MBA男子の勝手に読書ログ

グロービス経営大学院を卒業したMBA生の書評と雑感。経営に関する基本書、実務書のほか、金融、経済、歴史、人間力、マネジメント力、コミュニケーション力、コーチング、カウンセリング、自己啓発本、ビジネススキル、哲学・思想など、幅広い教養を身につけ、人間性を磨く観点で選書しています。

2017-12-01から1ヶ月間の記事一覧

2017年の5冊

【2017年 印象に残った5冊をご紹介】 2017年は約230冊の投稿をしてきましたが、その中で特に印象に残った5冊をご紹介します。今年もたくさんの良書に恵まれました。ブログを読んでいただいた皆様、ありがとうございました。 2018年はブログ投稿の継続はも…

マジ文章書けないんだけど(前田安正)

『マジ文章書けないんだけど』(前田安正) 本書は、朝日新聞ベテラン校閲記者が教える文章教室。就職活動中の女子大生と謎のおじさんとのドラマ仕立てで、文章の書き方(本書ではエントリーシート記載に向けた文章指導)について要点と文章のBefor-Afterが…

なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか(ロバート・キーガン、リサ・ラスコウ・レイヒー)

『なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか』(ロバート・キーガン、リサ・ラスコウ・レイヒー)(◯) 著者は、『なぜ人と組織は変われないのか』でも有名なハーバード大学大学院教授。大半の人が「自分の弱さを隠す」ことに時間とエネルギーを費やしてしまって…

睡眠の科学(櫻井武)

『睡眠の科学』(櫻井武) 睡眠は進化の過程でどうしても省くことのできなかった、動物が生存するための必須の機能。睡眠は、脳が積極的に生み出す状態であり、身体の、特に脳のメンテナンスに必須の機能です。本書では、睡眠が身体や脳の機能にどのように関…

意識と無意識のあいだ(マイケル・コーバリス)

『意識と無意識のあいだ』(マイケル・コーバリス) ぼんやりした時(マインドワンダリング)に脳で何が起きているのか。本書は、人に固有のマインドワンダリングについて、多くの建設的で適応的な側面があり、それなくしては生きていけないことが示されてい…

残酷すぎる成功法則(エリック・バーカー)

『残酷すぎる成功法則』(エリック・バーカー)(◯) 監訳を務める『言ってはいけない』などで有名な橘玲さんの序文がこの本の良さを表しています。 〜「コロンブスのタマゴ」のような画期的な自己啓発書。玉石混交の自己啓発の成功法則を、すべてエビデンス…

インサイト(桶谷功)<2回目>

『インサイト』(桶谷功)<2回目> 久しぶりの読み直しです。インサイトとは、いろいろ直感を働かせたりして探り出したホンネのこと。「人は論理的に頭で考えて商品を買う」という従来のマーケティングに対し、インサイトは「直感や気持ちで商品を買う」と…

呼吸の極意(永田晟)

『呼吸の極意』(永田晟) 内臓の働きを整えたり、血圧が高すぎないように抑えたり、メタボや老化を防いだり、ストレスを解消したりといったことすべてに呼吸が影響している。呼吸をする際、息を吐くことに集中してその時間を長くしつつ、腹式呼吸によって横…

ちいさなことにイライラしなくなる本(大嶋信頼)

『ちいさなことにイライラしなくなる本』(大嶋信頼) 気づかぬうちに帯電した怒りは、自分の持つ空気を変えてしまう。特にちいさなイライラは、ちいさなことだからこそ放置されてしまう傾向がある。これは、イライラが表に出さない方が立派な人に見られると…

はしゃぎながら夢をかなえる世界一簡単な法(本田晃一)

『はしゃぎながら夢をかなえる世界一簡単な法』(本田晃一) はしゃぎながら夢をかなえる道も、苦労しないとかなえられない道も自分で選べる。本書は、「やりたい!」と思えることを見つけたら、誰が反対しようとやったほうがいい。どちらを選ぶか迷ったとき…

血管を強くして突然死を防ぐ!(池谷敏郎)

『血管を強くして突然死を防ぐ!』(池谷敏郎) 血管の病気は自覚症状もなく元気に過ごしている人に突然降りかかってくる。自らの詩に向き合う時間も取れず、お別れも言えない。また、命は助かっても、ほとんどの人は不自由な体を抱えてリハビリに励む生活に…

哲学(島田紳助・松本人志)

『哲学』(島田紳助・松本人志)(◯) 2002年発行の本書。互いにリスペクトするお笑いの天才のお二人が、対談形式ではありませんが、それぞれが交互にコメントしていくスタイルで、笑いの哲学、人生哲学を語る内容的です。特に、笑いの哲学には、聞く人の心…

コミュ障 動物性を失った人類(正高信男)

『コミュ障 動物性を失った人類』(正高信男)(◯) これは興味深い内容でした。コミュ障の人は、他人の気持ちを理解する能力に欠けているとか、社会性に乏しいとか言われるが、そういう通説は実は誤解だというのが本書のメッセージの一つ。むしろ、コミュ障…

もの忘れの脳科学(苧阪満里子)

『もの忘れの脳科学』(苧阪満里子) もの忘れは高齢者でなくても、誰でも経験するもの。行動をする間に、その目標を忘れてしまうことに起因しており、行動に必要な内容を一時的にとどめておくワーキングメモリがうまく働かないために起こることが多い。認知…

寝る前に読むだけでイヤな気持ちが消える心の法則26(中村将)

『寝る前に読むだけでイヤな気持ちが消える心の法則26』(中村将) 脳の記憶をつかさどる「海馬」は、眠っている間に、「何を記憶に残すか」を選別する。だから、眠りにつく前には頭の中に今日あったイヤなこと、イヤな気分があってはいけない。だからこそ、…

ブッダが説いたこと(ワールポラ・ラーフラ著 今枝由郎訳)

『ブッダが説いたこと』(ワールポラ・ラーフラ著 今枝由郎訳) 原書は、1959年に刊行。スリランカ出身の学僧である著者が、最古の仏典に収められたブッダの言葉のみに依拠して、仏教の基本的な教えを体系的に説いた一冊です。仏教に造詣はないけれども、ブ…

日本一「ふざけた」会社のギリギリセーフな仕事術(シモダテツヤ)

『日本一「ふざけた」会社のギリギリセーフな仕事術』(シモダテツヤ)(◯) 世の中にはいろんなコンセプトの会社があるもんだなと、振り切れた会社の社長による会社紹介本です。営業しない、ふざけられない案件は受けない。企業理念は「がんばるぞ!」。だ…

歩くだけで不調が消える歩行禅のすすめ(塩沼亮潤)

『歩くだけで不調が消える歩行禅のすすめ』(塩沼亮潤) 今年、塩沼大阿闍梨が新刊を発行されていたことを知り、「これは買わねば!」と即購入。著者は1000年間で2人目の大峰千日回峰行万行をはじめ数々の苦行を万行された仙台市秋保・慈眼寺住職。 本書は…

発達障害(岩波明)

『発達障害』(岩波明) 本書は、成人期の発達障害の代表的な疾患であるアスペルガー症候群などの「自閉症スペクトラム障害(ASD)」、及び「注意欠如多動性障害(ADHD)」を中心に扱っています。発達障害の概念とその歴史を振り返り、発達障害を持つ当事者…