2016-01-01から1ヶ月間の記事一覧
『ローマ人の物語Ⅳ』(塩野七生)(〇) 第四巻「ユリウス・カエサル~ルビコン以前~」は、『ガリア戦記』で有名なカエサル(紀元前100~紀元前44年)の出生~50歳までを描いている。第Ⅴ巻と合わせて900ページ以上がカエサルに割かれている、シリーズ最大の…
『無私の日本人』(磯田道史) 「武士の家計簿」で有名になった歴史家磯田道史さんの著書です。 ほんとうに大きな人間というのは、世間的に偉くならずとも金を設けずとも、ほんの少しでもいい、濁ったものを清らかな法にかえる浄化の力を宿らせた人である。 …
『ローマ人の物語Ⅲ』(塩野七生)(〇) 第Ⅲ巻「勝者の混迷」は、ポエニ戦争(紀元前264年~紀元前146年)後、富める者と貧しき者が社会正義の公正を求め、権力闘争、内乱を繰り返す。 元老院派VS民主派の対立抗争、奴隷の反乱の時代を、グラックス兄弟の時…
『ローマ人の物語Ⅱ』(塩野七生)(〇) 第Ⅱ巻「ハンニバル戦記」は、一冊まるごとポエニ戦争(紀元前264年~紀元前146年)。ローマVSカルタゴ(フェニキア人の植民市で、現在のチュニジア共和国)の始まりから終わりまでが書かれています。カルタゴの英雄ハ…
『凡事徹底』(鍵山秀三郎) 1994年に発行されたイエローハット創業者の著書です。「序のことば」(坂村真民)に、次のような言葉がありました。 不動の商魂、それは凡に徹することである。これさえ身につければ、お金は向こうからやってくる。これは商の常…
『凡事を極める』(樋口武男) 本書は、日経新聞の私の履歴書を編集・加筆したもので、大和ハウス工業会長兼CEOである著者の生い立ちから現職までの履歴がまとめられています。 電話が鳴ったら1回でとる。元気よくあいさつする。約束を守る。「凡事」を極め…
『仕事の技法』(田坂広志)(〇) 田坂さんの新刊です。本書は、「仕事の技法」の根幹をなす「対話の技法」について、23話の対話事例を用いながら非言語の重要性がまとめられています。本書では非言語の世界を「深層対話」とし、深層対話の技法を身につけ、…
『ローマ人の物語Ⅰ』(塩野七生)(〇) 今最もはまっているシリーズ。著者の世界に引き込まれ、すっかり魅了されています。史実を押さえ、歴史書の解釈、著者なりの事実分析などが組み合わさった結果、とても魅力的な著者のワールドが出来上がっているので…
『ハーバードからの贈り物』(デイジー・ウェイドマン)(〇) 3月に大学院の卒業を控えたこのタイミングにぴったりの良書に出会いました。本書は、ハーバードビジネススクールの15人の教授が最後の授業で生徒に送るメッセージ集です。経営について、これで…
『サービスを制するものはビジネスを制する』(グロービス経営大学院/山口英彦)(〇) すべてのビジネスにはサービスが内包されている。サービスは特定の産業ではなく、すべてのビジネスが成立するのに必要な機能であるという発想のもと、まとめられた本書…
『ビジネススクールで教えるメンタルヘルスマネジメント入門』(佐藤隆) 「リーダーシップとメンタルヘルス」の講座の参考図書です。本書では、メンタルヘルスを「疾病とその治療」という狭い枠ではなく、職場の対応を含めて改善を図る「適応アプローチ」を…
『いちばんシンプルな世界の歴史』(クリストファー・ラッセルズ)(〇) 「世界史をざっとおさらいしたい!」というのにうってつけの1冊でした。 本書は、先史時代~2000年頃までの世界史の流れをシンプルな1本の線に凝縮したもので、36枚の地図もとても…
『職場のメンタルヘルス実践ガイド』(佐藤隆) リーダーシップとメンタルヘルスのクラスの参考図書で、『ビジネススクールで教えるメンタルヘルスマネジメント入門』の実践編です。ラインケアの要点をまとめつつ、グロービスの監修らしく、メンタルヘルスを…
『私たちはどこまで資本主義に従うのか』(ヘンリー・ミンツバーグ) 社会主義に勝利したと言われる資本主義だが多くの国で民間セクターの力が過度に強まりバランスを失っている。この状況に対して、重要な役割が期待されるのが、NGO、社会運動、社会事業…
『知命と立命』(安岡正篤)(〇) タイトルどおり、深~い内容でした。読み手の資質が問われるといっても良いと思います。本書は人間学講話シリーズの1冊で、東洋政治哲学・人物学の権威である著者らしい、中国古典の名言を引用しながら、「命」(めい)と…
『CSRで経営力を高める』(水尾順一) 企業の理念と社会的価値の参考図書です。2005年、CSR(Corporate Social Responsibility)が出始めたころに発売された本書は、CSRの基本的な考え方がまとめられた入門書のです。おもしろいのは、「コンプライアンス…
『ギリシア人の物語Ⅰ』(塩野七生)(〇) 2015年12月に発売された塩野七生さんの最新作。年末に『徳川家康』(山岡荘八)全26巻を読み終え、次は、『ローマ人の物語』かと思っていたところへの新刊発売でしたので、急遽こちらを読むことに。塩野七生さんの…