『一流の達成力』(原田隆史・柴山健太郎)
原田メソッド「オープンウィンドウ64」の考え方、使い方、使用例を中心にについてまとめられた一冊です。大谷翔平選手(北海道日本ハムファイターズ)が高校時代に実践した「オープンウィンドウ64」やミス・インターナショナル日本代表の方が実践した「オープンウィンドウ64」が公開されており、かなり興味がそそられました。
(印象に残ったところ‥本書より)
〇原田メソッドの根幹
自立した人間になること、得たい結果を鮮明に描きイメージすること、誰かや社会のために頑張れるというような人間力を磨くことを目指した目標達成法。
〇自己効力感(能力に対する自信)、自己肯定感(自分を好きである)を上げる
日誌を書くことを勧める。日誌をつけることは、自分自身の内省・振り返りに繋がる。毎日の良かったことを書きためていくと、感情と記憶によってそれらが徐々にたまっていき、自己効力感が高まる。1日の心地よい体験、他者から「ありがとう」と言われた体験ややりとりが記憶され、自己肯定感が高まる。
〇「有形⇔無形」「私⇔社会・他者」の2軸で切った4象限
①「私/有形の目標」‥自分自身に対する目に見える夢や目標
(例)5月の売上〇万円、給料が上がる、スキルが向上する、店長になる
②「社会・他者/無形の目標」‥他者に対する目に見えない夢や目標
(例)同僚がイキイキする、家族が安心する、業界が元気になる
③「私/無形の目標」‥自分自身の目に見えない夢や目標、目標を達成したときの感情や気持ち
(例)自分の仕事に誇りを持ちワクワクする、達成感を持てる、自信が持てる
④「社会・他者/有形の目標」‥社会や他者に対する目に見える夢や目標
(例)会社の売上が上がる、お客様へより良い商品を提供する、仲間のスキルが向上する
〇「Do」「Have」から「Be」の世界へ
人生の目標も土台は心を磨く、言い換えれば社会貢献する人格を育てるために必要な目標「社会・他者/無形」を考える方がいい⇒あるべき姿「Be」。
私/有形はやり方や所有の話だから、DoやHaveの話。
〇オープンウィンドウ64とは
・8×8=64マスの中に目標と行動目標を書き込んでいくシート(写真=裏表紙)参照。シートの中心に1つ、なし得たい目標(テーマ)を書く。
・真上から時計回りに、その中心の目標を達成するために必要な要素を8つ落とし込んでいく(基礎思考)。
・その目標を放射線状に伸ばした9つのマスの部分の中心に書き込む。
・それぞれの目標に対して先ほどと同じように真上から時計回りに、やるべきこと、行動目標を8つ書き込んでいく(実践思考⇒期日行動・ルーティン行動)。
・営業数字や順位、期日など数字の入った行動を設定して落とし込むとより成果が実感できる。数字にコミットできるということは、目指す中心のテーマ、つまり一番達成したい目標に対して強い意志を持っているということ。
・8つの柱に入れたい要素は、「心・技・体・生活」
〇心・技・体・生活
①心
メンタルの強さ、ポジティブ思考、感情コントロール、感謝の心など
②技
スキルの向上、キャリア、ノウハウ、自己分析、努力など
③体
体力づくり(トレーニングの継続)、健康・体調管理など
④生活
仕事をしていない時の過ごし方、家族との過ごし方、交友関係など
〇ルーティン化
実践思考で目標に対して行動するうえで大切なことは、行動をルーティン化すること。ルーティン化とは、無意識のうちにそれを行えるようにすることで、言い換えれば「習慣化」させるということ。
〇日誌の持つ力
①タイムマネジメント能力を高める
前日に次の予定とエンドの時間を決める
②イメージトレーニング
期日予測し、成功のための準備をする
③仕事の選択と集中
重要な仕事を事前に選択し、エネルギーを集中させる
④自己分析
1日の活動を振り返り、〇と×を分析し、気づきを得る
⑤自信を高める
自己効力感と自己肯定感を自分で書いて高める
⑥プラス思考の習慣づくり
失敗をもし、もう一度やり直せるなら?で考える
⑦成功の習慣づくり
結果につながる自分のパターンやルーティン行動を続ける
⑧ゴール達成のための気づきを得る
達成目標をしっかり意識し、焦点化すると新しいヒントが見えてくる
著者は元中学校の教師で、勤務3校目の陸上競技部を7年間で13回の日本一に導いた実績がこの原田メソッドです。私もとても気になるメソッドで、目標達成に向けたノウハウとして、一度きっちりとやってみたいと考えているやり方です。4月には、『目標達成ノート』が発売されたので、興味が高まっています。