孫の二乗の法則(板垣英憲)(〇)
ソフトバンク孫社長が20代の頃に自ら考案し人生・経営の指針としてきた25文字。不朽の兵法書「孫子」から14字と独自に考えた11字から構成されます。一文字ごとに懸けた想いが描かれています。
ソフトバンクアカデミアのホームページに、孫社長の2時間20分に及ぶ「孫の二乗の法則」の講義が公開されているので、お薦めです。
(要点‥本書より)
〇道天地将法
①道:まず志を立てよ 「情報革命で人々を幸せにすること」
②天:天の時を得よ 時代を読まなければいかなる天才もただの凡才
③地:地の利を得よ インターネット人口はアジアの時代
④将:優れた将を10人は持て
⑤法:継続して勝てる仕組みを作れ
〇頂情略七闘
⑥頂:ビジョンを鮮明に思い描け 山頂の姿を上る前に想像する
⑦情:情報を徹底的に集める 1つの事業に1m以上の資料を集め調べぬく
⑧略:戦略を死ぬほど考え抜け 戦略なき戦術は大きなムダ
⑨七:七割の賞賛を見極めよ 九割までぐずぐずするな
⑩闘:自ら戦って事をなせ
〇一流攻守群
⑪一:一番に徹底的にこだわれ
⑫流:時代の流れに乗る 時代の流れに逆らわない
⑬攻:あらゆる攻撃力を備えよ
⑭守:あらゆるリスクに備えよ 最大の守備はキャッシュフローの確保
⑮群:単一ブランド・ビジネスで勝負するな
〇智信仁勇厳
⑯智:知的能力を高いレベルでバランスよく磨け
⑰信:信頼に値する人物たれ
⑱仁:仁愛
⑲勇:退却の勇気、一目散に逃げる勇気
⑳厳:泣いて馬謖を斬る 時として強烈な鬼にならないと秩序は守れない
〇風林火山海
㉑風:その疾きこと風の如く
㉒林:その静かなること林の如く
㉓火:その侵略すること火の如く
㉔山:その動かざること山の如く
㉕海:勝者が広い、深い、静かな海のように、すべてを呑み込んで、転嫁を平定して初めて戦いが終わる
この本が伝えたい感覚を知るには、既述のソフトバンクアカデミアの孫社長の講義を視聴するのが一番です。孫社長の後継者を育成するアカデミア。直々の講義には、相当の緊張があります。信念を持って考え抜く孫社長の姿にリーダーの一つの形を感じました。