『幸せの真実』(尾崎里美)
本書は、絵本仕立てで、主人公の子供の目をとおして、「幸せ」について考える一冊です。著者は、お笑いセラピストとしても有名で、イメージトレーニングを突き詰めて、独自のイメージトレーニング法を開発されているセラピストです。特に関西では有名な方です。『想像して創造する』が良かったので、こちらも読んでみました。100ページ弱、さらっと読めます。
(印象に残ったところ‥本書より)
〇人それぞれの見方(色眼鏡)
「お前は、まるでスターのように登場した私を、軽い人だと思ったじゃろう。それは、お前が勝手に創り上げたイメージを通して私を見たからじゃ。『おじいちゃんは医大で尊敬できる人だ』という心の期待じゃの。お前はその色眼鏡で他人を見る。そして、その期待が外れると、お前のエネルギーが下がりよる。真実は外にはないぞ。他人の中に自分を見ているだけなんじゃよ」
〇笑い
「わしの登場シーンを見て笑ったときは、気分がよくなったじゃろ?笑うとエネルギーが上がるようにしてあるんじゃよ」
〇今ココ
「飽きる事なんてないよ。1秒たりとも同じ時間なんてないんだ。同じように見えても1秒1秒が奇跡のように本当は違うんだよ。今この瞬間は、今しかない。ほら、もう1秒前と今とじゃ違う」
〇磁石のように
同じ振動数の人同士、磁石で引き合う。「自分の想念を磁石のように引き寄せるということは、自分が人に与えたものに対しても同じことが言えるんじゃ」
〇不幸の原因
みんな誰かと比べているから不幸なんだ。みんなに違った能力と個性が与えられているのに。ブルーの人たちは、常に自分と他人を比較している。容姿を気にしていた兄弟たちも、それぞれ違った能力や個性をもっているんだから、人と比べても仕方がないのに、常に誰かと比較しては、自分は劣っていると嘆いている。自分が他人よりも欠けているところばかりに目が行き、「自分は不幸だ」と苦しんでいる。幸せが外にあると思い込み、その感情が心の中に劣等感を生み出している。「なぜ誰かと比べる必要があるの?なぜ人より優れていなきゃいけないの?」「どうして誰かに認められなきゃいけないの?幸せと不幸は、誰かに認められるか、認められないかで決まるの?」
〇「あとがき」より
この絵本は自分の心を癒し、セルフイメージを高め、自分らしく、自信をもって生きていくことができるように創られています。さらに、他者に対して思いやりと優しさを持ち、競争することから解放されることを願って創られています。私たちは自分が信じたセルフイメージ通りの人生を歩んでいます。それ以上にも、それ以下にもなることはありません。
自信を失うのは、いつも誰かと比べ、自己卑下することが原因です。誰かよりお優れていると愛される・・。そんな歪んだ信念が、自分を苦しめる思考や感情、行動パターンを形成してきました。この信念は、子供の頃に植え付けられたプログラムです。よりよく生きるためには、まずはありのままの自分を愛さなければなりません。そして、自分の心を癒す方法のひとつが「ありがとう」という言葉なのです。
一度は著者のセミナーを受講してみたいと思っています。イメージ以上でも、イメージ以下でもなく、イメージ通りに歩んでいく。そのイメージをするにあたっては、誰かと比べるものではなく、自分に与えられたものを最大限に使って行動するとどうなるのか?そんなことを想像してみると、自ずとセルフイメージは上がり、それを積み重ねれば、どんどん上がっていく、そんなサイクルを作りだすことが大事だなと感じました。