『思考停止ワード44』(博報堂ブランドデザイン)
本書は、便利なのでついつい使うけれど、そこで思考が停止してしまいがちな言葉を取り上げ、もう一歩本質を掘り下げて考えるクセをつけましょうという視点からその示唆が書かれています。
(印象に残ったところ‥本書より)
〇思考停止44ワード:思い当たりますか?
顧客第一/うちの業界/ゆとり世代/景気の踊り場/成長/効率/多様性/成功例/技術力/品質がいい/差別化/空気を読め/自由に/時間がない/一般的/想定外/現実的/非合理/常識/ターゲット/イノベーション/グローバル/コンプライアンス/リサーチ/ニーズ/SNS/フレームワーク/セオリー/リスク/KPI/ノルマ/リーダーシップ/マーケティング/ブランド/カタカナ語/ルール/きてる/つかえない/ただしい/しかたがない/かんたんだから/がんばれ/できない/かんがえる
〇効率
「効率」はつねに「効果」と紐づけて考えたほうが良い。「この効率の先にどんな効果があるのか」
〇差別化
いったい、なんのための差別化なのか。そこをきちんと意識しなければ、たとえスペックの世界での競争から抜け出せたとしても、また別のところで堂々巡りを続けることになりかねない。「その違いが社会や顧客にとってどういう意味があるのか」。「競合品」よりも「代替品」に注目すると分かりやすい。
〇自由に
圧力と考える対象が広すぎるという問題。何らかの対象があったほうが思考は煤いやすい。進行役が「例えば、こんな・・・」と少しバカげたアイデアや考えを率先して話す(いけにえアイデア)。加えて枠を設定すること(〇〇について)。自由にこそ、慎重な配慮と相当な準備が必要。
〇一般的
あなたのいう”一般”ってどんな人たちのこと?”一般”というのはどこのコミュニティの話?一般を裏付ける何らかの根拠が必要。
〇現実的
未来の現実はどうなっているのか?という目を持つ
〇常識
常識は場所と時間という環境によって規定されている。常識は時とともに変化する。思考停止を脱するには、その常識を別の環境に置いて見つめなおすような発想が有効。
こぞってイノベーションの文字を掲げるのは、そこに否定しづらい正しさのようなものがあるから。イノベーションを起こした結果、どんな企業や組織にしたいのか?
〇リーダーシップ
ひとりのリーダーがとるものだと思っていないか?リーダーシップはメンバー全員のものとなりつつあるともいえる。組織のメンバー全員がその組織が何をすべきかという目的を意識すれば、そこで求められるリーダーシップの形は、自ずと見えてくる。
いやぁ、結構使ってますね~。総じて言えることは、「具体的には?」と自問自答してみることですね。
現在の社員教育の仕事に異動になってからは、「マネジメント」と「リーダーシップ」の2つについては、受講者に「具体的な行動で考えましょう」ということを問いかけるようにしています。この2つのビッグワードは、私の中のNGワードだったのですが、他にも結構、無意識に使っていることが分かったので、もう一歩掘り下げることを意識したいと思います。