MBA男子の勝手に読書ログ

グロービス経営大学院を卒業したMBA生の書評と雑感。経営に関する基本書、実務書のほか、金融、経済、歴史、人間力、マネジメント力、コミュニケーション力、コーチング、カウンセリング、自己啓発本、ビジネススキル、哲学・思想など、幅広い教養を身につけ、人間性を磨く観点で選書しています。

競争戦略論Ⅰ(マイケル・E・ポーター)

 お馴染み、『競争戦略論Ⅰ』(マイケル・E・ポーター)(2回目)(〇)
 経営戦略の田村講師お薦め本。

 大学院の競争戦略Day1の講義でボロボロになったあと、田村講師からお薦め本(Ⅰのみ)として紹介されたので、先週、速攻読み直しました。

 あらためて、「戦略とは、何を考えなければならないのか」という問題意識で読み直してみると、1章・2章は特に得るものがありました。
 
(押さえておきたいポイント)
〇企業業績=業界全体の収益性×企業の収益性

〇業界全体の収益性 →5F(買い手・売り手・新規参入・代替品・業界内) 

〇企業の収益性
 =オペレーション効率(ベストプラクティス)の差×戦略ポジショニングの違い

〇オペレーション効率 →バリューチェーン分析
 ・オペレーション効率:個々の活動や機能を完璧にすること
 ・オペレーションの効率化と戦略は別物。
 ・戦略:活動を結び付けること(フィットさせること)

〇ポジショニング →自社の能力と競争要因の背後にある原因の把握

〇戦略とは競争上必要なトレードオフを行うこと。
 戦略の本質は、何をやらないかという選択。トレードオフが存在しなければ、選択は必要なく、戦略も必要ない。

トレードオフや限界は成長を妨げるように見える。この限界を越えたいと思う誘惑が企業の戦略を曖昧にしてしまう。積極的に選択を行う意思を持った強力なリーダーが不可欠

〇企業経営とは、個々の機能の行司役を務めることではない。その中核には戦略がある。自社の独自のポジションを定義・伝達し、トレードオフを行い、活動相互を育てるのが経営である。

 ケースをやった後なので、1回目よりも書籍の読み方が深まったように思います。ただ、依然、漠然としているところも多く、3回目読み直し間違いなしです。
競争戦略論〈1〉

競争戦略論〈1〉

 

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