MBA男子の勝手に読書ログ

グロービス経営大学院を卒業したMBA生の書評と雑感。経営に関する基本書、実務書のほか、金融、経済、歴史、人間力、マネジメント力、コミュニケーション力、コーチング、カウンセリング、自己啓発本、ビジネススキル、哲学・思想など、幅広い教養を身につけ、人間性を磨く観点で選書しています。

『112の瞑想秘法の書(下)』(OSHO)<9冊目『生の神秘』より>

『112の瞑想秘法の書(下)』(OSHO)(◯)

 <9冊目『生の神秘』92〜99の技法より>

 20世紀のインドを代表する思想家OSHO。ガンジーブッダらと共にインドの運命を変えた10人に挙げられる方です。数々の講話が書籍になっていますが、本書は、112の瞑想法を講話した内容を書籍10冊にして発売されていたものを、上下巻にまとめたもの。それぞれ5冊分の書籍が掲載されています(なので、上下2段書きの体裁で900ページ超のボリューム)。

 単に瞑想法というよりも、人間の探究本といった感じで、宗教でもなく、思想本でもなく、「人」を本質的に掘り下げていった内容となっています。OSHO初読でお勧めする書籍ではありませんが、私は、コーチング、組織づくり、人間関係づくり、人や組織の理解などに役立てています。

 

(『生の神秘』より・・印象に残ったところ)

◯第98の瞑想技法

・経文:「どんな姿勢でもいい、楽な姿勢で、徐々に、両腋(わき)下の間の部分に広がっていく、大いなる平安の中で。」

・第一に、まず安楽でくつろいだ姿勢をとる。そして目を閉じ、体全体を感じる。まず脚から始める。そして、そこに緊張があるかどうかを感じる。もし緊張を感じたら次のことをする。

・もっと緊張させる。例えば右足に緊張を感じたら、その緊張をどこまでも強める。それを極限まで持っていってから、突然くつろがせる。そうすればその場所のくつろぎが感じられる。そうやって体全部にわたって緊張のあるなしを探る。そして緊張を感じたら、それをもっと緊張させる。緊張が大きければくつろぐのも楽だ。中ぐらいだと難しい。

・第二に、体が楽な姿勢を取っとたらもう体についてはあまり気にしなくていい。目を閉じ両腋下の間の部分、つまりハートの部分を感じる。胸を感じる。まず両腋下の間の部分に、全面的に注意を向ける。意識を向ける。体全体を忘れ去り、ひたすら両腋下の間にあるハートの領域つまり胸を想起する。そしてそこが大いなる平安に満たされるのを感じる。

 

◯第99の瞑想技法

・経文:「自分自身が、遠近あらゆる方向に広がっていくと感じてみる」

・境界線は自分が作り出したもの。その境界線は自分自身の創造物。それを作ったのは安全のためだ。身を守るために、あなたは境界線を作った。

・「遠近あらゆる方向に広がっていく」。つまり、何の境界線もなく、無限になる。無限の空間のひとつになる。マインドによってはこれは不可能だ。どうしてその感覚が掴めることだろう。どうして実践できるだろう。まず最初に、いくつかのことを止めることだ。

・あまり安全を気にしすぎたら、束縛はついてまわる。まず、生を安全にしようという努力を引っ込めること。引っ込めることによって、自分をめぐる壁は落ちる。そして初めて、雨が直接自分に降るのが感じられる。太陽が直接自分に昇るのが感じられる。この新しい自由に親しむこと。この自由によって、もっと生き生きとなり、溢れ出し、オープンになり、豊かになり、光り輝くようになる。

 

 全10巻で解説されている計112の瞑想法には、セットとなる「112の瞑想カード」というのが発売されています。カード112枚には、それぞれの瞑想のタントラとイメージ画が描かれ、説明書にワークの要点(本書からの抜粋)がまとめられており、瞑想の実践に使えると思います。

112の瞑想秘法の書 下

112の瞑想秘法の書 下

  • 作者:OSHO
  • 市民出版社
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