『21世紀を生き抜く3+1の力』(佐々木裕子)
2050年の世の中と生き方について書かれた本書。東大→日銀→マッキンゼーを経て独立し、変革実現のサポート変革リーダーの育成に携わり、自らの出産と同時に子供の可能性を引き出す託児サービス事業を立ち上げた著者が描いた未来図とは。
(印象に残ったところ‥本書より)
〇裏表紙の質問より(数字や国名を入れてみましょう)
■2050年の世界人口は(①)人(つまり、現人口の(②)倍)。もっとも人口成長の著しい地域は、(③)と(④)。
■2050年の日本の人口は、推計で(⑤)万人。日本は(⑥)よりも人口の少ない国になり、GDPは中国・インドの(⑦)分の1未満になる。
■2050年の日本の総人口の平均年齢は(⑧)歳。人口の(⑨)割が65歳以上の国になる。
■2050年までに、日本の現居住地域の(⑩)%が「人の住まない土地」となり、(⑪)%の地域で人口が半減。人口の(⑫)割は「おひとりさま」になる。
■2010年に1秒でダウンロードできたのは、新聞4分の1日分。2050年には、1秒で新聞(⑬)分をダウンロードできるようになる。
■「2011年に小学校に入学した子供の(⑭)%は、今はまだない職業に就くだろう」(デューク大学キャシー・デイビッドソン教授)
【答え】
①96億、②1.4、③アフリカ、④インド、⑤9,700、⑥ベトナム、⑦12、⑧53.4、⑨4、⑩20、⑪60、⑫4、⑬3.5億年、⑭65
〇21世紀スキル
①自分で考える力
「考えて決める人」VS「実行する人」という役割分担が薄れ、一人ひとりが自分の頭で「考える」時代になる。
⇒想定外の問題や経験値のない課題に向き合い、自分の頭で「何が本質的にやらねばらないことか」を考えることができるか?
②人と共創する力
多様な「専門性」を持つ「個」が、「国家」や「企業」という枠組みを超えて機動的にコラボレーションする「共創」の時代になる。
⇒「多様な」人々との議論を通じて、その議論の中から学び、ベストな答えを導き出し、実践し始めることができるか?
③自己進化する力
やってみて、その反応を見て修正するプロセスを繰り返す、継続的な「進化」を前提とした時代になる。
⇒そのプロセスの中で、自分自身も何らかに気づき、「進化」することができるか?
〇考える力
■核:「想像力と世界観」を広げる力
①目指すものを定義する力(命題設定)
②ズームイン・ズームアウトする力
本質を見極める「ズームイン」できる力、新しい方法論を考える「ズームアウト」できる力の両方が必要になる。
③数字や事実で考える力
「本当にそうか?」を問い続ける=客観的な数字や事実で考える力が必要になる。
〇共創する力
■核:多様な他者の力を尊敬し、信頼する力
①場を創る力
②ベストな答えを共に紡ぎ出す力
③形にして実行する力
〇進化する力
■核:「目指したいもの」に向かう純粋な情熱と、「自分はできるのだ」「自分は自分でよいのだ」という自己効力感・自己肯定感
①真剣勝負
②自己認知
「今の自分を客観視する力」と「自分の志向性や価値観に迫る力」
③自己修正
〇3つの力の真ん中にあるもの
「結局のところ自分が目指したい世界、目指したいものは何か」という問い。
〇進化する力の機能不全
日本青少年研究所の調査(2011年3月実施)によれば、日本の中高生の実に83.7%は、「自分をダメな人間だと思っている」と答えている。未来を担う若者たちの「進化する力」が機能不全に陥っているということは、ただでさえ若者が減っていってしまう日本の将来にとって、本当に憂慮すべきこと。
冒頭のクイズ、改めて問われるとびっくりしませんか?
自分で考え、他人と共創し、自己進化する。共創する中で自分の価値でいかに貢献できるか。変化の早い環境に合わせていかに自分も変化できるか。柔軟性と成長力という個人の範囲と共創するためのコミュニケーション力、現代でも必要な要素ですが、よりクローズアップされていきそうです。