MBA男子の勝手に読書ログ

グロービス経営大学院を卒業したMBA生の書評と雑感。経営に関する基本書、実務書のほか、金融、経済、歴史、人間力、マネジメント力、コミュニケーション力、コーチング、カウンセリング、自己啓発本、ビジネススキル、哲学・思想など、幅広い教養を身につけ、人間性を磨く観点で選書しています。

人材の複雑方程式(守島基博)

 人材マネジメント佐藤講師お薦め本。

 『人材の複雑方程式』(守島基博)。

 守島先生は、一橋大の教授で一度講義を聴講したことがあります。

ズバズバと企業経営を人事の面から切っていくので分かりよい本だなという印象です。

考えさせられる箇所、印象に残った箇所は、次のとおりです。

〇職場の表の機能と裏の機能→景気が悪いと裏の機能が前面に出てくる
 目標達成(表:協働、裏:競争)、人材マネジメント(表:人材育成、裏:人材評価選別)

〇人材育成というか、教育一般は極めてあいまいなプロセス。何を学習させ、どう教えるか、結果をどう評価するか、すべて明快な答えはない。それでも企業は、人を育て活用しないと商売にならないから人を育てる努力をする。
 →それだけ、曖昧な領域だという前提の認識が必要。

〇人事システムの中で、心理的契約の運用が正しければ、信頼が形成される

成果主義の時代だからこそ、人材育成、それも選抜された人材だけに限定されない人材育成が重要
→人材育成は、単に能力を高めるためのものだけではなく、働く人の夢の源泉となる経営機能。多くの人は、自分の能力を高めて成果を出し、それが評価されることがやる気につながる。

ワークライフバランスは、ワークとライフのバランスが確保されていることではなく、働く人がワークとライフをバランスさせたいと思ったときに、どれだけの施策が確保されているかということ

人事施策の考え方として活用してみよう。

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