『今日から使えるNLP』(鈴木信市)
以前から気になっていたNLPについて、まずは要点をざっと掴んでみたいと思い、本書を読んでみました。挿絵も多く、分かりやすくまとめられています。
NLP(Neuro Linguistic Programming:神経言語プログラミング)は、3人の天才セラピストの治療プロセスを分析することで生まれたもので、才能ではなく、行動や思考のパターンにこそ違いがあると考え、そのパターンを体系化したノウハウ、スキルです。
(印象に残ったところ‥本書より)
〇NLPの基本となる考え方
①あらゆることに失敗はない
→失敗ではなく、学び(フィードバック)と捉える
②人は物事を自分フィルターを通して見ている
→人間の体験はその人の価値観や信念などのフィルターを通したもの
③相手の脳内マップを尊重する
④相手の反応は自分のコミュニケーションが作り出した結果
〇ラポール(親密感)
相手との親密な関係、心と心の繋がりができている状態。
会話をしていて「何かおかしいな?」と抵抗を感じたら、ラポールが上手に作られていない。
→①相手との類似点を探す
②ペーシング(相手のしぐさや声の調子などを合わせる)
③バックトラック(相手の言葉を繰り返す)
④キャリブレーション(相手の表情や態度を観察することで内面を推し量る)
〇伝えたい言葉は2度ゆがむ
人はそれぞれ異なる辞書を持っている。我々は常に自分独自の辞書に即して言葉を使っている。話し手の辞書によって一度ゆがめられ、聞き手が持つ辞書によって2度ゆがめられる。
省略、歪曲、一般化された情報を解きほぐし、元の完全な情報に戻すための質問。
・省略、歪曲
→具体的に聞いていく
・一般化
→何がそのように思わせているのか?、もし~したら(しなかったら)?という質問を投げかける
〇ミントンモデル
あいまいな言葉をあえて使うことで、聴き手に自分の立場に最適な形で解釈してもらう。
→①あいまいな表現を用いる
②省略・歪曲・一般化した言葉を使い、相手に情報を補ってもらう
③会話の中に提案・示唆・指示をそれと分からないように埋め込む
④メタファー(比喩)‥ことわざ、例え話
〇ポジション・チェンジ
「私の視点」、「相手の視点」、「傍観者の視点」の3つの視点からとらえなおす。
〇チャンクサイズ
・「森⇔木」「全体型⇔詳細型」のような物事を捉えるサイズ。
・上位概念に引き上げること‥チャンクアップ(概念化、一般化、全体化)
・下位概念に引き下げること‥チャンクダウン(具体化、個別化、詳細化)
〇タイムライン
・インタイム:今この瞬間に意識が集中する
・スルータイム:一歩引いて、客観的に過去から未来を眺める
〇アンカー
身体的、心理的状態を引き出すきっかけになる五感の刺激のこと。望ましい状態を呼び覚ます自信スイッチ(例えば、決めポーズ)を決めることを、「リソースアンカリング」という。
〇リフレーミング(視点を変えて人や物事の印象を変える)
・状況のリフレーミング:ある行動がプラスの意味を持つ状況を見つける
・内容のリフレーミング:出来事の意味づけを肯定的に考え直すこと
理想の誰かをモデルとして、その人の信念や思考のプロセス、振る舞い方などを自分に応用する。
〇ディズニー戦略
①夢想家、②現実主義者、③批評家という3つのポジションから物事を考える。
〇 類似性の法則
人はお互いに共通点がある相手であるほど、親密感、安心感、一体感を覚える。
手法や考え方を解説したあと、第3章以降において、事例で具体例が示されており、とても理解しやすい内容でした。自分自身の考え方、コミュニケーションの取り方など日常の様々な場面で使えると思います。
もう少し、勉強を深めてイメージを固めていきたいと思います。