MBA男子の勝手に読書ログ

グロービス経営大学院を卒業したMBA生の書評と雑感。経営に関する基本書、実務書のほか、金融、経済、歴史、人間力、マネジメント力、コミュニケーション力、コーチング、カウンセリング、自己啓発本、ビジネススキル、哲学・思想など、幅広い教養を身につけ、人間性を磨く観点で選書しています。

「似合う」の法則(政近準子)

『「似合う」の法則』(政近準子)(◯)

 流行の装いだから、高価な服だから、人気モデルがきている服だからおしゃれなのではない。体型はもちろん、ライフスタイルを含め、着る人自身に服が合っているからおしゃれに見える。本書は、パーソナルスタイリストの著者が、おしゃれに関する悩みを解決する考え方や、似合う服を選ぶ法則をまとめた一冊です。続編の『「素敵」の法則』と合わせて読むと全体像を把握しやすいと思います。。

 

(印象に残ったところ・・本書より)

◯「好きな服」と「似合う服」の違い

・おしゃれに見せるという点では、「自分がその服が好き」と「自分に似合う」は、一度分けて考える必要がある。

・好きというのは、これまでの育った環境や経験が積み重なってできた趣味嗜好であり、ルールや制限のない内面の価値観。いわば「自分軸」の視点で、客観的にみてどうかとは関係がない。

・好きな服を着ることは、本人の内面を満たしてくれるので、気分が良くなるが、反面、自己満足だけに陥る危険性もある。

・人から見て素敵に感じる、好感度が高いということも、大人の女性であれば無視できない要素。「他人軸」(客観性)も必要。

 

◯おしゃれな人になる5つのポイント

①自分を知る(長所と短所を比較する)

・自分の外見を客観的に見つめ、長所と短所を把握する。そして長所は強調し、短所は目が逸れるようにカモフラージュ。これが外見のバランスを整え、おしゃれに見せる第一のポイント。

②TPPO+S

・Time(時間)、Place(場所)、Occasion(場合)のTPOに加え、Person(人)、 Social(社交)の感覚を持つのがおしゃれの達人であり、ファッションのパワーを活かせる人。

③おしゃれを磨く環境を持つ(人との交流がセンスを磨くカギ)

・おしゃれな人、そうでない人、その人がおしゃれに見える理由や、どうしたらもっとスタイリッシュに見えるかなど、自分なりに考えてみると、素敵に見える分かれ目がだんだんわかってくる。バランス感覚を養うのにとても有効な方法。

④トレンドをほどよく取り入れる(「時間が止まった人」にならない)

・周囲のおしゃれな人とファッション談義したり、街のショーウィンドウや、道行く人のスタイルを眺めてみたり、デパートやファッションビル、素敵なお店などを観察して、肌感覚でリアルな情報に触れるのが一番良い方法。

⑤継続する(続けることがおしゃれへの近道)

・流行も、あなた自身も、時間の経過とともに、変化していく。おしゃれをアップデートする作業を怠らないようにしていただきたい。

 

◯ワードローブチェック(処分するもの、残すもの)

①処分するもの

・痛んでいる服

・買ったものの、ほとんど着ていない服

・サイズが合わない服

・明らかに時代を感じさせるもの、古さを感じさせてしまうもの

②残すもの

・結局着る服

・流行を把握した上で取り入れられそうな服

・思い入れがある服

 

◯コーディネートを支える新定番12アイテム

①ベーシックなジャケット

②ひと癖ジャケット

③白いシャツまたはブラウス

④色、柄、装飾など、表情があるシャツまたはブラウス

⑤1枚でも、インナーとしても着られるカットソー

⑥上質なキャミソールまたはタンクトップ

⑦ロングカーディガン

⑧フルレングスの黒のパンツ

⑨7〜8分丈のクロップトパンツ

⑩スカート(タイト又はマーメイドライン、Aライン、フレアスカート

⑪シンプルなデザインで、ダークなベーシックカラーのワンピース

⑫トレンド感を取り入れたワンピース

 

◯ワードローブの条件は、まずサイズがあった服

・最初に注意すべきなのは、あなたの体に合っているサイズかどうか、あなたの体型をきれいに見せてくれるデザイン、シルエットかどうか。

・自分にとってベストの服を選ぶために、ジャケットなら、自分のいつも着るサイズと上下2サイズの3着、パンツやスカートなら、2サイズは試着してください。面倒なようでも、サイズ違いを試すことは、サイズ感のセンスを養ったり、時代の流れを知るのにも効果的。

・「お直し」をもっと積極的に利用していただきたい。パンツの裾直しだけでなく、ジャケットの丈直しも可能ですし、袖丈やウエストなどを少し直すだけでも洗練度が格段にアップして、きれいに見える服にすっかり生まれ変わることがよくある。

 

◯パーソナルカラーを上手に使う

・パーソナルカラーとは、その人本来の肌の色、髪の色、瞳の色、また肌や髪の質感などに調和して、その人を美しく見せてくれる色のこと。つまり似合う色。

・パーソナルカラーの判定は、専門のカラーリストに診断してもらうのが一番。ごく簡単な自己診断法としては、自分の手の甲に、ゴールドのアクセサリーとシルバーのアクセサリーを置いて見てみる。

・ゴールドの方が肌がきれいに見える人はウォームタイプ、シルバーの方がきれいに見える人はクールタイプの可能性が高い。自分がウォームタイプかクールタイプか知っているだけでも、同じデザインでどちらの色を買うか迷ったとき、着映えにより効果的な方を選べたり、クローゼットの整理をするのにも役立つ。

 

◯「クローゼットを開けたとき、爽やかな風が吹きますか?」

①「物理的な風通し」

 洋服に湿気は大敵。カビや繊維の変質を防ぐためにも

②「精神の風通し」

 本棚には持ち主の内面が現れるなどというが、クローゼットも同じ。

 

 他にもファッションのタイプ別分析など具体的で惹かれる内容がたくさん盛り込まれています。毎日のことだから、どういうスタンスで取り組むか。「毎日の質を高める」ことは「人生の質を高める」。いろんな習慣かもそうですが、洋服も毎日のことだから、しっかり向き合いたい領域ですね。

「似合う」の法則

「似合う」の法則

 

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