MBA男子の勝手に読書ログ

グロービス経営大学院を卒業したMBA生の書評と雑感。経営に関する基本書、実務書のほか、金融、経済、歴史、人間力、マネジメント力、コミュニケーション力、コーチング、カウンセリング、自己啓発本、ビジネススキル、哲学・思想など、幅広い教養を身につけ、人間性を磨く観点で選書しています。

「素敵」の法則(政近準子)

『「素敵」の法則』(政近準子)(◯)

 「脱・無難」。印象に残る人になる魅力アップの法則とは?本書は、大人気パーソナルスタイリストの著者が、『「似合う」の法則』(こっちまだ読めてない・・)の続編として書かれた、あなたらしい魅力を表現するもっと「素敵」に進化する方法がまとめられています。一段うえのおしゃれには、単に体型に合うだけではなく、あなたという存在をファッションでどのように表現するかが重要。まず自分が人からどのように見られているのか正確に把握すること(客観視すること)。そのために、「ファッションテイスト診断」も含まれた内容の濃い1冊です。

 

(印象に残ったところ・・本書より)

◯十八番

・ワードローブに似たものばかり持つのは、マンネリの原因になるのであまりおすすめしないが、「十八番」は別。似合ってあなたらしく、誰もが「〇〇さんといえばこれ」と思い浮かべるような、アイテムやデザインを見つけてほしい。

・十八番があると、ワクワクするワードローブになる。好きだから、似合うように工夫して、発展できる。何かを深く追求することは、「まぁ、これでいいや」の無難なおしゃれから、一歩抜け出すきっかけになる。

・十八番は、もしなければ、作ったほうが絶対に良いもの。今十八番と呼べるものがなかったら、これまでの服にまつわる自分史を思い起こしてみる。昔、大好きだったものがあれば、もう1回追求してみるのもいい。焦点がぼやけないように、十八番の数は多すぎるのはNG。多くても3アイテムまでが適当。

 

◯食わず嫌いは損

・ファッションで素敵に見せるには、自分の軸を持つ部分と、遊び&チャレンジの両方が必要。安心だからと「いつものブランド」に固執しすぎるのは、ファッションの進化の妨げにもなる。

 

◯高い服はよい服?

・「よい服とはなんですか?」と訊ねられたら、それは「高い服」ではなく、「品質と価格のバランスが取れていて、着心地がよい服」と即答する。

 

◯大人の流行との付き合い方

・「大人の女性は、流行は追わずに、選んで取り入れる」。これが素敵の鉄則。

・なぜなら、流行、特にストリートの流行というのは、もともと感性が鋭い若者たちから生まれてくる、いわゆる流行語と似たようなものだから。

・もう若者とは言えない大人の女性が、若者の言葉遣いを真似すると少々みっともないと思われるように、完全にファッションの流行を追っていたら、ちょっと頑張りすぎな印象になる。「頑張っているけれど、流行を感じさせないほうが、ずっと素敵なのに」という方、結構いらっしゃいますよ。

 

◯自分を客観的に知ろう

・「40歳を過ぎたら、自分の顔に責任を持て」と言われる通り、人間は年齢を重ねれば重ねるほど、その人の特性や人間性が見た目にも表れてくる。若い時は少々に合わない服でも勢いで着られるが、年齢を重ねてくると、本人のエネルギーも落ち着いてくるので、本来似合いやすいファッションではない場合、見た目の違和感が大きくなってくる。

・このときに、自分を見直して軌道修正しないと、それまでの服がしっくりこなくなったけれど、次に着るべき服がわからないという「ファッション迷子」になりがち。

・迷子からの脱出には、過去の自分の思い込みを捨て、いまの自分を客観的に知ることが鍵になる。自分を知った上で、自分の良さを生かすおしゃれをするのが、一番自然にあなたを輝かせる方法。

 

◯ファッションの8つのテイスト

 日本の女性によく見られる特徴を、似合うファッションを考慮しながら分類していくと、まず4つのグループに大き分けられる。4つのグループは、その中での個性の違いから、さらに2つずつ、8つのテイストに分けられる。

(1)ノーブル系

 顔立ちや体型が比較的平面で平均的、穏やかな印象が強い。

①ノールブルフェミニン(上品で繊細、女性らしい)

②キャリアクラシック(きちんとして知的、信頼感がある)

(2)クール系

 切れ長の目にインパクトがあり、背は高めでシャープな印象が強い

③マニッシュクール(都会的、格好よくてクール)

④アジアンスマート(東洋的、ミステリアスでシャープ)

(3)キュート系

 顔立ちや体型に丸みがあり、可愛らしさを感じさせるか、あるいは少年のようなボーイッシュな印象が強い

⑤アクティブキュート(親しみやすく元気、ガーリー)

⑥ニュアンスボーイ(ナチュラル、ボーイッシュ)

(4)ワイルド系

 しっかりした体格で、華やか、または野生的な印象が強い

⑦ワイルドシック(ワイルドでスポーティー、リッチ)

⑧エキゾチックセクシー(エキゾチックでセクシー、開放的)

 

◯「ファッションテイスト診断」

 ここは、本書にて、ご確認ください。

 

◯おしゃれのベストバランスを知ろう

・コーディネートを考えるときに意識しておきたい「加減」について、「おしゃれれは足し算引き算」などという言葉を聞いたことはありませんか?ファッション雑誌などでも、「足し算コーデ」「引き算コーデ」などと謳っていたりする。

・つまり、身に付けるもので、目を惹く装飾的な要素が多かったり、見た目に重い感じがするものは「足し算」、シンプルで装飾が少なく、見た目に軽い感じがするものは「引き算」という考え方。

・足し算が少なすぎるとシンプルが地味になり物足りなく、「おしゃれ」という印象にはなりませんし、足しすぎても、ごちゃごちゃして、何がポイントわからなくなる。

・自分にとってのベストなコーディネートは、あなたのテイストと、暮らしている環境によって決まると言える。ですから、自分にとっての適正な足し算と引き算の加減は、自分で日々探し続けるしかありません。つまり、自分でベストバランスを探して試行錯誤することが自体がおしゃれを楽しむこと。

 

◯足し算引き算で組み合わせ上手に

・一般的に、おしゃれが無難になりがちという方は、引き算しすぎる傾向がある。

・究極のおしゃれは、無駄がない引き算のおしゃれとされるが、まず足し算をした経験がないと、何を引いて、何を残すか、といった感覚は身につかないもの。

・ですからもしも、あなたが日頃あまり点数を身につけない方で、おしゃれにマンネリを感じているなら、まずはお手持ちの服やアクセサリーを、いつもより多めに身につけたり、組み合わせを変える実験をしてみてください。その上で、必要であれば、小物から買い足すとよいでしょう。

 

◯スタイルは持つ、でも凝り固まらない

・時代が変化するのに伴い、あなたも変わっていく。いまのあなたにピッタリなアイテム、着こなしがあったとしても、それに固執するのではなく常に「今の自分には何が似合うのか」を見つめ続けることが大切。

 

 女性向けのファッションに関する内容ですが、『「素敵」の法則』っていう名前に魅力を感じるのは、男性陣も同じではないでしょうか。そう。「「素敵」とはどういうことか」を知るという観点で読んでいけば、男性でも得るものが多いと感じました。

「素敵」の法則

「素敵」の法則

 

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