『道具としてのファイナンス』(石野雄一)(〇)
この書籍は、グロービス生の中では人気の書籍だと聞いたので、読んでみました。
(ファイナンス基礎講師お薦め本と伺いました)
まず、最初に感じたこと。それは、とても分かりやすい良書だったということです。
そして、『実況ファイナンス教室』(グロービス)や『ざっくりわかるファイナンス』(石野雄一)などの、入門編を読んだ次にこの本を読むと、段階的に理解しやすいと思いました。
私の場合、上記2冊を読んだあと、応用編に2段跳びして、『日本企業のコーポレートファイナンス』(砂川伸幸他)を読んでタジタジになり、良い基本書はないか?と探して、本書にたどり着きました。
(本書のよいところ)
〇随所に見られる、Excelによる説明がとても分かりやすい。例えば、NPVなど、ファイナンス特有の計算式をExcelで見せることで、とても理解が進む(これは、一見にしかず)
〇ファイナンス嫌いにならないように、平易に書かれている。かといって、易しすぎないバランスの良さ。
〇著者もMBAを取得した方なので、ところどころにMBA生の気持ちを汲んだ記載がある。
(とは言っても難しいところ)
〇「第2章 証券投資に関する理論」「第7章 ブラック=ショールズ・モデル」は難しかった(まだ、人に説明できるレベルではありません)。ファイナンス基礎レベルなら、とりあえず読み飛ばしてよし。
(ファイナンスを学ぶにあたって思うこと)
〇入門書(『実況ファイナンス教室』など)→基礎編(本書のような)を読んだ後は、事例中心に応用に飛ぶしかない。というか、事例で理解しないと頭に入ってこないと思います(つまり、基本書を何冊読んでも、それ以上先に進まない)。
そして、応用を学んでいると、また基本がわかっていないと感じて、基本書に戻りたいと思うはず。この繰り返しのような気がします。
基本書は、これにておしまい。少し背伸びして、応用編を行ってみましょう。
- 作者: 石野雄一
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2005/08/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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