MBA男子の勝手に読書ログ

グロービス経営大学院を卒業したMBA生の書評と雑感。経営に関する基本書、実務書のほか、金融、経済、歴史、人間力、マネジメント力、コミュニケーション力、コーチング、カウンセリング、自己啓発本、ビジネススキル、哲学・思想など、幅広い教養を身につけ、人間性を磨く観点で選書しています。

スマート・プライシング(ジャグモハン・ラジュー他)

『スマート・プライシング』(ジャグモハン・ラジュー、Z・ジョン・チャン)(◯)

 マーケティングの溜田講師お薦め本。

 プライシングに関する良書です。

 コストプラス法、競争に基づく価格設定、需要に基づく価格決定などの代表的なものに加え、ペイアズユーウィッシュ、フリー、小さく考える(1日いくら…など)、自動値下げ方式、購入価格指定方式、サブスクライブ&セーブ(定期購入)、スノッブプレミアム(ステータス)…
 価格決定には、いろいろな発想がありますね。

(本書より)
◆価格決定に必要なものは?
 ①顧客起点:どのような顧客を相手にしているのかを第一に知る必要がある
  →顧客は自社のサービス・商品の何に価値を見出しているか
  →顧客の購買行動にきめ細かく関心を払うこと
   (何をどこでどのくらいの量をどのくらいの頻度で買うのか)
 ②差別価格:低・中・高の3つの価格帯を念頭におくこ
  →取りこぼしが少なくなる
 ③スマートプライシング:商品の価格の付け方は、1つだけではない
 →大切なことは入念な調査。賢明な選択には、商品のバリュードライバー(価値創造要因)と密接につながっている。

 つまり、賢明な価格設定には、①深い顧客理解、②優れた経済的直感、③かなりの世間知が必要。

 そして、価格決定は勇気と自信が必要。

 プライシングを考えることは、ビジネスを考えるうえで、とても深いですね。

スマート・プライシング 利益を生み出す新価格戦略

スマート・プライシング 利益を生み出す新価格戦略

 

 

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