MBA男子の勝手に読書ログ

グロービス経営大学院を卒業したMBA生の書評と雑感。経営に関する基本書、実務書のほか、金融、経済、歴史、人間力、マネジメント力、コミュニケーション力、コーチング、カウンセリング、自己啓発本、ビジネススキル、哲学・思想など、幅広い教養を身につけ、人間性を磨く観点で選書しています。

2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧

読書について(ショーペンハウアー)

『読書について』(ショーペンハウアー)(◯) アバタローさんのYouTubeを見て、再読しました。表現はキツイですが、主張がはっきりつ伝わってくる、やはり良書です。アバタローさんは、最近、YouTubeでよく見ている、良書解説の優れたYouTuberさんです。読…

ラッセル幸福論(著:ラッセル、訳:安藤貞雄)

『ラッセル幸福論』(著:ラッセル、訳:安藤貞雄) 世界三大幸福論のひとつ。「嫉み」に関する感情について調べていたところ、本書の存在に気づき、その部分を再々読しました。ラッセルの幸福論はとても読みやすく、三大幸福論の中で最初に読んでもいいかも…

世親(三枝充悳)

『世親』(三枝充悳)(◯) 世親(ヴァスパンドゥとも呼ばれる)は、大乗仏教の時代に「唯識」を説いた方です。「我は存在せず、煩悩と業などによって構成される法のみがある」とした『具舎論』。すべての事物は心が創り出した表象にすぎないと主張する唯識…

認識と超越(唯識)(服部正明、上山春平)

『認識と超越(唯識)』(服部正明、上山春平) 角川ソフィア文庫「仏教の思想」シリーズ第4巻。高野山大学のレポートのために読みました。「唯識」。唯、識あるのみ。ナーガールジュナが説いた「空」は何もないということですが、その後を受けてヴァスパン…

知恵と慈悲<ブッダ>(増谷文雄・梅原猛)

『知恵と慈悲<ブッダ>』(増谷文雄・梅原猛) 高野山大学のレポートのために読んでいた一冊。角川ソフィア文庫の仏教の思想シリーズ全12巻のうちの第1巻です。本シリーズは1990年代の発行ということもあり、書籍のフォントが小さく読みづらい点はあります…

龍樹『根本中頌』を読む(桂紹隆、五島清隆)

『龍樹『根本中頌』を読む』(桂紹隆、五島清隆) 龍樹(ナーガールジュナ)の主要著書である『根本中頌』を中心に「空の思想」についてまとめられた一冊。空の思想は、原始仏典(ブッダの教え)、大乗仏教(その後普及用にアレンジされた仏教経典。般若経典…

龍樹(中村元)

『龍樹』(中村元) 目下取り組んでいるレポートの主要書籍である本書。「空」の思想を説いた龍樹(ナーガールジュナ)の生涯や思想についてまとめられています。空の思想を瞑想や縁起の思想によって説いた仏陀とは異なるアプローチで捉えており、哲学的で正…

わかる仏教史(宮元啓一)

『わかる仏教史』(宮元啓一) タイトル通り、仏教史をまとめたもので、わかりやすさという点でとてもよくまとまっていると感じました。本書は、高野山大学のレポートのために主に大乗仏教のあたりを中心に読みました。 (印象に残ったところ・・本書より) …

訳注 即身成仏儀(松長有慶)

『訳注 即身成仏儀』(松長有慶) 高野山大学のレポート作成の際にかなりお世話になった参考書籍です。即身成仏という真言密教の基本思想が説かれた空海の著書を、高野山生まれ、高野山大学卒業、高野山大学学長という、まさに高野山、空海の教えの伝道師で…

空海の思想について(梅原猛)

『空海の思想について』(梅原猛) 高野山大学のレポートの参考書籍として読みました。今回特に参考にしたのは、「即身成仏」に関するところ。死んで成仏するのではなく、生きたまま現世で成仏できることを説いたもので、真言密教の中心的な考え方です。本書…

慈悲(中村元)

『慈悲』(中村元) 高野山大学のレポート作成のために読んだ一冊。友愛の念「慈」、愛憐の情「悲」。生きとし生けるものの苦しみを自らのものとする仏の心、呻きや苦しみを知る者のみが持つあらゆる人々への共感、慈悲。仏教の根本、仏そのものとされる最重…

仏教入門(高崎直道)

『仏教入門』(高崎直道)(◯) 高野山大学のテキストです。1983年出版の本で、少し字が小さく、内容も最初ちょっと読みにくいかなと感じたのですが、ある程度他の書籍を読んで本書に戻ってきたら、「上手くまとまっているなぁ」と本書がテキストになってい…