MBA男子の勝手に読書ログ

グロービス経営大学院を卒業したMBA生の書評と雑感。経営に関する基本書、実務書のほか、金融、経済、歴史、人間力、マネジメント力、コミュニケーション力、コーチング、カウンセリング、自己啓発本、ビジネススキル、哲学・思想など、幅広い教養を身につけ、人間性を磨く観点で選書しています。

潜在意識の書き換え方(小森圭太)

『潜在意識の書き換え方』(小森圭太)(◯)

 多くの人は外側の環境を変えることで内側の感情を変えようとするが、実は逆で、内側の潜在意識を本来の望んでいる方向に変えると、外側である環境が変わる。本書は、量子論脳科学の解釈を加えた引き寄せ実践体験を元に、独自の「量子論的引き寄せ論」を構築し、セッションや講座、セミナーを提供している著者が潜在意識をどのように変えていけばいいかを解説した一冊です。とてもわかりやすく解説されており、とっつきやすく、実践もしやすいと思います。

 

(印象に残ったところ・・本書より)

◯量子

・量子は物質になっている時と、非物質になっている時がある。人間の意識が介在すると物質化し、人間が意識していないと非物質の状態になっている。

・五感で捉えて確認する真実には限界があり、真実は我々の知覚を超えたところにある。

・何を思考しているかが意識の向け先に影響を与えている。「ついてないな」と思考しているときは、「ついていない自分」を感じる場面や出来事に意識が向いている。

 

◯無意識のコントロール

・人間は1日に約6万回思考すると言われている。その9割以上が無意識。

・意識をどこに向けるかで思考パターンが決まるので、あなたの世界を作っているのは、「ほぼ無意識(潜在意識)」ということになる。

・無意識なので、意識が現実化しているという物理法則を自覚できない。

・RAS(脳幹網様体賦活系)という脳内にあるフィルターのような役割をする器官により、意識していないものは、たとえ目や耳に入ったとしても、実際は見ていないし、聞いていないということになる。人それぞれで現実が変わり、何を意識しているかで、目の前に現れる景色や現実が変わる。

・固定化された思考パターンが「思い込み(観念)」と言われるものであり、あなたが信じていること。

 

◯「頑張る」

・「頑張ります」とつぶやいているときは人間の筋力は弱まる。本来持っているエネルギーが抜ける。「頑張る=我を張る」。そうでもしないとわかってもらえない、そうしないと優秀と思われないという恐れや不安の意識の表れ。

・「今の自分のベストを発揮する」「最高の自分を出す」という意識だと力が抜けない。この言葉には自分に卑下は入っていない。

 

◯あり方を見つける

①横長の白紙を用意し、縦に2本線を等間隔で引く。

②左のブロックに、実際に経験した嫌なことをできるだけ多く箇所書きで書き出す。同じ内容ものはグルーピングする。グルーピングしたものは代表的なものだけを残し他は消す。

③特に嫌なことを3つに絞り、それを真ん中のブロックに書き写す。

④その何が嫌なのかを具体化し、右のブロックに書く。

 

◯価値観の指標を見つけるワーク

①横長の白紙を用意し、縦に2本線を等間隔で引く。

②左のブロックに、今までに感動した体験を思いつく限り書き出す。

③「やっぱりこれかな」「この部分に特に反応している」というのがわかったら、それを真ん中のブロックに書き写す。

④共通点や傾向が出てきたら、それを右のブロックに書く。

 

◯充実の指標を見つけるワーク

①横長の白紙を用意し、縦に2本線を等間隔で引く。

②左のブロックに、あなたが今までに夢中になったことを思いつく限り書いていく。

③「これは楽しさだけでなく、喜びも含まれている」と感じるものを真ん中のブロックに書き写す。

④具体的にどの部分、どういう時に喜びを感じているのかを探って、右のブロックに書く。

 

◯身体の状態を整えるだけで現象が変わる

・一番簡単なのは、理想の状態を思い出したり、イメージした時の身体の感覚を維持する。

・呼吸により副交感神経を意図的に働かせること。人間は副交感神経が優位になっている状態の方がパフォーマンスも上がり、直感やインスピレーションも冴える。

 

◯意識して状態を保つべき身体の部位

・眉間

 眉間にはA10と呼ばれる神経群があり、その神経群は脳幹の中にある間脳の視床下部につながっている。間脳はやる気を高めたり、心地よい状態を作るための脳内伝達物質であるドーパミンなどを分泌する部位。眉間は心地よい状態を作ったり、やる気を高めるためのスイッチ。

・頰

 頰の位置もドーパミンセロトニン、エンドルフィンなどの心地よい状態を作る脳内伝達ホルモンの分泌に影響する。頰の位置はできるだけ高くしておいたほうがいい。つまり笑顔でいるほうがいい。

・肩

 肩の位置は胸より少し後ろ気味で、いかり肩というよりは、力が抜けてストンと下に落ちている感じ。その状態だと自動的に「良い姿勢」となり、身体の状態も良くなる。

丹田、肛門

 丹田と肛門はつながった感じになっている。丹田を意識して肛門を締めることで、身体のエネルギーは高まる。

・足の親指

 足の親指は脳、しかも間脳につながっていると言われている。足の親指を強化すると、脳幹の活性化につながる。

 

◯脳幹を活性化させる3つの経絡

①鎖骨下のくぼみ

②唇の上下

③尾てい骨

 

 潜在意識について科学的に知りたいけど何だか難しそうと思った時に読みやすい内容です。「なんとなく」を少し論理的に理解して人に説明できるように。ここが課題でもあるので、とってもありがたい一冊でした。

科学的 潜在意識の書きかえ方

科学的 潜在意識の書きかえ方

 

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