きていけない。大切なのは「希望」。

 

〇「あれ?私、もしかしてセミナースピーカーという仕事、するようになるんじゃ?」そう感じた。今思い出しても不思議な感覚ですが、天職に出会う瞬間とは、こういうものなのかもしれない。

 

〇人が人として豊かに生きていくためには、すべてのバランスをとることが大切だということに気付いた。

東洋医学と西洋医学

・肉体、心、精神

・思考、感情、言葉

・物質社会と精神社会

・目に見えるものと目に見えないもの

・右脳と左脳

これらすべてのバランスをとって生きていくことこそ、21世紀を豊かに過ごすために必要なことだと考えている。成功者の本当の意味も考えた。そこで得た答え。それは、成功とは経済的に豊かになることだけじゃない。心も身体も魂も健康であってこそ成功と言える。成功者とは、そうやって幸せに生きている人のことだということを知った。

 

〇ビジョンを思い描いたとき、わくわくと気持ちが高ぶってこなければ、潜在意識はなかなか動いてくれない。なぜやりたいのかということが自分で分かっていないとダメ。そう、動機づけ。

 

〇イメトレするのに最適な時間帯というものがある。朝起きた瞬間と夜寝る前。世界中の成功者も、この時間帯にイメージトレーニングしている。

 

〇五感は心の周波数、つまり、コンピュータに登録された信念体系に同調している。即ち、心にないものはキャッチしない。

 

〇「ある」という幸せな感情からは「ある」という体験を引き寄せる。「ない」という不幸な感情からは「ない」ものを引き寄せてくる。

 

〇もし、周りの人から批判されているように感じたら、それは他人に批判されたのではなく、自分で自分をずっと批判し続けているということ。そのことに早く気づき、もっと自分を認めてあげてください。

 

〇私たちの遺伝子の95%は、スイッチが切れた状態(潜在意識化)、つまり5%の能力しか使わずに生きている。この遺伝子のスイッチを入れるためには、心の作用(わくわく)が大きく影響する。

 

モデリング‥天才を真似ていく技法。脳は、実際にそれを行っているのか、それともフリをしているだけなのか、判断できない。

 

〇言語が7%、声の調子が38%、目の動き・ボディーランゲージが55%。仮病がばれない一番の方法はメールだろう。電話だと45%のコミュニケーションになる。相手を目の前にして、目を見て仮病が使えるだろうか。

 

 この感覚は一度セミナーを受けてみないと分からないなという印象です。著者が子供の頃から実感しながら、自ら体験したことを理論的に裏付けしていらっしゃるので、必ずこうなるという強い信念がストレートに湧いてくる感じなんだろうと思います。

想像して創造する―望み通りの未来を創るイマジネーション力

想像して創造する―望み通りの未来を創るイマジネーション力

 

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