MBA男子の勝手に読書ログ

グロービス経営大学院を卒業したMBA生の書評と雑感。経営に関する基本書、実務書のほか、金融、経済、歴史、人間力、マネジメント力、コミュニケーション力、コーチング、カウンセリング、自己啓発本、ビジネススキル、哲学・思想など、幅広い教養を身につけ、人間性を磨く観点で選書しています。

幸せの真実(尾崎里美)

『幸せの真実』(尾崎里美)

 本書は、絵本仕立てで、主人公の子供の目をとおして、「幸せ」について考える一冊です。著者は、お笑いセラピストとしても有名で、イメージトレーニングを突き詰めて、独自のイメージトレーニング法を開発されているセラピストです。特に関西では有名な方です。『想像して創造する』が良かったので、こちらも読んでみました。100ページ弱、さらっと読めます。

 

(印象に残ったところ‥本書より)

〇人それぞれの見方(色眼鏡)

 「お前は、まるでスターのように登場した私を、軽い人だと思ったじゃろう。それは、お前が勝手に創り上げたイメージを通して私を見たからじゃ。『おじいちゃんは医大で尊敬できる人だ』という心の期待じゃの。お前はその色眼鏡で他人を見る。そして、その期待が外れると、お前のエネルギーが下がりよる。真実は外にはないぞ。他人の中に自分を見ているだけなんじゃよ」

 

〇笑い

「わしの登場シーンを見て笑ったときは、気分がよくなったじゃろ?笑うとエネルギーが上がるようにしてあるんじゃよ」

 

〇今ココ

 「飽きる事なんてないよ。1秒たりとも同じ時間なんてないんだ。同じように見えても1秒1秒が奇跡のように本当は違うんだよ。今この瞬間は、今しかない。ほら、もう1秒前と今とじゃ違う」

 

〇磁石のように

 同じ振動数の人同士、磁石で引き合う。「自分の想念を磁石のように引き寄せるということは、自分が人に与えたものに対しても同じことが言えるんじゃ」

 

〇不幸の原因

 みんな誰かと比べているから不幸なんだ。みんなに違った能力と個性が与えられているのに。ブルーの人たちは、常に自分と他人を比較している。容姿を気にしていた兄弟たちも、それぞれ違った能力や個性をもっているんだから、人と比べても仕方がないのに、常に誰かと比較しては、自分は劣っていると嘆いている。自分が他人よりも欠けているところばかりに目が行き、「自分は不幸だ」と苦しんでいる。幸せが外にあると思い込み、その感情が心の中に劣等感を生み出している。「なぜ誰かと比べる必要があるの?なぜ人より優れていなきゃいけないの?」「どうして誰かに認められなきゃいけないの?幸せと不幸は、誰かに認められるか、認められないかで決まるの?」

 

〇「あとがき」より

 この絵本は自分の心を癒し、セルフイメージを高め、自分らしく、自信をもって生きていくことができるように創られています。さらに、他者に対して思いやりと優しさを持ち、競争することから解放されることを願って創られています。私たちは自分が信じたセルフイメージ通りの人生を歩んでいます。それ以上にも、それ以下にもなることはありません。

 自信を失うのは、いつも誰かと比べ、自己卑下することが原因です。誰かよりお優れていると愛される・・。そんな歪んだ信念が、自分を苦しめる思考や感情、行動パターンを形成してきました。この信念は、子供の頃に植え付けられたプログラムです。よりよく生きるためには、まずはありのままの自分を愛さなければなりません。そして、自分の心を癒す方法のひとつが「ありがとう」という言葉なのです。

 

 一度は著者のセミナーを受講してみたいと思っています。イメージ以上でも、イメージ以下でもなく、イメージ通りに歩んでいく。そのイメージをするにあたっては、誰かと比べるものではなく、自分に与えられたものを最大限に使って行動するとどうなるのか?そんなことを想像してみると、自ずとセルフイメージは上がり、それを積み重ねれば、どんどん上がっていく、そんなサイクルを作りだすことが大事だなと感じました。

幸せの真実―本当の自分に還る

幸せの真実―本当の自分に還る

 

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