MBA男子の勝手に読書ログ

グロービス経営大学院を卒業したMBA生の書評と雑感。経営に関する基本書、実務書のほか、金融、経済、歴史、人間力、マネジメント力、コミュニケーション力、コーチング、カウンセリング、自己啓発本、ビジネススキル、哲学・思想など、幅広い教養を身につけ、人間性を磨く観点で選書しています。

急に売れ始めるにはワケがある(マルコム・グラッドウェル)

『急に売れ始めるにはワケがある』(マルコム・グラッドウェル)(◯)

f:id:mbabooks:20210701065321j:plain

 販売量は、一定のペースで伸びるのではなく、ある地点を境に急激に伸びる。モノに限らずウィルスも同じ。

 かつて『キャズム』という本がベストセラーになりました。

 テクノロジーライフサイクルと呼ばれる、ハイテク製品を購入する消費者群を5つに分けたマーケティング理論です。

①イノベーター(最初に購入する人たち)

②アーリーアドプター(イノベーターの情報をもとに購入を進める)

③アーリーマジョリティ(価格と品質重視で見極める人たち)

④レイトマジョリティ(みんな使っているから購入する人たち)

⑤ラガード(ハイテク製品についていけない)

 

 本書は、領域としては、この『キャズム』と同じ。

 モノは急に売れ始めるが、それはなぜか?

 急に売れ始めるティッピングポイントと呼ばれる点はなぜ生じるのか?

 その謎が分かれば、マーケティング上優位に立てるはず。その謎解きの一冊です。

 

◯爆発的感染の3原則

①少数者の原則

・80:20の法則と言われるように、少数の人が全体に及ぼす影響力は大きい。

・一握りの例外的な人たちの努力によって広まる

 

②粘りの要素

・記憶に残りやすいメッセージ、インパク

・粘りとは、記憶に粘りつくという意味

 

③背景の力

・人間は自分で思うよりも環境に敏感。

・集団でいると責任感が薄れるように、周りに流される。だから、ある地点でモノが売れ始めると、その商品・サービスを安心して買うようになる。