MBA男子の勝手に読書ログ

グロービス経営大学院を卒業したMBA生の書評と雑感。経営に関する基本書、実務書のほか、金融、経済、歴史、人間力、マネジメント力、コミュニケーション力、コーチング、カウンセリング、自己啓発本、ビジネススキル、哲学・思想など、幅広い教養を身につけ、人間性を磨く観点で選書しています。

才能を磨く(ケン・ロビンソン)

『才能を磨く』(ケン・ロビンソン)

 本書は、TED再生回数2,000万回超で世界ダントツ1位を誇る著者が、自分の才能と情熱が重なり合う「エレメント」を見つけ、それを理解し、活用していくステップをまとめた一冊。各章の最後にまとめとして、いくつかの質問があり、これがまたわかりやすく自分への問いとして、使えると思います。

 

(印象に残ったところ・・本書より)

◯第1章 エレメントを見つける

・これまでの人生で最も大きな影響を与えたものとターニングポイントになったことは何?

・人生で一番熱意を抱けたのはどんな局面?

・その反対に、興味を持てなかったのはどんな局面?

・自分のエレメントが分かったか?エレメントを知っているか?

・どの方向に進みたいか分かったか?方向を知っているか?

・まだ試みていないことで何がやりたいか?

・なぜそれを試みてこなかったのか?

 

◯第2章 何ができるのか?

・どんな活動なら、たやすくできるのか?

・自分の生まれ持った才能はなんだと感じているか?

・そのことを最初、どのようにして知ったか?

・追求しようと思わない才能はあるか?

・追求してみれば良かったと思う才能はあるか?

・磨くのをあきらめている才能はあるか?

・適性テストを受けて、結果に驚いた経験は?

・挑戦すれば発展させられると思う才能は何か?

 

◯第3章 自分の中を掘る

・どのように考え、学ぶことが自分には向いていると思うか?

・あなたが考えたこともない何かについて「多分うまいと思うよ」と思われたことはあるか?

・多分うまくできないと考えて、やらなかったことはあるか?

・「不得意」と思う何かを違ったやり方で学んだことはあるか?

・もし的確にやる機会があったらうまくできそうと思うものはあるか?

 

◯第4章 何が好きなのか?

・時間を忘れて没頭できる活動があるか?

・「突然の啓示」を経験したことはあるか?

・それはどんなことで、あなたの反応はどうだったか?

・以前から好きだったがほとんど無視してきたことはあるか?

・無視してきた理由は?

・自分の心に最も正直になっていると感じるのはどんな時か?

 

◯第5章 何をすると幸せか?

・今のウェルビーイングの感覚は、人生の他の時期と比べてどうか?

・どんな時に最高に幸せと感じるか?

・あなたの時間の大半を費やしているものが「本当の目的」だと感じるか?あるいは他人から見てそれはどうか?

・その目的に向かうことで自分は報われると思うか?

・あなたの人生での成功とは、どういうものと考えているか?

・あなたをインスパイアするものは何か?

・あなたは自分の「幸せ計画」に何を入れているか?

 

◯第6章 世界との接し方を変える

・あなたはエレメントを掴むことをどの程度望んでいるか?

・そこに達するためにどれくらい努力する意思があるか?

・自分のエレメントを見つける価値があると思うか?

・自分を信じる度合いを上げるには何ができるか?

・あなたの生来の性格はエレメント探しにどう影響しているか?

・周囲の人々の態度を変えるため、あなたには何ができるか?

 

◯第7章 現状を正確に知る

・どれくらいリスクを引き受ける覚悟があるか?

・あなたにとって最大のハードルは何か?

・それを克服するには何が必要か?

・もしハードルを取り除いたら、何が起こる?

・ハードルを取り除かなかったら、どうなる?

・愛する者たちはサポートしてくれるか?それとも妨害するか?

・それをどうやって知る?

・もう準備はできたか?

 

◯第8章 同族を探す

・どんな人となら、あなたは自分のエレメントを共に生かして働いていけるか?

・彼らはあなたに興味と好意を持ってくれるか、くれないか?その理由は?

・もう自分のエレメントが分かったなら、それから生活費を得たいと思っているか?

・もし得たいなら、その分野のプロの世界についてはどう感じるか?

・どんな実践コースあるいはプログラムに興味を覚えるか?

・同族をインターネットで探すとき、どんなキーワードを使うか?

・ネット上のコミュニティに入ってみる気はあるか?

・実際に顔を合わせるグループのメンバーになる気はあるか?

・どんな類のグループ、あるいはイベントに参加したいと思うか?

・コーチやメンターにはどんな特質を求めるか?

 

 質問に答えていくだけでも自分の才能に気がつくことができるのではないかと思います。本書では、さらにそれを掘り下げ、自分の才能についてじっくりと考えることができるので、この「考える時間」そのものにも価値があると思います。才能に気がつくことに始まり、それを磨き、生かす人生は、まさにど真ん中な人生なのだと思います。