MBA男子の勝手に読書ログ

グロービス経営大学院を卒業したMBA生の書評と雑感。経営に関する基本書、実務書のほか、金融、経済、歴史、人間力、マネジメント力、コミュニケーション力、コーチング、カウンセリング、自己啓発本、ビジネススキル、哲学・思想など、幅広い教養を身につけ、人間性を磨く観点で選書しています。

2016-01-01から1年間の記事一覧

僕らが毎日やっている最強の読み方(池上彰、佐藤優)

『僕らが毎日やっている最強の読み方』(池上彰、佐藤優)(〇) このお二人が新聞・雑誌・ネット・書籍の読み方について解説した一冊。お二人がスゴイのはもちろんですが、一般の人が読む際の注意点やポイントについて的確な解説がされており、とても刺激が…

徒然草(著:兼好 校訂・訳:島内裕子)

『徒然草』(著:兼好 校訂・訳:島内裕子) 子供の頃に教科書で読んで以来。コーチング仲間が紹介してくれた第150段のことばに惹かれ、今回全243段を読んでみました。やはり、今の自分に刺さったのは、150段の名人論でした。徒然草は、「つれづれ」というだ…

成功は服が決める(西岡慎也)

『成功は服が決める』(西岡慎也) 著者は、2万人以上をコーディネートしてきた男性ビジネスパーソン専門のファッションコンサルタント。①プライベートとビジネスのバランスをとり、②セルフイメージを上げ、③自分に自信を付けて次の一歩を踏み出す。知識や…

逆説の生き方(外山滋比古)

『逆説の生き方』(外山滋比古) 「人間万事塞翁が馬」「禍福は糾える縄の如し」に通じるように、人間の禍福はより合わせる縄のように入れ替わり、不変の禍福はない。マイナス先行が良く、プラス先行ではうまくいかない。幸不幸の常識を180度転換させる人間…

フセンで考えるとうまくいく(平本あきお)

『フセンで考えるとうまくいく』(平本あきお)(〇) チームフロー代表の平本さんの著書。フセンを使った様々なコーチング術について、まとめられています。本書では個人ワークとして実施できるように書かれていますが、実際にはセミナーやコーチングの場で…

未来の働き方を考えよう(ちきりん)

『未来の働き方を考えよう』(ちきりん) いったい、何歳まで働くのか。どのように働くのか。未来はどんな世界に変わっていくのか、想像を超える変化の中で、私たちはどのように生きていくのか。遠い未来は分からないけれど、次の10年で働き方は大きく変わ…

ソース(マイク・マクマナス)

『ソース』(マイク・マクマナス)(〇) 友人から紹介された本書。生きる源である「ワクワク」(個性)は、心の扉を開く鍵であり、自分の中のワクワク探しは一回きりの発見で終わる訳ではない。ワクワクの源(=ソース)を発見すれば、自分の情熱や生き方と…

多眼思考(ちきりん)

『多眼思考』(ちきりん) 2014年に発売された本書は、著者がTwitterでつぶやいた27,000ツイートの中から、ユニークなメッセージを含むつぶやきだけを厳選して抽出した、濃密な「思考と思想」の本です。Twitterは何かのテーマについて深く学ぶことはできない…

自分の時間を取り戻そう(きちりん)

『自分の時間を取り戻そう』(ちきりん) 忙しすぎる毎日。本書はそんな多くの人が感じている「時間」について、生産性(アウトプット/インプット)をキーワードとに捉え直し、超多忙な生活から脱し、自分の人生を楽しむ力を高めていこうという内容です。ち…

本物のおとな論(外山滋比古)

『本物のおとな論』(外山滋比古) 本書は、いつまでたっても大人になることが難しい、「ハコ入りこども」が増えていることに問題意識を持った著者が、本物の大人とはなんだろうかという点についてまとめた一冊です。周りと合わせているうちに、「ハコ入りこ…

未来のことは未来の私に任せよう(黒木奈々)

『未来のことは未来の私に任せよう』(黒木奈々) 著者はフリーアナウンサーで、昨年32歳の若さで胃がんで亡くなられました。本書は、亡くなられる約半年前、現場復帰された直後に執筆・発行されました。子供の頃からの憧れのアナウンサーにようやく慣れた直…

具体と抽象(細谷功)

『具体と抽象』(細谷功)<2回目> 前回はクリティカル・シンキングを意識して読んだ本書。今回は、現在勉強中のコーチングを意識して読んでみました。 コーチングでは、「幸せも不幸も具体的なエピソードなしには存在しない」「抽象ではコーチングはでき…

価値ある自分に出会う20の質問(豊田祐輔)

『価値ある自分に出会う20の質問』(豊田祐輔) 本書では自分軸を自分ダイヤモンドと喩えて、自分ダイヤモンドを見つけることで人生の土台を作り、自分らしい人生を送ることを目指しています。チームフローのアプローチとはかなり異なりますが、目指すところ…

神の福になった少年(丘修三)

『神の福になった少年』(丘修三) 著名な本ソムリエのお薦め書籍です。仙台のあちらこちらの商店で商売繁盛の福の神として写真が飾られている芳賀四郎(通称:仙台四郎)さん。明治の初めを生きたこの方は、知恵が遅れていたために、みんなにばかにされなが…

人生がうまくいく「心のスイッチ」の入れ方(平本あきお)

『人生がうまくいく「心のスイッチ」の入れ方』(平本あきお) チームフロー代表の平本さんの2007年の著書です。「実際に起こった出来事」を変えることはできないが、「その出来事をどうとらえ」「自分に何ができるか」は、自分で選べる。そのための「心のス…

成功するのに目標はいらない!(平本あきお)

『成功するのに目標はいらない!』(平本あきお)(〇)<2回目> 来週からのコーチング実践期間突入にあたり、本書だけはもう一度目を通しておきたいと思い再読しました。 自分軸には「ビジョン型」と「価値観型」があり、経験的に約8割が「価値観型」。 …

人はなぜ不倫をするのか(亀山早苗)

『人はなぜ不倫をするのか』(亀山早苗) ちょっと興味惹かれるタイトルだけど、なかなか手に取りにくい・・・そんなテーマですね。本書が面白いのは、不倫とは関係ない専門家がそれぞれの専門テーマから不倫について語っている点です。ジェンダー研究、昆虫…

魂の読書(清水克衛)

『魂の読書』(清水克衛) 「読書のすすめ」店主で、本ソムリエでも著名な著者が、読書について書いた本書。面白そうな本が多数紹介されているのも参考になります。 (印象に残ったところ‥本書より) 〇読書の目的 読書離れの本質的な原因は、ゲームやスマホ…

忘れる力思考への知の条件(外山滋比古)

『忘れる力思考への知の条件』(外山滋比古) 「記憶することは良いこと、忘却することは悪いこと」。当たり前のように子供の頃から教えられてきたこと。本書では、記憶と忘却は敵対関係にあるのではなく、精神活動が実り多きものになるためには、手を取り合…

大人の思想(外山滋比古)

『大人の思想』(外山滋比古) 1983年に発刊された『ライフワークの思想』大幅に加筆・再構成し2015年に発刊された本書。知的生活を楽しむための思考の視点を切り替えるヒントが多く、発想の着眼として面白い内容でした。著者の各著書で深堀された内容が広く…

「日本男児」という生き方(笹幸恵)

「日本男児」という生き方(笹幸恵) ある本のソムリエで有名な書店主がご紹介された本書。著者は、太平洋戦争をテーマにした記事を書かれているフリーライターで、”戦跡巡礼団の看板娘”と称されている方です。戦時を生き抜いた方々への取材経験を通じて、今…

ハーバードはなぜ日本の東北で学ぶのか(山崎繭花)

『ハーバードはなぜ日本の東北で学ぶのか』(山崎繭花) HBS(ハーバード・ビジネススクール)の教育改革の一環として2010年以降取り組まれている「フィールド・メソッド」。実際に教室を出て現場で経験しながら学ぶ取組みで、世界の厳選された地域で行われ…

ビジネス・ペップトーク(占部正尚)

『ビジネス・ペップトーク』(占部正尚) ペップトーク?なにそれ・・・「ペップトーク」という言葉に出会ったのは、わずか1カ月前。ペップトークとは、相手のポジティブな力を引き出すショートスピーチで、スポーツ界、教育界、医療界、ビジネス界などから…

ビジネスZEN入門(松山大耕)

『ビジネスZEN入門』(松山大耕) グロービス経営大学院のあすか会議で講演を拝聴したことがある著者は、妙心寺退蔵院副住職を務められる一方、ダボス会議(世界経済フォーラム)にも出席されるなど、ビジネス界でも活躍されています。ビジネス界でも流行し…

新・片づけ術 断捨離(やましたひでこ)

『新・片づけ術 断捨離』(やましたひでこ) 断捨離月間?に入ったため、本棚の奥から引っ張り出してあらためて読んでみました。分かっちゃいるけどできない・・・、やる気になったのは僅かな期間で長続きしない・・・、そんな片付けの世界。気持ちの問題か…

片付ける勇気(佐原美和、監修:岩井俊憲)

『片付ける勇気』(佐原美和、監修:岩井俊憲) 本書は、アドラー心理学を学んだ整理収納アドバイザーである著者が「片付け×アドラー心理学」で、片付けについてまとめられています。ちょうど私もアドラー心理学に基づくコーチングを学んでいるところで、「…

ムーブ ユア バス(ロン・クラーク)

『ムーブ ユア バス』(ロン・クラーク) 本書が伝えたいイメージは表紙の絵に集約されています。職場をバスにたとえ、それを動かしている社員。社員には、①ランナー(期待以上のことをやってのける人)、②ジョガー(できる範囲で仕事をする人)、③ウォーカ…

ローマ人の物語Ⅸ(塩野七生)

『ローマ人の物語Ⅸ』(塩野七生)(〇)<2回目> 第9巻「賢帝の世紀」は、トライアヌス帝、ハドリアヌス帝、アントニウス・ピウス帝の3名の生涯が描かれています。いわゆる五賢帝時代のど真ん中の時代を生きた3人。安定していたからさぞかし優雅な皇帝…

乱読のセレンディピティ(外山滋比古)

『乱読のセレンディピティ』(外山滋比古)(〇) 『思考の整理学』で有名なお茶の水大学名誉教授(1923年生)。本書は、「本はナメるようにじっくり丁寧に読むのがよい」とされていたこれまでの美学が揺らぎ始め、乱読という、雑ともとられる読み方が単に楽…

No.2理論(西田文郎)

『No.2理論』(西田文郎) 潰れる会社、伸び悩む会社に共通するのは、「優秀なナンバー2がいない」こと。優秀なナンバー1がいるのに潰れた会社はゴマンとあるが、優秀なナンバー2がいる会社で潰れたところはほとんどない。「ナンバー2が優秀だとなぜ会社…