マスターの教え「富と知恵と成功」をもたらす秘訣（ジョン・マクドナルド）
『マスターの教え「富と知恵と成功」をもたらす秘訣』（ジョン・マクドナルド）（◯）
1929年に発行された本書。出版社はすでになく、著者についての情報もないという謎のこの本は、人生の行き方をマスターするにはどうしたら良いかという方法論が一つの物語に沿ってまとめられています。フォントも大きく、140ページ足らずと読みやすい一冊です。
（印象に残ったところ・・本書より）
◯何ごとにも心を開いて取り組む
・自分はすべてを知っていると思っている人は何も学ばない。問題に疑いと抵抗を持ってのぞむ者も、ほとんど何も学ばない。そういう人にあまり希望なない。しかし、何ごとにも心を開いて取り組み、自分の成長と安らぎと幸せになることを喜んで学ぼうとする人は、賢い人。
◯「内なる心」はあなたを動かす最大の力
・３つの心
１）「より深い心」（ディーパー・マインド）
２）「内なる心」（インナー・マインド）
３）「外なる心」（アウター・マインド）
・人はなぜ人生において、状況を司る者になれないのか。それは次の理由による。「外なる心」は欲望を作り上げる。この欲望が「内なる心」に自動的に取り上げられる。そして、「内なる心」は即座にその実現に向けて働き始める。しかし「内なる心」はその偉大な力をその方向に十分に発揮する暇がない。次々と「外なる心」が新しい欲望を見つけたり、ありもしない障害を作り出したりするから。「内なる心」は表面に現れておらず、外部の物事との接点もないので、「外なる心」の意のままになるしかなく、その本来の力を散逸させられてしまう。そして、そういったことがくる日もくる日も続くと、穴の開いたパイプから蒸気が漏れるように、その素晴らしい力をあらゆるところに撒き散らしてしまい、何も達成できなくなる。
◯確固とした目標を打ち立てれば良い
・確固とした目標が必要な３つの理由
１）「内なる心」はあなたの存在におけるプラスの極で、「外なる心」はマイナスの極。法則に従っているもののすべてにおいては、通常、プラスの力が支配し、マイナスの力が仕える役をしている。しかし、人間においては、これが逆になっている。すなわち、「外なる心」が世界を見ており、争い、競争、障害、不可能というような状況を報告する。それはなぜか？「外なる心」に対して、確固たる支持がないために、目標もなくさまよっているから。無目的にさまよい、なにからなにまで受け取ってしまう。
２）確固たる目標を持たない人は、あらゆるものにダイアルを合わせて、結局何も得ることができない。彼らは実に不運な人たち。何百万という相矛盾する考え方になすがままにされて、彼らの人生は混乱と苦しみでいっぱいになっているから。
３）何かに意識を向けるとき、あなたは自分の生命力の一部をそのものに移転する。その力を向ける先がいくつもあると、力は分散されて、それぞれの目標はごく弱い刺激しか受けられず、その結果、反応が遅れ、時には全く何も起こらないというわけ。
◯個人を超えた無限の宇宙の力
・「私は・・・である」「私は・・・になる」「私は・・・をした」と宣言する時、sなたは非常に重要で強力な主張をしている。「私は」と表現する時に放射される力を十分に理解している人は、ほとんどいない。
◯「真剣に」と「一生懸命」
・この２つの言葉を取り違えないこと。「一生懸命」というのは、心理的な緊張を意味していて、不安と恐怖から出てくるもので、心にも体にも決して良い結果を生まない。「真剣に」は、精神とエネルギーを目標の方向に向けることで、結果はとても建設的。
◯他人に話さない（秘密にする）
・秘密にすべき理由は、「私」という言葉個人を超え、宇宙的であるためには、それに続くどんな言葉にもその力を投入する。あなたの計画を他人に漏らしてしまうと、その計画は緊張感を失い、そのパワーが散逸してしまう。「外なる心」は逃げ道を見つけ出し、あなたの目標はそれが必要とする勢いを失ってしまう。
◯パワーの源は「内なる心」にある
・私がこの世で外見上、何をやっていてもそれはあまり重要ではない。私が心の中で何をしているかが、大いに重要。
・もし私が初心者で、例えば新しい車が欲しいとしたら、私は雑誌から自分の欲しいものに一番似ている写真か絵を選んで、いつもすぐ見える場所に貼っておく。こうすると、「外なる心」の準備が整い、希望の実現化を早める。
◯体に栄養を与える言葉（Power Word）
・集中力、平和、平静、調和、好意、正直、知恵、親切、理解、直感、謙遜、博愛、無抵抗、公平、思慮深さ、自由、指導、活動、寛大、生命力、思いやり、力、聡明、決断力、記憶力、同情、法、優雅、信仰、自信、豊富、価値、気力、落ち着き、愛、忍耐、優しさ、想像力、いのち、若さ、礼儀、成功、幸福、注意深さ、健康、協調、強さ、誠意、元気、能力、才能、持続性、目的、達成、熟練、信頼、変容、魅力、運命、笑い、豊かさ、真実、不死
1929年に発行され、12万部読まれて、今も現役というだけで魅力的な本書。引き寄せ本の上流に位置していると思います。やはりここでも法則が働いているとのこと。何冊も引き寄せ本を読み進めていると、「信じきること×ありありとイメージすること」がカギになっていることがわかり、今度はこれと脳科学が繋がっていくと、さらに納得感が高まりそうです。
