『ゴールドビジョン』(久野和禎)
「思考のクセ」、「セルフトーク」というテーマが取り上げられていたので、関連することをまとめておきたいと思います。
◯思考のクセ
・本書では、人は、①お金、②時間、③他人という「3つのものさし」で物事を考えてしまうという説明がありました。
→私は、「お金」は結局、他人と比べるというところに含まれると考えているので、①他人と比べる、②過去の自分と比べるという「2つのものさし」がしっくりきています。
→よく、「過去と他人は変えられない」というのもこの「2つのものさし」のことだと思います。その上で、この2つないし3つの「ものさし」はダメなのか?という点が考えるべきポイントです。
→比べないとどうなるか。今の自分に必要なゴールを描き続け、それをクリアし続ける。これは、「有り」だと思いますが、この過程で「過去や他人との比較を持ち出さない」となると、相当ストイックな感じがします(つまり、レベルが高いので、一気にこのレベルに達しようと思うと挫折する)。または、「過去や他人と比較しない」ために自分なりの自然体で過ごし、成長が緩やかになる(これでOKとも言えるし、物足りないとも言えるし、その人の価値観次第)。
・考えるべきは、「過去や他人との比較」を自分の成長にどのように結びつけるのか?
・「事象→捉える→感情→行動」という流れの「感情」がポイントなので、「捉える→感情」を「捉える→感情→捉え直す→感情」のサイクルを何度か回して、「で、どうする?」という問いを自分に立てて、未来に向けて行動する。というのは、私なりの思考・行動パターンです。
◯セルフトーク
・本書では、「セルフトークを制する者は、人生をも制する」として、「潜在意識から湧き出してくる「湧き出し型セルフトーク」と、潜在意識に刷り込む「刷り込み型セルフトーク」というのが紹介されています。
⇨セルフトークに関して私が考えていることは、セルフトークには、「ネガティブ型」と「ポジティブ型」があり、それぞれ循環を生み出し、その違いは、「行動するか、しないか」にあるということです。
・「ネガティブ型セルフトーク」:ネガティブ感情(自分はダメだ、あの人はいいなぁ等)→正当化する(私が◯◯なのは、◯◯だから)→ネガティブ感情の強化→「そうは言っても」と逆の感情で奮い立たせても→行動しない(行動しないことも正当化される)
・「ポジティブ型セルフトーク」:ポジティブ感情(自分はできる、あの人に近づく等)→正当化する(◯◯すれば(だから)できるはず)→ポジティブ感情の強化→「そうは言っても」と逆の感情でネガティブが出ても→その対処を考える(リスクに備える)
・「ネガティブ型セルフトーク」も「ポジティブ型セルフトーク」も、結果「言行一致」してしまう。「自分が望んだようになる」「自分の言葉の通りになる」「言霊」「人は自分が見たいものだけを見る」・・いろんな形で表現されますが、「感情」を「正当化」で強化するというプロセスがポイントです。
・ここで大切なのが、「ネガティブ型セルフトーク」が湧き出てきたときに、それに気づく→「それって本当?」とセルフトークして捉え直すプロセス。そう!前半で出てきた「思考のクセ」に気づくということです。あとは同じ。「捉える→感情→捉え直す→感情」のサイクルを何度か回して、「で、どうする?」という問いを自分に立てて、未来に向けて行動する。
・著者は、プロコーチの方ですが、私も延500人ほどコーチングに関わらせていただき、感じるのですが、「思考のクセ」って、まず気付くのが難しい。そして、修正するのも難しい。なぜなら「クセ」だから。コーチはそこをフォローできる立場。当事者の立場からすれば、第三者を通じて気づく方が、早くて楽。こんなところにコーチの存在意義を見出せるのではないかと思います。
(後記)
・8月からコーチング活動を本格的に再開しようと計画中です。
・本業の他に、Wスクール(コーチング)とオンラインサロン活動の3本柱で2021年後半に臨もうと思います。