MBA男子の勝手に読書ログ

グロービス経営大学院を卒業したMBA生の書評と雑感。経営に関する基本書、実務書のほか、金融、経済、歴史、人間力、マネジメント力、コミュニケーション力、コーチング、カウンセリング、自己啓発本、ビジネススキル、哲学・思想など、幅広い教養を身につけ、人間性を磨く観点で選書しています。

ザ・パワー(ロンダ・バーン)

『ザ・パワー』(ロンダ・バーン)

 全世界で2000万部以上売れている「ザ・シークレット」シリーズの1冊です。本書は、欲しいものを手に入れるための「パワー」について書かれています。人間関係、お金、健康、幸福、仕事などあらゆる面を好転させるために必要なことは一つ。「欲しいものに目を向ける」→本書では「愛」という表現が多用されています。自分の見方・考え方を変えてるために、心やあり方を変えていくという感じでしょうか。スピリチュアルな印象ですが、「引き寄せ」の王道についてまとめられています。

 

(印象に残ったところ・・本書より)

◯ザ・パワーとは?

・人生には2種類のものがあるだけ。肯定的なものと否定的なもの。

・有史以来、すべての宗教や偉大な思想家、哲学者、預言者、指導者は愛について語ったり書いたりしてきた。人は愛するとき、この宇宙で最強のパワーを使っている。

・人類によるすべての発明、発見、創造は人間の心の中の愛から生まれた。

・愛こそ、健康や富、職業や人間関係など人生のすべての分野におけるパワー。

 

◯愛の法則

・物理学の法則が変わったから私たちが空を飛べるようになったのではなく、私たちが自然界の法則と調和する方法を発見した。

・愛を支配する法則がある。愛のポジティブな力を利用して人生を変えるには、その法則を理解しなければならない。宇宙で最もパワフルな法則、それが引き寄せの法則

 

◯磁石

・考えたり、感じたりすると、間違いなく、引き寄せの法則は反応する。思考や感情の善悪に関わらず、それを発信すると、その言葉がこだまのように正確かつ自動的に自分に跳ね返ってくる。

・行動が前向きになるか後ろ向きになるかを決めるのは思考。愛するものや欲しいものを考えるときは前向き。欲しくないものや愛していないものを考えるときは、思考は後ろ向き。

 

◯愛するものについて話す

・毎日ありとあらゆる些細なことが起こるが、愛していないことについて話し始めてしまうと、そうした些細なことがあなたの人生に多くの問題や困難なことをもたらしてしまう。

・その日の良いニュースについて話す。うまくいった会見とか、約束時間に着くことが大好きであるなどの話をする。健康で溌剌としていることがどれだけ良いことか、利益の達成目標、その日にうまくいった出来事やご縁、あなたが愛することについて話しましょう。

 

◯すべては感情次第

・悪い気分→欲しくないもの→悪い気分→もっと欲しくないもの

・良い気分→欲しいもの→良い気分→もっと欲しいもの

・幸せになるためには、まず最初に自分が幸せになり、次に幸せを人に与えてください。もし、あなたが人生で何かを手に入れたいならば、まずそれを与えなければならないから。他の方法はない。あなたは自分の感情を支配できる。あなたは愛も支配もできる。そしてその愛の力は、あなたが与えたものを何でも、あなたに返してくれる。

 

◯感情の周波数

・あなたの気分が良かろうと悪かろうと、あなたの感情があなたの周波数を決め、同じ波動の人々や出来事や状況を磁石のように引き寄せる。

・あなたの周波数は常にあなたが感じている気分そのものだから、自分が今、どのような波動にあるかは疑う余地なく明白。自分の気分を変えさえすれば、いつでも周波数を変えられる。そして、あなたの新しい波動によって、あなたの周りにある全てのものが変わる。

・人生を変えるには、良い思考や感情を通して愛を51%与えて、天秤の傾きを変えること。ネガティブなことより多くの愛を与え、愛が半分以上の目盛りまで達すると、引き寄せの法則が作用して、その愛はもっと多くの愛を引き寄せながら何倍にも膨らんで戻ってくる。

 

◯創造のプロセス

①想像する

1)欲しいものに意識を集中し想像する。

2)望みを実現した自分を想像する。

3)やりたいことをやっている姿を想像する。

4)欲しいものを手にしているところを想像する。

②感じる

1)想像しているものに愛を感じなくてはならない。

2)望んでいるものと一緒にいる自分を想像し感じなくてはならない。

3)やりたいことをやっている姿を想像し感じなくてはならない。

③受け取る

 ・「何を与えたとしても、それを受け取る」

・「引き寄せの法則」は、鏡・こだま・ブーメラン・コピー機

 

◯悪い感情に抵抗しない

・要は、悪い感情を嫌うのではなく、なるべく意識的に良い気分になるように心がけること。悪い感情に逆らうとそれを増幅してしまう。嫌な気分を嫌えば嫌うほど、もっと嫌な気分になる。

・人生のどんなことでも抵抗すればするほど、それをもっと引き寄せてしまう。ですから、悪い感情が湧いてきても気にしないこと。悪い感情に一切抵抗しなければ、嫌な感情から全てのパワーを取り去ることができる。

 

◯感謝、それは偉大な乗数

・感謝は「ありがとう」という簡単な言葉で始まるが、それを言う時に心から感謝しなければならない。「ありがとう」と言えば言うほど、それをより多く感じるようになり、より多く愛を与えることになる。人生で愛の力を使う方法が3種類ある。そのどれもが愛を与えるやり方。

①今までに人生で受け取ったものに感謝しましょう(過去)。

②今、人生で受け取っているものに感謝しましょう(現在)。

③人生に欲しいものに、あたかもすでに受け取ったかのように感謝しましょう(未来)。

 

◯遊び方

・「愛の法則を学び理解するには、幼い子供達を通して遊ぶのが一番」(マハトマ・カンジー)

・想像力を使って「〜ごっこ」をする。

 

◯ザ・パワーと人間関係

・人間関係は愛を与える最大の機会。人間関係において愛を与えることによって、あなたは自分の人生を完全に変えることができる。

・しかし、同時に人間関係は最大の落とし穴になることもある。なぜなら、人間関係を愛を与えない言い訳として使うこともできるから。

 

 「ザ・パワー」というタイトルを見て、なんのパワーだろう?と思ったのですが、読んでみると、それは「愛と感謝」のパワーでした。そう思う心と行動が人生を変えていくということ。人生は過去から未来へ歩んでいく一方向のように思っていましたが、最近は、「過去から未来へ歩く自分(過去⇨現在)」と「近未来を選び取る自分(未来が現在に向かってくる感じ、未来⇨現在)」の両方が存在するように感じています。

 「愛と感謝」は、過去・現在・未来に対して行うもので、確実にプラスの近未来をつかんでいける(これが引き寄せと呼ばれるもの?)のような気が気がします。

ザ・パワー

ザ・パワー

 

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