『図解 基本フレームワーク50』(著:グロービス、執筆:嶋田毅)
現在取り組んでいる、コンサル&コーチングへの活用を考えたときに、改めてフレームワークは実践的で便利なツールであることを再認識し、復習してみたい意欲が沸々と湧いてきました。知っているつもりでも使っていないから、ぼんやりとイメージでしか話せないことが多い現状。でも実際に使ってみると、理解も深まるし、足りない知識を裏付けしたい意欲は湧いてくるし、何よりも、課題を突破していく時間がたん祝できる便利さを痛感しています。コンパクトにまとまっているので、復習には適しています。入門編としてエッセンスをつかむのにも良いと思います。
(印象に残ったところ・・本書より)
◯パレート分析
・構成要素を大きい順に並べた棒グラフと、それらの累積量(全体に対する百分率)を示す折れ線グラフを組み合わせることで、上位の要素が全体にどのくらい貢献しているかを見る分析手法。
・各項目の順番だけでなく、累計が示されることにより、全体における重要性を知ることができる。
・20:80のルール、30:70のルールが読み取れるのが一般的。
◯好循環・悪循環
・因果構造が一方向だけではなく、結果が原因、原因が結果に繋がり、拡大もしくは縮小のサイクルを描くこと。
・(例)ブランド力の向上⇨売上拡大⇨マーケティング・品質への投資拡大⇨顧客の評判が上がる⇨ブランドの向上。
◯PEST分析
・politics(政治)
法律(規制・税制)、政府・関連団体の動向、消費者保護、公正競争等
・economy(経済)
景気、価格変動(インフレ・デフレ)、貯蓄率、為替、金利等
・society(社会)
宗教、価値観、倫理観、社会規範、世論、教育レベル、習俗習慣、ライフスタイル等
・technology(技術)
技術革新、特許、技術のライフサイクル、生産・商品化技術、代替技術等
◯5F(5フォース)
・業界の収益性に影響を与える要因を分析し、その業界が収益性を上げやすいか上げにくいかを分析するフレームワーク。
・①業界内の競争、②買い手の交渉力、③売り手の交渉力、④新規参入の脅威、⑤代替品の脅威
・ここに表れないプレイヤー(補完財を扱う企業、プラットフォーム企業など)にも注目。
◯3C
①customer(市場・顧客)
規模、成長性、セグメント/ニーズ、構造変化等
②company(自社)
ブランドイメージ、技術力/品質、販売力、収益力、シェア、資源等
③competitor(競合)
寡占度、参入難易度、強み/弱み、製品の特徴、マーケティング戦略等
・自社の外部環境と内部環境を好ましい側面と好ましくない側面から整理すること。
・①strengths(強み)、②weakness(弱み)、③opportunities(機会)、④threats(脅威)
・クロスSWOTで特に重要そうな強み、弱み、機会、脅威を抜き出し、マトリックスを作って対策を検討する。
・事業活動を機能ごとに分類し、どの部分(機能)で付加価値が生み出されているか(コストや手間暇をかけて独自性を作っているか)を分析するフレームワーク。
・訂正的な分析だけでなく、定量的なコスト分析と同時に行うとパワーを発揮する。
・競合、特に上位企業のバリューチェーンを分析すると、業界のKSFがよく理解できたり、自社が取るべき方向性がわかってくる。
◯VRIO
・組織が持つ内部資源の有効活用可能性をチェックするフレームワーク。
①value(経済価値)
ある経営資源を保有していることによって、企業は外部環境の機会を活用、あるいは脅威を無力化することができる。
②rarity(希少性)
③imitability(模倣困難性)
その経営資源の獲得、開発、模倣コストが非常に高い。
④organization(組織)
その経営資源を活用するための組織的な方針がある。
◯アンゾフの事業拡大マトリクス
・多角化の方向性を①市場浸透、②新製品投入、③新市場開拓、④狭義の多角化の4つに分類する考え方。
・市場浸透・・既存製品×既存市場
・新製品投入・・新製品×既存市場
・新市場開拓・・既存製品×新規市場
・狭義の多角化・・新製品×新規市場
◯STP、4P
・セグメンテーションは、不特定多数の人々を同じニーズや性質を持つ塊(セグメント)に分けること。市場細分化。
・ターゲティグは、切り分けた市場セグメントの中から具体的に標的セグメントを選ぶこと。
・ポジショニングは、ターゲット顧客に自社の製品をどんな風に他社の製品と違うと認識してもらうかということ。特に2次元のマトリクスで自社の位置を示すものをポジショニングマップという。
・4P(マーケティング・ミックス)は、企業がターゲット市場において目的を達成するために活用する。
①product(製品)、②price(価格)、③place(チャネル)、④promotion(コミュニケーション)
◯7S
・組織のいくつかの要素の相互関係を表したもので、組織分析に用いられるフレームワーク。
・4つのソフトのS
①shared value(共通の価値観)、②style(組織文化・経営スタイル)、③staff(人材)、④skill(組織スキル)
・3つのハードのS
⑤strategy(戦略)、⑥structure(組織構造)、⑦system(経営システム)
◯PM理論
リーダーシップは、P機能(performance function:目標達成機能)と、M機能(maintenance function:集団維持機能)の2つの能力要素で構成されているという理論。
①PM型(両方強い)、②Pm型(Pが強い)、③pM型(Mが強い)、④pm型(両方弱い)
◯パワーの源泉と影響力の武器
・人や組織の行動に影響を与える力(パワー)が何に由来しているかを考えるのがパワーの源泉の考え方。
①強制力(相手が苦痛に感じるものを与える)
②報酬力(相手が嬉しいものを与える)
③正当権力(地位の高さ)
④専門力(相手が信頼する専門性)
⑤同一視力(魅力的と感じられるような人間)
◯レビンの組織改革プロセス
・組織変革の最も単純なモデル。固い状態を柔らかい状態にし、再度望ましい姿で確固たる状態にすべきと考える。
・解凍(揺さぶりをかけ過去を忘れさせる)⇨移動(向かうべき方向を共有化する)⇨再凍結(共有化された方向に向かって進み続ける)
フレームワークは、文字にするとちょっと頭に入りにくいですね。1フレーム1枚絵で覚えた方が、記憶が蘇るように思いました。ということで、「1フレーム1枚絵フォーマット+一言コメント入り」の作成・蓄積がタスクの一つに加わりました。