MBA男子の勝手に読書ログ

グロービス経営大学院を卒業したMBA生の書評と雑感。経営に関する基本書、実務書のほか、金融、経済、歴史、人間力、マネジメント力、コミュニケーション力、コーチング、カウンセリング、自己啓発本、ビジネススキル、哲学・思想など、幅広い教養を身につけ、人間性を磨く観点で選書しています。

自分を磨く(アンソニー・ロビンズ)

『自分を磨く』(アンソニー・ロビンズ)

 世界的カリスマコーチである著者。冒頭の訳者の紹介において、「人生で本当に望むもの」を手にするための心構え、ものの考え方を教えてくれる一冊。信念の磨き方から、人生の優先順位のつけ方、感情に振り回されない方法、お金・時間・健康に恵まれ豊かなパートナーシップを築く方法など、幸せと成功に必要なすべてのエッセンスが詰まった一冊と評されています。本書でたくさん紹介されている、ワークを中心にまとめてみます。

 

(印象に残ったところ‥本書より)

〇信念

 信念とは、何かについて確信を持つこと。考えと信念の違いは、経験から得られた具的な根拠があるか否か。

 

カイゼン

 カイゼンを毎日実施するために、毎晩次のことを自分に問いかける

・今日は何を学んだか

・今日は何を改良したか

・今日は何を楽しんだか

 

〇書き出すことでゴミ思考を仕分ける

 自分の人生を真にコントロールするためには、自分がどのような信念に導かれているのかを知らねばならない。

①「やる気の出る信念」と「やる気のなくなる信念」に分けて、思いつくままにすべて書き出す。

②「やる気の出る信念」の中で、最も強力だと思うものを3つ丸で囲む。どうしてやる気が出るのか、人生にどんな肯定的な影響を及ぼすのかを考えてみる。

③やる気と活力を奪い去る最悪の信念を2つ選び丸で囲む。

・この信念はどこが馬鹿げているか

・この信念を伝授した人は、この分野で自分のお手本になるか

・この信念を捨てなければ、感情面でどのような影響を受けるか

・この信念を捨てなければ、人間関係はどうなるか

・この信念を捨てなければ、健康はどのような影響をうけるか

・この信念を捨てなければ、自分の経済状況はどうなるか

・この信念を捨てなければ、自分の家族や恋人はどのような影響を受けるか

⇒信念が原因で今までに被ったすべての損失、今後被るであろう損失と「苦痛」をしっかり結び付ける。

④最後に、古い信念を新しい信念に置き換える。たった今捨てたばかりの「やる気のなくなる信念」に取って代わる信念を書き出す。

 

〇一瞬で気分を変えるシンプルな方法

①鼻から息を深く吸い、口から勢いよく吐き出す。にっこり笑って、子供たちに笑いかける

②心の底から人生を変えたいと思うなら、今日から7日間、1日に5回、1分間ずつ鏡の前で、「これでもか」というぐらいニッコリ笑うことに全身全霊で取り組む。

③ジョギングするときには、笑いながらスキップするといい

④人生を変えるにはまず笑う。笑う門には福来る。毎日5回、ニッコリするのと同時に、1日3かいずつ、意味もなく大笑いするのを1週間続けること。

 

〇人生の羅針盤のつくり方

①「人生で大切なことを10個、大切な順番に並べる」。

 この質問にしっかりと答えられないのに、明確な判断を下せる人がいるだろうか。最終的に「自分の心を満たしてくれるもの」を選ぶためには、目標の明確化が必要。自分の価値観を知り、それを実践すること。

②最も価値を置いている精神状態とはどのようなものか。最大の喜びを満たしてくれる感情とは何か。次のリストをみて、あなたが「大切にしたい感情・状態」を選び、優先順位をつけたリストを作ってみる。

・愛、成功、自由、親密さ、安全性、冒険、力、情熱、安らぎ、健康

⇒「私にとって、人生で大切なものは何か」。人生で価値を置いていること、大切にしたいことのリストを一から作り直す。

⇒自分だけの「ルール」をつくる。理想を言えば、「快感」につながるルール。

 

〇ルールを自分でコントロールする

 次の質問に、できるだけ詳しく答える。

①成功を実感するには何が必要か

②(子供たち、配偶者、両親など大切な人に)愛されていると実感するには何が必要か

③自信を持つためには何が必要か

④人生で自分が卓越しているところがあるとしたら、それを実感するには何が必要か

⑤これらのルールを見ながら、「適切なルールか。すぐ心地よくなれて、苦痛を感じにくいルールになっているか」と自らに問いかける。

 

〇自分を深堀する

・「私は何者なのか」と無心で自分に問いかける。

 答えを書き留め、また同じ質問をする。そのたびに頭に浮かんだことを書き留め、どんどん深く掘り下げていく。最終的に最も根本的な信念に行きつくまで、自分自身を描写してみる。

・あなたは自分をどのように定義するか、自分という人間の本質は何か。自分自身を表現するのに、どのようなたとえを用いるか。自分はどのような役割を演じているのか。

 

 書ききれませんでしたが、最後に「あなたの人生を変える奇跡の7日間」というワークがあります。1~6日目までさまざまなワークをやったあと、最終日7日目は、「よく休み、よく遊べ!」、目標は、「バランスをとる」。そうそう!これこれ!って感じで、私も「バランスをとる」ことがとても大切だと思っているので、ストイックに突き進むだけではない、考え方に賛同でした。自分を変える本気度が試される一冊です。

アンソニー・ロビンズの自分を磨く (単行本)

アンソニー・ロビンズの自分を磨く (単行本)

 

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