MBA男子の勝手に読書ログ

グロービス経営大学院を卒業したMBA生の書評と雑感。経営に関する基本書、実務書のほか、金融、経済、歴史、人間力、マネジメント力、コミュニケーション力、コーチング、カウンセリング、自己啓発本、ビジネススキル、哲学・思想など、幅広い教養を身につけ、人間性を磨く観点で選書しています。

未来は、選べる!(バシャール、本田健)

『未来は、選べる!』(バシャール、本田健

 バシャールとは、ハリウッドの特撮デザイナーであるダリル・アンカがチャネリングでアクセスする存在。2010年に発行された本書は、経営コンサルタントで著書多数の本田健さんとバシャールがダリル・アンカのチャネリングを介して対談するというもの。

「ワクワクの方法」「運命は変えられる」「お金と豊かさ」「ソウルメイトとのコミュニケーション」など対談テーマも幅広いものです。

 

(印象に残ったところ・・本書より)

◯夢の実現を妨げるものは「恐れ」

・恐れをポジティブな方向に使う必要がある。ポジティブな方向に使うためには、まず「恐れを直視する」こと。恐れを見ることで、自分がどんなネガティブな観念や定義づけにしがみついているのかを理解できる。

・ポジティブな観念は「現実は幻想かもしれない。それなら、もしかしたら変えられるかもしれない」という可能性に気づかせてくれる。一方、ネガティブな観念は、「自分が物質レベルで体験していることは確固とした現実なので変えることはできない。もし変えるとしてもとても難しい」と信じ込ませる。そう信じ込ませるために、ネガティブな観念の構造は、ポジティブな観念よりも非常に複雑で多面的。

 

◯ネガティブな観念と「疑い」

 ネガティブな観念は、「疑い」をとてもおもしろい方法で使う。例えば・・

・「自分の情熱やワクワクに従って生きていけるかどうかを試してはいけない。もしかしたらうまくいかないかもしれないじゃないか。もしうまくいかなかったら、ものすごく怖いことになるぞ」

・「ワクワクや情熱に従っても、うまくいかないかもしれないよ。だから、たとえ今とても惨めで、とても不幸せでも、まだ慣れ親しんでいる現状のほうがいいんじゃないの?」

・ネガティブな観念には、「社会が期待している成功像と自分を比較させる」という別のトリックがある。「社会が期待する成功像に到達できなければ、自分は成功していない」と、あなたに信じ込ませる。そして、その成功像に到達できそうになければ、最初からトライするのをやめさせてしまう。

・ネガティブな感情は、「真実ではないことを真実だと思い込んでしまうことの副作用なのだ」とわかれば癒せる。感情は、観念が生み出す「副作用」。また感情は、あなたが「どんな観念を本当だと信じているか」ということを知らせる「警報システム」。

 

◯観念を変える

・立ち上がりたいと思った時、自分が立ち上がれることを知っていれば、「立ち上がったら倒れるんじゃないだろうか」とは考えないし、勇気は必要ない。単純に「立ち上がれると知っているかどうか」の問題。

・「勇気が必要だ」と感じているうちは、その人は、その行動を起こすのに必要な考え方をまだ信じていない」ということになる。

・勇気とは、行動を起こす時に必要な感覚ではない。行動する前の「観念を変えるプロセス」に伴う感覚。古い観念を手放し、新しい観念を持つことができれば、もう勇気によって観念を変えるプロセスは必要ない。確信が行動を取らせる。

・嫌なことにぶつかったときの反応で、真実の自分にふさわしくない観念をまだ持っているかどうか判明する。そのとき、以前と同じ反応をしているのであれば、それは「まだ自分が見つけ出して変えていない観念がある」という証明になる。だから多くの場合、まだ気づいていない観念を自分に気づかせるためにそのような状況を引き寄せる。つまり、嫌なことにぶつかるのは、ポジティブな現象だということ。

 

◯信じることが実現する

・すべての決心は、本当の、真実の決定。そこは誤解しないようにしてください。ポジティブであろうが、ネガティブであろうが、ある人が決断を本当にすれば、それが実現してしまう。ですから、本当の決断、決心が必ずポジティブというわけではない。

 

◯豊かさ

・「やりたいことを、やりたいときに、やれる能力」

 

◯お金を動かす

・お金が本来は交換の手段であることを思い出せば、お金を「持っている」か「持っていないか」にフォーカスするのではなく、お金を「流すこと」にフォーカスが行くはず。あなたがやりたいことを十分やれるくらい、お金や豊かさを象徴する他のすべてのものを増やすためには、自分を通してそれらの交換の手段を流すことを学ばなければならない。それらを「動かす」ということ。

・お金で成功している人は、「お金のお百姓さん」のような人。彼らはお金を育て、お金を使い、お金を流し、さらにまた、お金を育てる。このサイクルが回り続け、拡大していくことを理解して、常にお金を動かしている。

 

◯ソウルメイト

・すべての人間関係において、あなたの相手となる人は、あなたが自分らしくなって行くための「鏡」として存在している。

・「ソウルメイト」と呼ぶ相手を見つける最も簡単な方法は、まず何をおいても、自分自身との関係を強化すること。

 

◯許し

・許しとは、「その状況を正しく理解する」という行為。そして、「その状況に対する判断を緩める」ということ。

 

 実は1年以上前にこの本を購入したのですが、当時は途中で興味を失い挫折していました。今回はすっと読めたのは、おそらくこの1年間で「感覚的な分野」に興味が湧き、考え、試して見て、実感が湧いてきている(可能性を感じ始めている)からだと思います。ロジカルと感覚・感情。どちらも大切にしながらバランスよく生きていきたいものだと、本書を読みながら自分を振り返ることができました。バシャールシリーズ、まだ未読本が多いので、ちょいちょい、読み進めて見たいと思います。 

未来は、えらべる! (VOICE新書)

未来は、えらべる! (VOICE新書)

 

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