MBA男子の勝手に読書ログ

グロービス経営大学院を卒業したMBA生の書評と雑感。経営に関する基本書、実務書のほか、金融、経済、歴史、人間力、マネジメント力、コミュニケーション力、コーチング、カウンセリング、自己啓発本、ビジネススキル、哲学・思想など、幅広い教養を身につけ、人間性を磨く観点で選書しています。

最高の毎日を手に入れる人生の10か条(ジョン・ゴードン)

『最高の毎日を手に入れる人生の10か条』(ジョン・ゴードン)

 試練を眼の前にしたときに乗り越える鍵になる、ポジティブエネルギー。前向きな姿勢や信じる心、情熱、愛、目的、楽しむ気持ち、より高みを目指す意欲。本書は物語形式で、こうしたポジティブエネルギーを使うことで、人生が劇的に前向きになり、より実績を上げ、大きな成功を手にし、チームを鼓舞し、目覚ましい結果を出してより幸せに生きることができると自信を持つことができる一冊です。

 

(印象に残ったところ・・本書より)

◯旅する人生のルール10か条

①バスは自分で運転する

・自分の人生に責任を持っては乗るを握らないと、本当にたどり着きたい場所に向かうことはできない。

・運転を人に任せていては、いつまでたっても他人にプランを実現する歯車でしかいられないもの。

②バスを目的地へと進めるために、ビジョンを固め集中力を持つ

・思考はエネルギーを生み出す。だから、望まないことよりに思いを巡らすより、望んでいることについて考えるのが大切。

 

③ポジティブエネルギーを燃料にする

・出来事+とらえ方⇨結果

・ポジティブエネルギーの真髄は、信頼や信念、情熱、目的、喜び、幸福感。

④周りの人をバスに招待し、ビジョンを共有する

・明確なビジョンがなければ誰も乗車してくれない

⑤乗車しない人にかまって、エネルギーを無駄にしない

・乗車しない人のことは心配しないこと。他人のバスのハンドルを握ることはできない。運転できるのは自分のバスだけ。

⑥「エネルギーの吸血鬼は乗車禁止」と掲示する

・周囲の人の持つポジティブエネルギーを集結させても構わない。巨大なポジティブエネルギーを持つこと。そして周囲の疑念を一掃する、強い確信を持つこと。

⑦情熱で乗客を増やし、社内のエネルギーを大きくする

・リーダーのエネルギーに影響を受けたメンバーが自らも同じエネルギーを発し、全体の空気を作っていく。

・一人が発するエネルギーが他のメンバーのエネルギーを引き出し、今度はそのエネルギーがまた別の誰かのエネルギーを引き出していく、そんな無限のループができていく。

・もし誰かに「あなたの会社の一番の財産はなんですか?」と聞かれれば、「エネルギー」だと答える。社員自身が職場に与えるエネルギー。そうして膨らんだポジティブエネルギーが、組織を成功に導く。

⑧乗客を愛する

・情熱も必要だけど、さらに力を持つのは、愛。

・ポジティブエネルギーを心から存分に引き出し、乗客に良い影響を与えたいと思うなら、究極の方法は、乗客を愛すること。そして愛の磁石になる。

⑨目的を持って運転する

・人生を旅する上で目的を持つことが一番の原動力になる。

・目的を持って運転すれば、疲労や倦怠感を覚えることもなく、エンジンがオーバーヒートすることもない。

⑩旅を笑顔で楽しむ

 

◯エナジーバスのルールを実践するアクションプラン

①ビジョンを固める

・目標は何か?

・理想の未来は?

・何を成し遂げたいのか?

②ビジョン実現の先の目的を定める

・ビジョンが実現すれば、チームのメンバーはどのように成長するか?

・そのビジョンは他の人たちにも良い影響を与えるか?

・大きな視点で見ると、ビジョンの実現がどのくらい大きな偉業につながる可能性があるのか?

・チームの存在意義は何か?

・ビジョンの実現により、他にどのような変化が起こるか?

③ビジョンと目的を紙に書き出す

・1枚の紙にまとめる

④ビジョンと目的に集中する

・紙をコピーしてメンバーに配る。全員に1日10分間、チームがビジョンと目的を達成するシーンをイメージトレーニングしてもらう。

⑤プロセスを具体化する

・ビジョンに現実味を持たせるため、チームが達成する必要のある細かい目標を考え、紙に書き出す。

・目標を達成するためのさらに具体的なプロセスを考え、紙に書き、コピーして全員に配る。

⑥乗客を増やす

・他にも乗車し協力して欲しい人がいないか考える。

・その人にエナジーバスのチケットを渡す

⑦ポジティブエネルギーをバスの燃料にする

・メンバーに日々ポジティブエネルギーを与え、ネガティブエネルギーが入り込まないようにする。

⑧エネルギーの吸血鬼を乗車させない

・旅を邪魔するネガティブな乗客がいないかチェックする

・もしいたら、その乗客と話し合い、ネガティブな態度を取っていることを自覚させる

・その態度には何か仕方のない理由があるのかを聞き、対策を考える

・ポジティブな態度で旅を続けるよう説得し、心を入れ替えるチャンスを与える

・態度を変えなければバスから降ろす

⑨困難な出来事にとらわれない

・この出来事から何を学べるか?

・この出来事を乗り越えれば、どのように成長できるか?

・この出来事が、どんなチャンスを与えてくれるか?

⑩乗客を愛する

・自分がメンバーに価値を感じていることが、どうすれば伝わるか?

・メンバーと価値ある時間を過ごすにはどうすればいいか?

・メンバーの声をしっかり受け止めるにはどうすればいいか?

・メンバーの成長に貢献するにはどうすればいいか?

・メンバーの長所を最大に引き出し、チームをエネルギーで満たすにはどうすればいいか

⑪旅を楽しむ

・人生の旅は一度きり。そこにすべてを賭け、旅を楽しむ。

 

 目的・ビジョンを共感できる人たちのポジティブエネルギーを集結してチームを作る。組織づくりのソフト面について、物語のわかりやすさと、まとめの簡潔さで、すっと入ってくる内容でした。とっても大事な「心」の問題。多忙な中にあっても、常に忘れずに持ち続けなければならないと思います。

f:id:mbabooks:20180510072325j:plain