MBA男子の勝手に読書ログ

グロービス経営大学院を卒業したMBA生の書評と雑感。経営に関する基本書、実務書のほか、金融、経済、歴史、人間力、マネジメント力、コミュニケーション力、コーチング、カウンセリング、自己啓発本、ビジネススキル、哲学・思想など、幅広い教養を身につけ、人間性を磨く観点で選書しています。

30日で人生を変える「続ける」習慣(古川武士)

『30日で人生を変える「続ける」習慣』(古川武士)

 習慣化コンサルタントである著者の習慣シリーズ。私自身、この読書ブログのように習慣化しているものもありますが、一方で続けたいけど続かないこともたくさんあります。すべてを習慣化できなくても、「せめてこれだけは!」と思うことが続けられればいいなと思います。コーチング活動を本格化していくためにも習慣化のエッセンスは是非整理しておきたいと思って読んでみました。

 

(印象に残ったところ‥本書より)

〇習慣のロードマップ

①反発期(1日~7日)やめたくなる‥挫折率42%

 とにかく続ける‥1)ベビーステップ、2)シンプルに記録する

②不安定期(8日~21日)振り回される‥挫折率40%

 仕組みをつくる‥1)パターン化する、2)例外ルールを設ける、3)継続スイッチをセットする

③倦怠期(22~30日)飽きてくる‥挫折率18%

 1)変化をつける、2)次の習慣を計画する

 

〇反発期(1~7日)

①反発期の症状

・すぐにやる気が落ちて3日坊主で終わる

・計画に無理が合って途中であきらめてしまう

・日がたつごとに行動が億劫になっていく

②挫折を未然に防ぐ習慣の3原則

・1つの習慣に絞る(同時にいくつもやらない)

・有効な1つの行動に絞り込む(行動ルールを複雑にしない)

・結果より行動に集中する(結果にこだわりすぎない)

■対策

1)ベビーステップで始める

・効果:行動ストレスが少ない、モチベーションに火が付く

・方法:ⅰ)「時間」を小さくする‥5分間片付ける、15分間読書する

    ⅱ)「ステップ」を小さくする‥1つの部屋だけ片付ける

・ポイント:実行できるハードルを設定する、物足りなさを手放す

2)シンプルに記録する

・効果:客観的に分析でき問題がわかる、行動にムラがなくなる、モチベーションが上がる

・方法:ⅰ)内容を考える‥〇×のみ記録する、数値を記録する

    ⅱ)記録媒体を考える‥カレンダー、手帳、スマホ、万歩計

・ポイント:面倒くさくしない、毎日必ず記録する

 

〇不安定期(8日~21日)

不安定期の症状

・決めた時間に予定が入って、さぼってしまう

・残業やプライベートの予定で行動にムラが出る

・天候や急な予定で行動できない日が続く

■対策

1)パターン化する

・効果:リズムがつく、忘れにくい

・方法:ⅰ)日時‥何曜日、何時にやるのかを決める

    ⅱ)内容‥量や方法を決める

    ⅲ)場所‥どこでやるかを決める

・ポイント:一石二鳥で考える(~ながら)、毎日行動し続ける

2)例外ルールを設ける

・効果:計画に柔軟さが生まれる、ストレスが少なくなる

・方法:ⅰ)例外ケースを考える‥体調、天候、予定

    ⅱ)対応を考える‥ベビーステップ、振り返る、特別の日とする

・ポイント:あらゆるケースを想定する、試しながら追加・変更する

3)継続スイッチをセットする

・効果:モチベーションを操作できる、続ける仕組みができる

・方法:ⅰ)自分の得意スイッチを知る

    ⅱ)週間ごとにスイッチを考える

 

〇倦怠期(22日~30日)

倦怠期の症状

・飽きてきてやる気が出なくなる時がある

・習慣化の行動に意味を感じづらくなっている

・マンネリ化し物足りなさを感じる

■対策

1)変化をつける

・効果:新鮮な気持ちで再スタートできる、モチベーションが湧いてくる

・方法:ⅰ)内容・環境を変える

    ⅱ)継続スイッチを使う

・ポイント:一石二鳥で考える(~ながら)、バリエーションを用意する、パターンやルールは安易に変えない

2)次の習慣を計画する

・効果:今の習慣が通過点に見える、習慣化する力が高まる

・方法:ⅰ)ゴールから逆算する

    ⅱ)習慣化プランをつくる

・ポイント:優先順位をつける、計画しても実行しない

 

〇12の継続スイッチ

■アメ系スイッチ(快感)

①ご褒美(習慣との結びつき、大好きな物)

②褒められ上手(人を選ぶ、お願いするかアピールする)

③遊び心(楽しいアイデアを考える、試していいものを残す)

④理想モデル(理想の人・モノ、ビジュアル化)

⑤儀式(小さな行動、習慣との関連性、儀式もセットで習慣化)

⑥悪魔祓い(障害をリストアップ、解決策を考える、はっきり自己主張)

 

■ムチ系スイッチ(危機感)

⑦損得感情(思い切って投資、何に投資するか、分割払いも有効)

⑧習慣ともだち(一緒にやる人は慎重に、サポーターをつける、仲間をつくる)

⑨みんなに宣言(大勢か特定か、監視ポイントを意識、他のスイッチと併用)

⑩罰ゲーム(思い切った罰にする、自分との約束か他人との約束か、契約書)

⑪目標設定(大きな目標、小さな目標、他のスイッチと併用)

⑫強制力(プロを雇う、環境・時間制限を設ける)

 

 本書は習慣化プロセスを中心にまとめられています。これに、コーチングによるワクワク感、どうなったらいい?思考が加わることによって、「未来像+プロセス」ができあがり、これをサポートするようなことができたらなぁと思っています。生活の習慣化でもビジネスの習慣化でも基本は同じはず。

「続ける」習慣

「続ける」習慣

 

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