MBA男子の勝手に読書ログ

グロービス経営大学院を卒業したMBA生の書評と雑感。経営に関する基本書、実務書のほか、金融、経済、歴史、人間力、マネジメント力、コミュニケーション力、コーチング、カウンセリング、自己啓発本、ビジネススキル、哲学・思想など、幅広い教養を身につけ、人間性を磨く観点で選書しています。

2018-01-01から1ヶ月間の記事一覧

呻吟語を読む(安岡正篤)

『呻吟語を読む』(安岡正篤) 『呻吟語』とは、中国の明末世宗の時代(1536年)に生まれた呂新吾が著した人生練磨の著書です。呂新吾という人は、陽明学とか朱子学とか何学というような一学派に範疇に入るべき人ではなくて、彼自身学問そのもの、道そのもの…

易と人生哲学(安岡正篤)

『易と人生哲学』(安岡正篤) 中国数千百年に渡る天地自然と人間世界の相関をまとめ上げた『易経』。本書ははその思想を昭和を代表する陽明学者であり東洋思想の大家である安岡正篤さんが近畿日本鉄道の幹部向けに10回にわたり講義した内容をまとめた一冊で…

読書について(小林秀雄)

『読書について』(小林秀雄) 昭和の文芸評論家、批評家として有名な著者の読書論。読書を中心に、文章、国語、批評についてなど、短編集になっています。共感できるところもあり、気づきもあり、そう考えるのかと自分の思考が動くところもあり、ちょいと難…

なぜ戦略の落とし穴にはまるのか(伊丹敬之)

『なぜ戦略の落とし穴にはまるのか』(伊丹敬之)(◯) タイトル通り、戦略の落とし穴についてまとめられた良書です。伊丹教授の本は、過去に読んだ本もそうですが、文章がわかりやすく読みやすいので、スーッと読めてしまいます。38年近く経営戦略の研究を…

遅読家のための読書術(印南敦史)

『遅読家のための読書術』(印南敦史)(◯) 非常に共感できるところが多かった読書本です。著者は年間700冊の書評を投稿されているライター。知識を溜め込むストック型の読み方に対し、著者は「フロー・リーディング」という呼び方で知識を溜め込まずに流し…

運命を創る(安岡正篤)<2回目>

『運命を創る』(安岡正篤)<2回目> 安岡正篤人間学シリーズ。我々の存在、我々の人生というのは一つの命(めい)。動いて已まざるものであるがゆえに「運命」という。「運命」はどこまでもダイナミックスなものであって、決して「宿命」ではない。複雑極…

やる気のスイッチ!実践セミナー(山崎拓巳)

『やる気のスイッチ!実践セミナー』(山崎拓巳) 本書は、13のやる気のスイッチを手掛かりに、セルフイメージを書き換え、ホメオスタシス(自分のいつもの状態であろうとする力)によって、ストコーマ(見えている部分)を変えていこうというHow to本です。…

安岡正篤 人間学(神渡良平)

『安岡正篤 人間学』(神渡良平)(◯)<2回目> 昭和を代表する陽明学者であり、東洋思想の大家である安岡正篤さんの著書を研究されていた著者が数多くある安岡正篤さんの著書の中から重要箇所をピックアップして解説された一冊です。すぐに線引きでいっぱ…

陰陽師の教え(幸輝)

『陰陽師の教え』(幸輝) 著者は、四国霊場の陰陽師の末裔。祈祷師である祖母から幼年より精神世界について学び、その道を30年前より歩み始め5万人以上の人生を変えてきた方です。運とは自分が作るものだということ、それも一瞬一瞬の運を自分次第で変えら…

始めよう。引き寄せ(岸本丈)

『始めよう。引き寄せ』(岸本丈) 人は「変化を起こせる」と思っていれば、必ず実現できるもの。それってホント?怪しくない?論理的でない?という疑問と、片やこれまでの経験値的にそう思う、そう信じているという思い。私にとっては、人に説明し理解して…

読書について 他二篇(ショウペンハウエル)

『読書について 他二篇』(ショウペンハウエル)(◯) 『読書について』『思索』『著作と文体』という3部作ですが、ズバッと切り込む文調で、自分の頭で考え、行動経験することの大切さを訴える内容です。私もそうですが、多読家の方が陥りそうな点について…

ガンディーの言葉(マハートマ・ガンディー)

『ガンディーの言葉』(マハートマ・ガンディー) 非暴力・不服従運動で、インドを独立に導いたガンディー(1869〜1948)。 英国で弁護士資格を取得し、南アフリカで22年を過ごして45歳でインドに帰国。インド人の弾圧に対し暴力ではなく、英国綿織布のボイ…

モチベーション革命(尾原和啓)

『モチベーション革命』(尾原和啓) 「何のために頑張るか」という価値観は世代によって異なっている。 (1)団塊世代は「ないものをいかに埋めるか」(達成・快楽)が最大モチベーションだったのに対し、30代以下の世代は、生まれた頃から何もかもが揃っ…

知命と立命(安岡正篤)

『知命と立命』(安岡正篤)(◯)<3回目> 最近、志や使命に関し考える機会が増え、年末から新たな学びの機会もあったことから再読。今回は本書の内容と自分の状態がマッチしたこともあり、ようやくしっくりきました。読み手が試されるとも言える奥深い一…

コーチングハンドブック(山崎啓支)

『コーチングハンドブック』(山崎啓支)(◯) NLP(神経言語プログラミング)をベースにしたコーチングに関する解説書です。コーチングの基本から、無意識領域、直感力、目標達成、集中力、主体性などのテーマについて、フレームも使いながら説明されており…

禅と陽明学(上)(安岡正篤)

『禅と陽明学(上)』(安岡正篤) 安岡正篤人間学シリーズ最終作。仏教・儒教を人生にどう生かすか。禅の先駆「ヨーガ」、釈迦が徹見したダルマ(法)、大乗と小乗〜「大学」と「小学」、仏教と老荘思想、禅と老荘、儒教の真精神など、読み応えある内容です…

ビジョナリーカンパニー4(ジム・コリンズ)

『ビジョナリーカンパニー4』(ジム・コリンズ)(◯) 不確実性の時代を、企業はいかに生き抜くか。10x型企業として、①10x企業へ歩み始めた当初は歴史の浅い中小企業であり、②置かれた環境がきびいにもかかわらず、③15年以上に渡って目覚ましい実績を上げた…

未来を動かす(バシャール×安藤美冬)

『未来を動かす』(バシャール×安藤美冬) バシャールとは、ロサンゼルスで映画関係の仕事に従事するダリル・アンカがチャネラー(媒介者)となり、呼び出される宇宙存在。本書は、フリーランサーの安藤美冬さんが渡米し、バシャールと3日間対話した全記録…

なぜ部下とうまくいかないのか(加藤洋平)

『なぜ部下とうまくいかないのか』(加藤洋平)(◯) 本書はビジネスストーリー仕立てで、ローバート・キーガンさんの成人発達理論を中心に、部下と組織を率いるリーダーとしての「器」や「人間力」と呼ばれるものがどのように成長していくのかを解説した一…

成人発達理論による能力の成長(加藤洋平)

『成人発達理論による能力の成長』(加藤洋平)(◯) 本書は、多様な能力に共通する成長のプロセスとメカニズムを「知性発達科学」に基づき、解説し、自己の成長と他者の成長を促す方法について紹介した実践書です。ローバート・キーガンの器成長モデル(人…

ブッダの瞑想 ヴィパッサナー瞑想の理論と実践(地橋秀雄)

『ブッダの瞑想 ヴィパッサナー瞑想の理論と実践』(地橋秀雄)(◯) ヴィパッサナー瞑想の要点がわかりやすく解説された一冊。「気づき→観察→洞察」というプロセスが不可欠なヴィパッサナー瞑想は、「観察の瞑想」「気づきの瞑想」とも呼ばれます(一点集中…