2016-06-01から1ヶ月間の記事一覧
『ローマ人の物語VⅢ』(塩野七生) 第十三巻「最後の努力」は、284~337年を統治した2人の皇帝、ディオクレティアヌス帝とコンスタンティヌス帝の時代がまとめられています。「帝政後期」(絶対君主政体に移行した時期)と呼ばれるこの時代。なぜ、絶対君主…
交渉プロフェッショナル(島田久仁彦)<2回目> 著者は、23歳から国際紛争調停官として紛争調停に携わる国際ネゴシエーター。交渉相手の警戒を説き真意を引き出すテクニック、決裂必至の国際会議で合意をつくる根回し術、当事者全員に利がある調停のキモと…
『ローマ人の物語Ⅻ』(塩野七生)(〇) 第十二巻「迷走する帝国」は、3世紀のローマ帝国の混乱期を描いた一冊。2世紀は混乱の1年間を除けば6人の皇帝(うち5人は病死)で統治したのに対し、3世紀(正確には211~284年の73年間)は22人により統治され…
『ローマ人の物語Ⅺ』(塩野七生)(〇) 第十一巻「終わりの始まり」は、五賢帝最後のマルクス・アウレリウスが半分強、残りはタイトルの終わりの始まりの皇帝になるコモドゥス、そして内乱の時代、皇帝セヴェルスの時代が描かれています。一旦歯車が狂い始…
『ローマ人の物語Ⅹ』(塩野七生)(〇) 第十巻「すべての道はローマに通ず」は、単行本全15巻の中でも異色の1冊。 通常の時系列の物語ではなく、ローマ帝国を支えたインフラにスポットが当てられ、ハードインフラとしての街道、橋、水道、ソフトインフラと…
『ローマ人の物語Ⅸ』(塩野七生)(〇) 第九巻「賢帝の世紀」は、トライアヌス(第十三代皇帝)~志向の皇帝~、ハドリアヌス(第十四代皇帝)~ローマの平和と帝国の永遠~、アントニヌス・ピウス(第十五代皇帝)~秩序の支配する平穏~の3名の軌跡。 紀…
『ヤバい心理術』(ロミオ・ロドリゲスJr.) 確かにヤバい。冒頭に「くれぐれも悪用しないでください」と書いてあるのも分かります。意識して使うのも憚られてしまう、相手を動かす心理術。マインドリーディングは、怪しい心理学や犯罪知識ではなく、圧倒的…
『企業とは何か』(P.F.ドラッカー) 1946年に発売された本書。GMの依頼を受け、1年半に渡りGMを企業の中から調査研究したうえで、産業社会の基本にかかわる問題提起がまとめられています。2005年版日本語訳のあとがきにおいて、「本書ほど企業に大きな影響…
『イノベーション・オブ・ライフ』(クレイトン・M・クリステンセン)(〇)<3回目> 複数の講師の方が良書と太鼓判を押す本書。ハーバード・ビジネススクールでMBAを取得する生徒に向けた最終講義。これでもかと言うほど勉強をして、知識を身につけた人が…
『イノベーションと企業家精神』(P・F・ドラッカー) 「企業には2つの基本的機能が存在する。マーケティングとイノベーションである」という名言を残したドラッカー。その1つであるイノベーションのメカニズムとマネジメント上の要諦をまとめた本書。1985…
『食糧と人類』(ルース・ドフリース) 歴史を振り返れば、争いの火種となってきた食糧。数万年前までは他の動物と同様に野生動植物の狩猟と採集にだけ頼っていた人類が、なぜん食糧生産に成功し、爆発的に生息数を増やすことができたのか。人間が生きるため…
『コーチングの神様が教える「できる人」の法則』(マーシャル・ゴールドスミス&マーク・ライター)(〇) 世界的大企業の経営者80人以上をコーチしたことで知られる、エグゼクティブ・コーチングの第一人者による実践コーチング法。クライアントは優れた人…
『パリピ経済』(原田曜平) パーティーピープル、略してパリピ。『ヤンキー経済』や『さとり世代』などの著書を発表してきた博報堂ブランドデザイン若者研究所リーダーである著者が、国民的行事となったハロウィンや9万人を動員する野外フェスULTRA、ラブ…
『鉄客商売』(唐池恒二) JR九州会長の著書です。熊本の震災が起こったとき何人かの顔が浮かんだうちのお一人。過去2回、あすか会議で講演をお聞きする機会があり、「気」を大切にされる方そのものの元気・活気が溢れる方です。 本書は、唐池会長の若か…