ジョン・レノン120の言葉(K.ローレンス編 刈芽由美訳)
『ジョン・レノン120の言葉』(K.ローレンス編 刈芽由美訳)
伝説のバンド、ビートルズで活躍したジョン・レノンの言葉をまとめた一冊。愛と平和を音楽を通じて表現したジョン・レノンがどんな人だったのか。
(印象に残ったところ)
◯ジョン・レノンの生涯
・1940年英国生まれ。
・5歳で両親が離婚し、リヴァプール郊外で伯母と暮らす。
・16歳のとき、伯母にギターを買ってもらい、同年、ビートルズの前身であるロックバンド「ザ・クオリーメン」を結成。メインボーカルはジョンだったが、リードをポール・マッカートニーが取ることもあった。
・美大のクラスメイトである彼女が妊娠したため結婚。結婚生活は最初から不穏な影が付きまとい、やがてジョンは、アーティストのオノ・ヨーコとおおっぴらに交際し始め、夫婦生活は破綻。
・ジョンは息子を置いて家を出て親子の亀裂は最後まで埋まることがなかった。
・私生活とは裏腹に、ミュージシャンとしての日々は華々しく、ビートルズは、1960年に旧西ドイツのハンブルグでデビュー。その後イギリスに戻り、メジャー契約。やがてビートルズは世界をツアー出回るようになる。
・ジョンは音楽以外にも活動を広げ、1964年には『絵本ジョン・レノンセンス』を出版。瞬く間にベストセラーになる。
・同年、ビートルズは最初の映画『ビートルズがやってくるヤァ!ヤァ!ヤァ!』に出演。1年後ジョンは2作目の映画の主題歌として『ヘルプ』を書き上げる。
・レコードはナンバーワン・ヒットを続け、コンサートは世界中どこへ行っても満員御礼状態。
・1965年、ジョンは映画『ジョン・レノンの僕の戦争』で初めて単独で映画出演を果たし、これをきっかけにグループが解散するのではという噂が広がり始める。
・LSDをはじめとするドラッグを服用するようになったのは、ビートルズから距離を置き、ヨーコとの新しい生活を始めた頃のことだった。ファンの多くはヨーコに腹を立て、メンバーはこのことを否定したが、後になってやはりこれが解散の大きな要因であったことが明らかになる。
・ヨーコと一緒にマリファナ所持容疑で逮捕。
・『イマジン』は平和の参加として多くの平和運動で歌われるようになる。ジョンの積極的な反戦運動はメディアの的となる。彼は新聞広告を出したり、世界11都市に「戦争は終わる、もしきみが望むなら」というメッセージが書かれたビルボードを掲げたりした。
・米国政府の一部の官僚はジョンの影響力に恐れを抱くようになる。上院は過激派との関係を調べ始め、FBIは彼が国家への暴力活動を計画していることを証明しようと調査に乗り出した。ときを同じくして、ジョンのグリーンカード取得のための4年間にわたる戦いが始まった。苦闘の果てに彼はアメリカの永住権を手に入れる。それを拒む理由をFBIは見つけられなかった。
・私生活は1973年の秋から始まった1年半の別居によって再びどん底を味わう。
・1974年マジソン・スクエア・ガーデンでエルトンジョンと共演。これが最後のステージなる。
・1975年、ビートルズは正式に解散。ジョンとヨーコは元のサヤに収まる。
・1980年11月、ジョンとヨーコはアルバム『ダブル・ファンタジー』をリリース。その1カ月後、彼はニューヨークのアパート(ダコタ・ハウス)の前で25歳の青年に撃たれて死亡する。
◯ことば〜人生について〜
・「すべての音楽は、ほかの何かから生まれてくるんだ」
・どんな音楽を聴いているのか?
→「なんにも聴いてないよ。ピカソだって、ほかの画家がどんな絵を描いているか、ギャラリーに見にいったりはしなかっただろ?」
・「人は前に進むとき、何かを後ろに残して行く。どうやらこれは宇宙の法則みたいだ。ちょうど、僕が長い時間をかけてヨーコの前の夫にギターのコードをいくつか教えたことで、結果的には自分も新しいテクニックを身につけることができたように。人に些細な何かをしてあげることだ。そして君が見つけたものが何であれ、次の高みを目指すには、それを身近な人に承継しなければならない」
・「結婚するなんて考えられなかった。でも人は頭で誰かを愛するわけではないんだ」
◯ことば〜ビートルズについて〜
・「残りの人生ずっと人の視線を感じながら生きていくなんて、そんなこと考えてたらやってられない。ビートルズなんて今すぐにでもやめてやる。いつか全てが終わると思えばこそ、続けることができるんだ」
◯ことば〜名声について〜
・「主な新聞には、必ず目を通すようにしている。ビートルズが記事になることは多いし、自分のことが書かれているのを読むのはいまだに嬉しいからね。まず自分たちの記事を探して、ないことがわかったら、はじめて他を読み始める。ひととおり全部読んで、政治面で締めくくるんだ。時代に乗り遅れるのは耐えられない。だってビートルズ自体、時代の一部なんだから」
・「キリスト教は消滅するよ。消えてしぼんでしまう。議論の余地なんてない。僕の言い分は正しいし、正しいことが証明されるだろう。今やビートルズはキリストよりも人気がある。ロックンロールかキリスト教か、どっちが先に消えることになるんだろう」
→この発言がきっかけでアメリカで抗議運動が巻き起こった。
・「もしテレビの方がキリストより人気があると言ったのだったら、こんな騒動にはならなかっただろう。口にしてしまったことを申し訳なく思っている。僕は神に反対しているわけでも、キリストや宗教に反対しているわけでもない。キリストをけなしもしなければ非難もしていない。あくまで事実としてああ言ったまでだし、イギリスでは実施そうなんだ」
→バチカンはジョンの謝罪を受け入れた。
とある読書会に向けてジョン・レノンに関する本を読んでいます。どんな人だったのか、まだイメージは湧きづらいところがありますが、あと5冊あるので、読み進んでいけば少しずつ感じられるのではないかと思います。それにしても、ジョン・レノンもビートルズも名曲が多いですね。
- 作者: K.ローレンス,刈茅由美
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