MBA男子の勝手に読書ログ

グロービス経営大学院を卒業したMBA生の書評と雑感。経営に関する基本書、実務書のほか、金融、経済、歴史、人間力、マネジメント力、コミュニケーション力、コーチング、カウンセリング、自己啓発本、ビジネススキル、哲学・思想など、幅広い教養を身につけ、人間性を磨く観点で選書しています。

偏愛マップ(斎藤孝)

 『偏愛マップ』(斎藤孝

 偏愛マップとは、自分が偏って愛するものを1枚の絵にまとめたもの。著者がコミュニケーションの授業の中で、この偏愛マップを使って生徒にコミュニケーションを図らせたところ、自分とは合わないと思っていた人とも、意外な共通点が見つけ出せ、コミュニケーションが活発になるとのことです。マップは、一枚絵ということ以外、特にに決まった形はありません。表紙のように絵で描くもよし、文字情報でジャンルごとにまとめるも良しです。

 

(印象に残ったところ‥本書より)

〇「クセのある人を愛そう」

 苦手と思っている相手とでも、一つの共通点があれば、それで人間関係はうまくいくもの。この人はこんなのが好きだったんだと思うと、それまで関心がなかったり、そんなに好きじゃなかった人でも何かかわいらしく見える。

 

〇一人の人間の持っている世界全体を広がりとして見る

 中心的なエピソードや偏愛を拾っていくという作業により、より深く、より豊かに一人の人間の持っていた世界を探求することができる。

 

偏愛マップは具体的に書く

 固有名詞をあげること。単に、音楽鑑賞、読書と答えるのではなく、具体的な歌手や曲名、書籍名をあげることにより、好きなものがより明確化する(相手にも伝わる)。ラーメンなら、どの店のどんな味が好きなのか。

 

〇マップに記載するジャンル

 自分が好きなものを自由に。例えば、本書で例示されているものでは、以下のような項目があげられています(このジャンルの中で、さらに具体的に書き出していく)。

・(例1)スノーボード、ペット、車、温泉、TDR、旅行、きれいな景色、B級グルメ、音楽、大切な人、映画、TV、スポーツ観戦、芸術鑑賞

・(例2)料理、マンガ、本、食べ物、食器、家具、洋服、美容、ドラマ、スポーツ、映画、フラワーアレンジメント

 

偏愛マップ合コン

 男女数名ずつ集まれば、偏愛マップを使った合コンもできる。偏愛マップを見せながら会話をし、一定時間ごとに組み合わせを変えていく。相手の偏愛マップで興味を持った項目に突っ込むと、自分が好きなものはいくらでも答えられる。しかも好きなことは、楽しく話すことができる。

 ⇒相手に自分が好きなものを知ってもらうためにも、自分が好きなものを見えるかして自覚するためにも、やはり具体化がポイント

 

 

 自分が偏愛マップを作ったらどうなるだろう?って思うと、趣味の分野以外のジャンルについてもあらためて考えるきっかけにもなり、「あ、そう言えばこんなこと好きだな」という再認識もできそうです。

 マップ作りには、まだ着手はしていませんが、偏愛マップに興味がある方が見つかれば、ペアワークにチャレンジしてみたいと思いました。

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